「ルンバj7+が販売終了って本当?」
SNSや家電量販店の口コミでもそんな声が増えています。
発売当初は“ペットのうんちも避けるロボット掃除機”として話題を集めたルンバj7+ですが、いまは公式サイトから姿を消しつつあります。
今回は、なぜルンバj7+が販売終了になったのか、その理由と背景、そして今選ぶべき最新モデルについて詳しく紹介します。
ルンバj7+とは?革新的な「障害物回避」ロボット掃除機
まずは、ルンバj7+がどんなモデルだったのかを簡単に振り返っておきましょう。
このモデルは2021年にiRobot社から登場した上位シリーズで、従来のルンバよりも大幅に進化したAIカメラと自動ゴミ収集機能を備えていました。
主な特徴は次の通りです。
- Precision Visionナビゲーション
ペットの排せつ物やコードなど、掃除ロボットが苦手とする障害物をカメラで認識し、回避しながら掃除。 - Clean Baseによる自動ゴミ収集
掃除が終わるたびにベースへ戻り、ゴミを自動で吸い上げて収納。数週間はゴミ捨て不要。 - スマートマッピング機能
家の間取りを学習し、部屋ごとに掃除スケジュールを設定可能。 - 音声アシスタント連携
GoogleアシスタントやAlexaに対応し、「キッチン掃除して」と話しかけるだけで動作。
つまり、ルンバj7+は「人が何もしなくても、家の中を自動で清潔に保つ」という理想を一歩現実に近づけたモデルでした。
発売当初から高評価が多く、「ルンバの完成形」と評されることもあったのです。
販売終了と噂される理由
では、そんな人気モデルがなぜ販売終了になったのでしょうか。
その理由を整理すると、大きく4つの背景が見えてきます。
1. モデルサイクルの終了と世代交代
最も大きな要因は**「世代交代」です。
ルンバシリーズは、毎年のように新しいモデルが登場しています。
ルンバj7+は2021年発売でしたが、2023年にはより高性能なルンバj9+やルンバCombo j9+**が登場。吸引と水拭きを同時に行える最新機種が主流となりました。
その結果、ルンバj7+は「旧モデル」として位置づけられ、生産ラインが次世代へ移行。
iRobotのサポートサイトでも、古い製品を「Retired Product(引退製品)」として扱う方針が示されています。
つまり、「性能が悪いから」ではなく、進化のスピードに合わせて自然に引退した形です。
2. 市場競争の激化と価格戦略の見直し
ロボット掃除機市場は、いまやiRobot社だけの独壇場ではありません。
中国メーカーのロボロック(Roborock)やドリーミー(Dreame)、**エコバックス(Ecovacs)**などが高性能・低価格のモデルを次々投入しています。
これにより、同じ価格帯でも「吸引+水拭き」「自動洗浄」「AI障害物回避」などを備えた機種が増加。
ルンバj7+は発売当初こそ先進的でしたが、数年で競合機種に機能面で追いつかれました。
さらにiRobot社はコスト構造の見直しを進めており、旧モデルを長期的に販売し続けるよりも、新シリーズに集中投資する方針にシフトしたと見られます。
3. 企業再編と経営戦略の影響
iRobot社はここ数年、経営面でも大きな変化を迎えています。
Amazonによる買収計画が一時進行していましたが、規制の問題で白紙に戻りました。
その後、同社は収益悪化や在庫調整のため、事業のスリム化を実施。
この動きの中で、利益率の低い旧製品群を整理し、製造コストを削減する方針を取ったと考えられます。
ルンバj7+もその対象に含まれた可能性が高いでしょう。
4. 流通・在庫整理によるフェーズアウト
すでに海外では、iRobot公式や大手販売店で**「Discontinued(販売終了)」**と明記されています。
日本国内では明確な発表はありませんが、家電量販店や通販サイトでは在庫限りでの販売が中心になっています。
特に「ルンバj7+ コンボ」モデルは、海外で完全にディスコン扱いとなっており、日本でも順次在庫整理フェーズに移行しているとみられます。
こうした流通上の動きも、「販売終了」の噂を裏付けています。
ルンバj7+はもう買えない?今後の入手状況
結論から言えば、「完全に入手不可能」ではありません。
国内ではまだ一部のECサイトや家電量販店に在庫が残っているケースがあります。
ただし、次のような点に注意が必要です。
- 在庫限りで再入荷の見込みがない
価格が上昇したり、販売ページ自体が突然消える可能性があります。 - 修理や部品サポートは継続される
iRobot社は“引退製品”でも一定期間のサポートを継続すると明言しています。 - 中古・再整備品(リファービッシュ品)も選択肢
iRobot公式認定リユース品や中古市場でも購入できる場合があります。
もしルンバj7+を検討するなら、「サポートの有無」「価格」「保証条件」を確認した上で判断するのがおすすめです。
後継モデル・代替候補は?
販売終了後、ルンバj7+の代わりにどのモデルを選べばいいか迷う人も多いでしょう。
機能の進化を考えると、現行の上位モデルに目を向けるのが賢明です。
ルンバj9+
ルンバj7+の正統進化版。吸引力がさらに向上し、ナビゲーション精度もアップ。
アプリ連携で部屋ごとのカスタマイズも細かく設定できます。
「旧ルンバj7+より掃除時間が短い」「段差乗り越えがスムーズ」といった改善点も評価されています。
ルンバCombo j9+
掃除+水拭きのハイブリッドタイプ。
ベースに戻るとモップを自動で洗浄・乾燥する仕組みがあり、全自動化がさらに進化。
「床拭き機能付きルンバ」の最上位機として位置づけられています。
ルンバi5+
コストを抑えつつ自動ゴミ収集を搭載したバランス型モデル。
ルンバj7+ほどのAIカメラはないものの、必要十分な性能でコスパ重視派に人気です。
これらの後継機はすべて最新のiRobot OSに対応しており、アプリでの機能拡張や自動マッピング精度が進化しています。
ルンバj7+をいま選ぶ意味はある?
「販売終了モデルを今あえて選ぶ価値があるのか?」という疑問もあるでしょう。
結論としては、以下のようなケースでは“まだアリ”です。
- 価格が大幅に下がっているタイミングで購入できる
- 最新モデルより静音性やサイズ感を重視する
- すでにClean Baseを持っていて本体のみを買い替えたい
- 水拭き機能が不要で吸引に特化したモデルが良い
ルンバj7+は発売から時間が経っても基本性能が高く、AIによる障害物回避は今でも十分実用的です。
「コスパ重視で信頼性の高いモデルを選びたい」という人には、在庫があるうちは魅力的な選択肢となるでしょう。
まとめ:ルンバj7+は世代交代で販売終了。いま選ぶなら後継機もチェック
ルンバj7+が販売終了した背景には、明確な“ネガティブ要因”よりも、製品サイクルと市場進化が関係しています。
- ルンバj9+シリーズへの世代交代
- 市場競争の激化
- iRobot社の経営再編
- 在庫・流通整理
これらの要素が重なり、自然な流れで「販売終了」となったのです。
ただし、ルンバj7+は依然として高性能で、評価の高いモデルです。
もし在庫を見つけたら、サポート期間や価格を考慮した上で検討してみる価値はあります。
そして、より進化した体験を求めるなら、**ルンバj9+やルンバCombo j9+**といった後継機も要チェック。
あなたの生活スタイルに合う“次のルンバ”を見つけてください。
