「蒸留水って、どこで買えるんだろう？」
加湿器の補充や美容ケア、実験や医療機器のメンテナンスなど、いざ必要になったときに意外と見つからないのが蒸留水です。スーパーやコンビニで探しても見当たらず、「精製水」との違いもよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
この記事では、蒸留水の基本的な性質から、薬局・ホームセンター・通販などでの購入方法までをわかりやすく解説します。目的別にどこで買うのが便利かも紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
蒸留水とは？精製水との違いを簡単に整理
まず、「蒸留水」と「精製水」は似たように見えて少し違うものです。
蒸留水はその名の通り、水を一度蒸発させ、再び冷却して液体に戻す“蒸留”という方法で作られた水。水の中に含まれるミネラルや不純物をほとんど取り除いた、非常に純度の高い水です。
一方、日本薬局方 精製水は蒸留以外にも「ろ過」や「イオン交換」などの方法で不純物を除去した水の総称。つまり、精製水の一種として蒸留水がある、という関係になります。
日本では一般向けに販売されることが多いのは「精製水」で、「蒸留水」という名前の商品はやや少なめです。ですが、純度や用途が似ているため、家庭での使用なら精製水で代用できるケースが多いです。
蒸留水・精製水が使われる主な用途
用途を知っておくと、自分に合った購入先が選びやすくなります。蒸留水や精製水は以下のような場面でよく使われます。
- 加湿器・アイロン用：カルキやミネラルによる白い汚れを防ぎ、機器を長持ちさせる。
- 美容・スキンケア用：化粧水のベースや洗顔後の拭き取り水として。
- 医療機器・CPAP機器用：雑菌やミネラルを含まないため、安全に使える。
- バッテリー補充液：車やバイクのバッテリー液補充に使用。
- 理科実験や洗浄用途：化学的な純度を求める場合に最適。
それぞれの用途によって求める純度や容量が異なるため、どこで買うのがベストかも変わってきます。
薬局・ドラッグストアで買う方法
最も手軽なのは、やはり近所の薬局やドラッグストアです。
ただし注意したいのは、「蒸留水」という商品名では販売されていないことが多いという点。日本では医薬品として扱われる「日本薬局方 精製水」という名称の商品が一般的です。
マツモトキヨシ、ウエルシア、スギ薬局、ツルハドラッグなどでは、医薬品コーナーやコンタクトレンズ用品コーナーで見つかります。容量は500mL程度のものが多く、価格は100円〜200円ほど。医療機器や美容用途にちょうど良いサイズです。
店頭で「蒸留水はありますか？」と聞くと「精製水ならあります」と案内されることが多いでしょう。家庭での用途であれば、精製水を選んでも問題ありません。
コンビニや100円ショップでの取り扱いは？
残念ながら、コンビニ（セブンイレブン・ファミリーマート・ローソンなど）では蒸留水・精製水ともに常備されていないことがほとんどです。
化粧水や除菌水などの隣に並んでいることもありますが、純粋な精製水を扱っている店舗はごくわずか。急ぎで必要な場合はドラッグストアかネット通販のほうが確実です。
100円ショップ（ダイソー、セリア、キャンドゥなど）でも販売はほとんど見られません。ボトル入りの除菌水や電解水はありますが、蒸留水や精製水とは異なる製品です。
ホームセンター・カー用品店で購入できる蒸留水
意外な穴場がホームセンターやカー用品店です。
ここでは、加湿器用やバッテリー補充液用として「純水」や「蒸留水」が販売されています。
たとえばカインズ、コメリ、コーナン、DCMなどのホームセンターでは、2L〜5Lサイズの大容量タイプが主流。価格も数百円と手ごろで、日常的に加湿器を使う人や、車の整備をする人には便利です。
また、オートバックスやイエローハットなどのカー用品店でも、バッテリー補充液として蒸留水が購入できます。容器が大きくコスパが良いので、加湿器用に流用している人も多いです。ただし飲用には適していないため、ラベル表記を必ず確認してください。
通販で買える蒸留水・精製水の種類
確実に入手したいなら、ネット通販が一番便利です。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの主要サイトでは、多様なメーカーの蒸留水・精製水が揃っています。
たとえば、
- 「日本薬局方 精製水 500mL×3本セット」
- 「高純度 蒸留水 2L」
- 「業務用 精製水 20L」
といった商品が並び、用途や価格帯から選ぶことができます。
通販のメリットは、容量やタイプの選択肢が豊富なことです。
日常使い用に500mLボトルを選ぶもよし、加湿器用に5L入りを購入するもよし。レビューや成分表示を確認しながら、自分の用途に合った商品を選べます。
また、ドラッグストアの店頭では品切れになりやすい時期（冬場など）でも、通販なら在庫が安定している点も安心です。
メーカー直販・業務用蒸留水を利用する方法
医療機関や研究機関で使われるような高純度の蒸留水を求めるなら、メーカー直販サイトもチェックしてみましょう。
国内には実験用・分析用に蒸留水を製造しているメーカーがいくつもあり、個人でも注文できる場合があります。5L〜20Lの業務用サイズが中心で、品質規格や分析証明書が付いている商品も多いです。
ただし、業務用は価格が高めで保管にも場所を取るため、家庭用途では必要以上に高純度なこともあります。加湿器やスチーマー用なら、一般的な精製水で十分です。
蒸留水・精製水を選ぶときの注意点
購入前に、次のポイントを確認しておきましょう。
- 用途を明確にする
飲用か、美容か、機器用かで選ぶべき商品が違います。 - 成分・製法を確認する
「蒸留水」「純水」「精製水」「RO水」などの表記を見比べてください。 - 飲用目的には使わない
一般的な精製水や蒸留水は、医療・実験・機器用であり、飲料用ではありません。 - 開封後は早めに使い切る
保存料が入っていないため、雑菌繁殖を防ぐには早めの使用が大切です。
ラベル表示には「医薬品」「工業用」「実験用」など用途区分が記載されています。用途と一致しているものを選ぶことで、安心して使えます。
蒸留水が見つからないときの代替方法
もし「蒸留水」が見つからない場合は、精製水が最も近い代替品です。
どちらも不純物がほとんど含まれないため、多くの家庭用・美容用・加湿器用として共通して使えます。
ただし、科学実験や医療機器など「蒸留水のみ使用」と指定されている機器には、必ず指定のものを使用してください。精製水では反応や機器の精度に影響が出る場合があります。
蒸留水はどこで買える？まとめ
最後にもう一度まとめます。
- 薬局・ドラッグストア：精製水として販売されており、手軽に買える。
- ホームセンター・カー用品店：大容量の純水・蒸留水が安価で入手可能。
- 通販サイト：種類・容量・価格の選択肢が最も多い。
- コンビニ・100円ショップ：基本的に取り扱いなし。
- メーカー直販：高純度・業務用蒸留水を入手可能。
目的や使用環境に合わせて、最適な購入先を選びましょう。
純度の高い水は、使い方次第で家電やお肌のケアをぐっと快適にしてくれます。
「蒸留水はどこで買える？」と迷ったときは、まず身近な薬局で日本薬局方 精製水を探してみることから始めてみてください。
