「最近、アメスピをコンビニで見かけなくなった」「あの味がもう買えないの?」――そんな声をSNSでも見かけるようになりました。ナチュラル・アメリカン・スピリット オリジナル・ブルー(通称アメスピ)は“無添加たばこ”として人気を集めてきたブランドですが、実際に販売終了してしまったのでしょうか?
ここでは、販売終了の真相やその理由、今後の販売状況について詳しく見ていきます。
ナチュラル・アメリカン・スピリット オリジナル・ブルーとは?“無添加”で支持されたブランド
ナチュラル・アメリカン・スピリット オリジナル・ブルーは、アメリカ・ニューメキシコ州発祥のたばこブランド。添加物を使わず、タバコ葉本来の香りと味を追求するスタイルが特徴です。いわゆる“無添加”を前面に出したブランドとして、健康志向層や「自然派たばこ」に惹かれる喫煙者から支持されてきました。
日本国内では、2015年からJT(日本たばこ産業)が販売権を持ち、複数の銘柄が展開されていました。パッケージに描かれたインディアンの横顔ロゴも印象的で、ブランド全体に「大人のこだわり」や「自然を尊重する精神」が感じられる存在でした。
一部銘柄の販売終了は本当だった
結論から言うと、「アメスピが販売終了した」というのは一部の銘柄に限っては事実です。
JTが発表した公式リリース(2022年4月26日付)によると、次の銘柄が順次廃止されました。
- ナチュラル・アメリカン・スピリット オーガニック ミント(14本入)
- ナチュラル・アメリカン・スピリット ウルトラライト
- ナチュラル・アメリカン・スピリット ペリック ボックス
- ナチュラル・アメリカン・スピリット ペリックブレンド
これらは2022年5月から6月にかけて生産終了となり、在庫がなくなり次第、順次販売終了となりました。
つまり、「アメスピ=すべて販売終了」ではなく、「一部の銘柄が廃止された」というのが正確な状況です。
なぜ販売終了したのか?考えられる主な理由
アメスピの販売終了には、いくつかの背景があると考えられます。
1. 売上・需要の変化
アメスピは個性的で根強いファンが多い一方、価格が高く流通量も限られていました。
全体的なたばこ需要が減少する中で、売上が低い銘柄を整理する動きが進んでいます。メーカーとしても効率的な生産体制にシフトするため、採算の合わない銘柄を廃止するのは自然な流れです。
2. 原材料や製造コストの上昇
無添加・オーガニック葉を使用するアメスピは、原料調達コストが高くなりやすいブランドです。加えて円安や物流コストの上昇も重なり、特定銘柄の採算が悪化した可能性があります。
3. 規制強化による影響
たばこを取り巻く環境はここ数年で大きく変化しました。健康増進法改正により喫煙スペースが制限され、加熱式たばこへの移行も進んでいます。さらに広告・表示に関する規制も強化され、「無添加」や「オーガニック」といった表現が慎重に扱われるようになりました。こうした変化が販売方針の見直しに影響したと考えられます。
4. 銘柄の整理・再編
JTは過去にも複数の紙巻きたばこ銘柄を廃止しており、アメスピの一部銘柄もその一環とみられます。販売数の少ないラインを減らし、需要の高い製品に集中する動きが進んでいるようです。
現在も販売されているアメリカンスピリット銘柄
すべてのアメスピが消えたわけではありません。
現在でも販売されている銘柄として、以下のような種類が確認されています。
これらは一部のコンビニやたばこ専門店で販売が続いており、店舗によっては在庫が残っていることもあります。とはいえ、取り扱い店舗は減少傾向にあるため、以前のようにどこでも買えるという状況ではありません。
一方で、成田空港や地方の免税店などでは依然としてアメスピが販売されているケースもあり、旅行者向け商品として流通していることもあります。
「売ってない」と感じる理由
SNSや口コミで「アメスピが売ってない」と言われる背景には、いくつかの事情があります。
- 廃止された銘柄を愛用していた
特にペリック系やオーガニック・ミントを好んでいた人にとっては、急に入手できなくなった印象が強いようです。 - 取扱店の減少
コンビニ各社が販売スペースを縮小し、人気の高い銘柄に絞り込む傾向があります。そのため、以前は置いていた店でも今は取り扱いをやめたケースが増えています。 - 在庫切れや入荷頻度の低下
需要が限定的なため、在庫補充の間隔が長くなり、一時的に棚から姿を消している店舗もあります。
こうした要因が重なり、「販売終了したのでは?」と誤解されやすい状況が生まれています。
今後の販売状況と入手方法
現時点では、アメスピのブランド全体が日本市場から撤退したという情報はありません。
ただし、次のような形で入手可能性が分かれています。
- たばこ専門店や地方店舗の在庫
チェーン系コンビニにない場合でも、専門店では販売が続いていることがあります。 - 空港・免税店
免税店では一部銘柄が継続販売されており、海外渡航時に購入できるケースがあります。 - 並行輸入や個人輸入
海外版アメスピを取り扱うショップや通販サイトも存在します。ただし、国内規制や税制の関係で、購入時には注意が必要です。
このように、完全に“消えた”わけではなく、販売ルートが限定された状態といえるでしょう。
代替銘柄を探す人も増加中
アメスピ特有の香ばしい味や無添加志向を好む人は、代替銘柄を探す傾向にあります。
同じJT製のナチュラル系たばこや、輸入葉たばこ、加熱式たばこへ切り替える人も増えています。特に「自然な香り」や「紙巻きらしい吸いごたえ」を求める層には、他社ブランドを試す動きも見られます。
もしお気に入りのアメスピ銘柄が廃止されてしまった場合、JT公式サイトやたばこ専門店の店頭で“後継銘柄”を相談してみるのも一つの方法です。
アメリカンスピリット販売終了の真相まとめ
ここまでの情報を整理すると、次のようにまとめられます。
- 2022年に一部のアメスピ銘柄が正式に販売終了
- ブランド全体が日本市場から撤退したわけではない
- 取り扱い店舗や流通ルートが減ったことで“見かけない”状態になっている
- 一部銘柄は免税店や専門店で継続販売中
- 原材料コスト・需要減少・規制強化が販売終了の主な要因
つまり、「アメリカンスピリットが完全に販売終了した」というのは誤解であり、一部銘柄が廃止された結果、全体的に入手しづらくなっているというのが実態です。
アメリカンスピリット販売終了の噂に惑わされず、正しい情報をチェックしよう
愛用していた銘柄が突然なくなると、不安や戸惑いを感じるものです。しかし、現在も購入可能な銘柄は存在します。店頭で見かけなくても、専門店や免税店などを探してみると出会えるかもしれません。
たばこ業界は常に変化しています。健康志向や環境意識が高まる中、ナチュラル・アメリカン・スピリット オリジナル・ブルーのような「自然派ブランド」は今後も一定のニーズを持ち続けるでしょう。販売終了のニュースに惑わされず、まずは公式情報や信頼できる販売ルートを確認することが大切です。
