最近「金を買いたい」と考える人が増えています。インフレや円安が進む中で、資産を守る手段として注目されているからです。でも、実際のところ「金ってどこで買えるの？」と疑問に思う人も多いはず。ここでは、初心者でも安心して金を購入できる販売場所や方法を、わかりやすく紹介していきます。
金を買う方法は「現物購入」と「金融商品購入」に分かれる
まず最初に押さえておきたいのが、金の買い方には大きく2つの方法があるということです。
1つは「現物の金を買う」方法。もう1つは「金融商品として金を買う」方法です。
現物購入は、実際に金のインゴット（地金）や金貨を手に入れるスタイル。手元に実物があるので安心感があり、資産としての実感も強いです。一方、金融商品としての購入は、証券会社などを通じてETFや純金積立などを購入するもので、手軽に始められるのが魅力です。
どちらを選ぶかは目的次第。資産を「形あるもの」として保有したい人は現物を、手間をかけず運用したい人は金融商品を選ぶと良いでしょう。
現物の金を買うならどこで？おすすめの販売場所
現物の金を買うなら、信頼できる地金商や貴金属専門店を利用するのが基本です。代表的な販売場所として、次のようなところがあります。
田中貴金属工業（Ginza Tanaka）
日本を代表する老舗の貴金属メーカー。全国の主要都市に店舗を展開しており、店頭・電話・インターネットの3つの方法で購入できます。公式サイトでその日の金価格を確認し、来店予約をして購入するのが一般的。純度の高い金地金を取り扱い、品質の信頼性は抜群です。
三菱マテリアル
もうひとつの大手地金商が三菱マテリアルです。東京や大阪、名古屋などに店舗があり、現物の金インゴットを販売しています。購入の際はその日の販売価格を確認し、必要な量を指定して申し込みます。一定額以上の取引には本人確認書類が必要な場合もあります。
日本マテリアル・徳力本店・石福金属興業
これらの企業も、国内で金の地金を扱う信頼性の高い会社です。どこも長い歴史を持ち、純度保証付きの製品を販売しています。店頭での購入はもちろん、インターネット注文に対応しているところもあります。
実店舗で金を買うメリットと注意点
実際に店舗で金を購入する最大のメリットは、「その場で相談しながら購入できる安心感」です。初めての人にとって、金の重さや純度、相場の動きなどはわかりにくいもの。専門スタッフに直接質問できるのは大きな安心材料です。
ただし、注意すべき点もあります。金の価格は毎日変動しており、購入した時点での相場が適用されます。また、店舗によってはバーチャージ（小型インゴットなどの加工費）が上乗せされることもあるため、購入前にしっかり確認しましょう。
インターネットで金を買う方法
近年は、ネットで金を購入する人も増えています。忙しい人や近くに店舗がない人にとって便利な方法です。
たとえば、田中貴金属工業や三菱マテリアルなどは公式オンラインストアを運営しており、自宅から簡単に金を注文できます。支払い方法は銀行振込やクレジットカードなど。配送にはセキュリティを考慮した専用サービスが使われるため、安心して受け取れます。
ただし、ネット購入の場合も信頼できる販売元を選ぶことが大切です。無名のサイトや相場より極端に安い商品には注意が必要。偽造品や詐欺トラブルのリスクを避けるためにも、公式サイトや認定業者から購入するのが安全です。
金融商品として金を買う方法
「現物を保管するのは不安」「もっと手軽に投資したい」という人には、金融商品としての金購入もおすすめです。
代表的な方法には次の3つがあります。
1. 純金積立
毎月一定額を積み立てて、少しずつ金を購入する方法。証券会社や貴金属メーカーが提供しています。たとえば「田中貴金属工業の純金積立」などが有名です。毎月1,000円などの少額から始められ、長期的にコツコツ資産を増やしたい人に人気があります。
2. 金ETF（上場投資信託）
ETFは、金の価格に連動する投資信託を証券取引所で売買するものです。株式と同じように取引できるため、流動性が高く、売買のタイミングを自由に決められます。証券会社の口座を開設すれば、すぐに取引可能です。
3. 金先物取引
将来の金価格を予想して売買する方法。レバレッジをかけて少ない資金で取引できますが、リスクも高めです。初心者よりも、投資経験者向けの方法といえるでしょう。
銀行や宝飾店での購入も可能
一部の銀行では、金の販売や純金積立サービスを提供しています。たとえば三井住友銀行や三菱UFJ銀行などでは、専用口座を通じて金を購入できるサービスがあります。普段使っている銀行で取引できる安心感がありますが、地金商よりも手数料がやや高い場合が多いので注意が必要です。
また、宝飾店や貴金属ショップでも、金貨やアクセサリーとして金を購入できます。Ginza TanakaやSGC ゴールドショップなどはジュエリー製品も豊富。純度の高い製品も多く、贈答用やコレクション目的で購入する人にも人気があります。
金を買うときに知っておきたいポイント
金を購入する前に、いくつか押さえておきたい重要なポイントがあります。
- 相場の確認：金の価格は毎日変動します。購入前にその日の相場を必ずチェックしましょう。
- スプレッド（売買差）：購入価格と売却価格の差があります。短期売買より長期保有を前提に考えるのが一般的です。
- 保管方法：自宅保管の場合は耐火金庫などが安心。もしくは販売業者の保管サービスを利用する方法もあります。
- 税金：金の売却で利益が出た場合、譲渡所得税の対象になることがあります。税制も確認しておきましょう。
- 本人確認：一定額以上の取引では本人確認書類が必要です。マイナンバーカードや運転免許証を用意しておくとスムーズです。
これらを踏まえておけば、購入後のトラブルを防ぎ、安心して取引を進められます。
初心者におすすめの購入ステップ
初めて金を買うなら、次のステップで進めるのが安心です。
- 目的を決める（資産保全・投資・コレクションなど）
- 信頼できる販売業者を選ぶ（田中貴金属工業・三菱マテリアルなど）
- 金額や重量を決める
- 店頭またはオンラインで購入手続きを行う
- 保管場所や売却方法を確認しておく
この流れを押さえておくと、スムーズに取引ができます。
金を買いたい人が知っておくべき今後の動き
世界情勢や為替レートによって金価格は上下します。特に、円安やインフレ傾向が続く局面では、金の需要が高まりやすいです。一方で、価格が高騰しているときに慌てて買うと、短期的に下落するリスクもあります。長期目線で「少しずつ買い足していく」スタイルが堅実です。
また、純金積立などで定期的に購入していくと、価格変動の影響を平均化できる「ドルコスト平均法」の効果も期待できます。焦らずコツコツと続けるのが、金投資の基本といえるでしょう。
金を買いたい人へ：どこで買えるかを理解して一歩踏み出そう
金は、長い歴史の中で世界中の人々に信頼されてきた資産です。インフレや円安の影響を受けにくく、長期的に価値を維持しやすいのが大きな魅力。購入方法も、現物・積立・ETFなど自分のスタイルに合わせて選べます。
これから金を買いたい人は、まず信頼できる販売場所を見つけることから始めましょう。田中貴金属工業や三菱マテリアルといった実績のある地金商を選べば、安心して購入できます。小さな一歩でも、資産を守る確かな行動になります。
金を買いたい人にとって、「どこで買えるか」を知ることは第一歩。安全で信頼できる方法を選び、長く安心して持てる資産づくりを始めてみてください。
