子どものころに誰もが一度は食べたことのあるお菓子「ひもQ」。スーパーや駄菓子屋で長く愛されてきた定番グミですが、最近「ひもQが販売終了したらしい」「店で見かけなくなった」という声が多く聞かれます。果たして本当に販売終了してしまったのでしょうか？ この記事では、ひもQがなぜ姿を消したのか、その背景と再販の可能性まで詳しく解説します。
ひもQとはどんなお菓子だったのか
まずは、ひもQという商品がどんなお菓子だったのかをおさらいしておきましょう。
ひもQは、1993年に株式会社明治から発売されたグミキャンディー。最大で126センチもの長さがあり、まるでひもやリボンのように伸ばして遊びながら食べられるのが特徴でした。
味はコーラ＆ソーダ、グレープ＆マスカットなどの組み合わせがあり、1本の中で2種類の味を楽しめる点も人気の理由でした。
遠足のおやつに持っていったり、友だちと「どっちが長く伸ばせるか」競争したり。ひもQは、ただ食べるだけでなく“遊べるお菓子”として子どもたちの記憶に残っています。
ひもQは本当に販売終了しているのか？
結論から言うと、ひもQはすでに生産終了しています。
明治の公式発表によると、ひもQシリーズ（超ひもQを含む）は2019年7月の生産分をもって製造を終了しました。つまり、現在市場に出回っているものは、その時点で作られた在庫分ということになります。
実際、2019年8月以降に発表されたメディア記事では「7月生産分で終了」と明記されており、店頭で見かける機会が激減したのもその頃から。現在ではスーパーやコンビニで新しく仕入れられることはなく、もし見つけたとしてもそれは古い在庫品の可能性が高いです。
SNS上でも「ひもQがもう売ってない」「どこにもない！」という声が多く、在庫を買い占めたという投稿も当時話題になりました。
明治がひもQを生産終了した理由
では、なぜ30年近く愛されてきた人気商品を終了させることになったのでしょうか？
明治の広報によると、その理由は**「製造設備の老朽化」**です。
ひもQは、特殊な製法で長く伸ばした2色グミをひとつに合わせるという独自の製造ラインで作られていました。しかしその設備が老朽化し、更新には多大なコストがかかることから、継続的な製造が難しくなったのです。
また、グミ市場全体の売上が落ちていたわけではなく、むしろグミブームは拡大傾向にありました。そのため「人気がなくなったから終売」という単純な理由ではなく、技術的・コスト的な問題が主な要因だったと考えられます。
さらに、ひもQのように長尺で遊びながら食べるスタイルのお菓子は、近年の安全基準や誤飲防止の観点から製造・流通上のリスクも指摘されていました。設備の老朽化に加え、こうした社会的背景も影響した可能性があります。
ひもQが市場から消えた後の反応
販売終了のニュースが出た当初、SNSでは「ショック」「子どもの思い出が消えた」「もう一度食べたい」といった声が溢れました。
メルカリやヤフオクでは、未開封のひもQがプレミア価格で取引される事態に。数百円のお菓子が数千円で出品されるなど、まるでコレクターズアイテムのような扱いになったのです。
また、「子どもに食べさせてあげたかった」「最後に買っておけばよかった」という声も多く、ひもQの人気が単なるお菓子以上の“思い出の象徴”になっていたことがうかがえます。
再販や復刻の可能性はあるのか？
ここで気になるのが、「ひもQはもう二度と手に入らないの？」という点です。
結論から言うと、現時点で再販の予定は発表されていません。
明治の広報も、2019年時点で「再販の予定はありません」とコメントしています。ただし、根強い人気を考えると「完全に可能性がゼロ」とも言い切れません。
たとえば、他社ではかつて販売終了した人気駄菓子が復刻版として限定再発売されるケースもあります。ひもQも、一定の需要が続けば「期間限定」や「復刻キャンペーン」として再登場する可能性は十分にあるでしょう。
実際、「復刻してほしい駄菓子ランキング」では、ひもQが上位にランクインしています。ファンの声が企業を動かすことも珍しくありません。SNSでの盛り上がりが、将来的な復刻のきっかけになるかもしれません。
類似商品・代替グミはある？
「ひもQがないなら似たお菓子で代わりになるものは？」と思う人も多いでしょう。
現時点で、ひもQと全く同じスタイルの長尺グミはほとんど存在しませんが、いくつか近い商品があります。
たとえば明治の「グミのわ」は、輪っか状のグミを組み合わせて遊べる点で“ひもQの後継”とも言える存在。ほかにもUHA味覚糖の「コロロ」やカンロの「ピュレグミ」など、味や食感にこだわったグミが人気を集めています。
ただし、ひもQのような“長くて伸びる”楽しさは唯一無二。完全な代替は難しいのが現実です。
駄菓子市場の変化と「遊べるお菓子」が減った理由
近年、グミ市場全体は拡大しているものの、ひもQのように「遊べる」タイプのお菓子は減少傾向にあります。
背景には、食品安全基準の強化、誤飲防止の徹底、包装コストや流通効率の問題などが挙げられます。
ひもQのような長尺グミは製造が難しく、包装や輸送でも手間がかかるため、同じコストでより利益を出せる他商品に生産ラインを切り替える企業が増えているのです。
また、消費者の嗜好も変化しています。健康志向や食感重視の流れの中で、「遊びながら食べる」お菓子の需要はやや減少傾向。そうした市場の変化も、ひもQ終売の背景にあったと考えられます。
それでも愛され続ける“思い出の味”
ひもQの販売終了から数年経った今でも、「また食べたい」「復活してほしい」という声が止みません。
特にSNSでは、かつての写真や動画をシェアして“ひもQロス”を語る投稿が今も見られます。中には「親子で食べてみたかった」と語る人も多く、世代を超えて愛された存在であったことがわかります。
このように、ひもQは単なるお菓子以上の“思い出”や“文化”を持つ存在でした。子どもたちにとっては遊び道具であり、親世代にとっては懐かしさを感じる象徴のような存在。そんなロングセラー商品が姿を消したことに、多くの人が寂しさを覚えたのも当然でしょう。
ひもQ販売終了の理由と再販の可能性まとめ
・ひもQは2019年7月で明治が生産終了。現在は在庫限り。
・主な理由は製造設備の老朽化で、売上不振ではない。
・再販予定は発表されていないが、ファンの声は根強い。
・代替となるグミはあるが、ひもQの“遊べる”個性は唯一無二。
ひもQが販売終了した今、できること
今後ひもQが再び復刻されるかは未知数ですが、懐かしの味を求める声が途絶えない限り、メーカーが動く可能性は残されています。もしあなたが「もう一度ひもQを食べたい」と思うなら、SNSや公式サイトのお問い合わせフォームを通じてリクエストを送ってみるのも一つの方法です。
また、似たコンセプトのお菓子を探してみたり、思い出話を共有したりすることも、あの頃のワクワクを取り戻す小さなきっかけになるかもしれません。
まとめ：ひもQが販売終了って本当？その真相と未来への期待
ひもQは確かに販売終了してしまいましたが、それは“終わり”ではなく“ひと区切り”なのかもしれません。
長年にわたって多くの人に愛されたからこそ、復刻の声が今も絶えないのです。
思い出の味を懐かしみながら、また新しい形で“遊べるお菓子”が登場する日を楽しみに待ちましょう。
