バイクヘルメットを選ぶときに、見た目だけでなく「安全性」「快適性」「コスパ」など、気になるポイントは人それぞれですよね。
今回は人気のフルフェイスヘルメット 「AGV K1 S」 について、実際の使用感や特徴、他モデルとの比較まで詳しくレビューしていきます。初めてのスポーツヘルメットを探している方や、買い替えを検討しているライダーの参考になる内容です。
AGV K1 Sとは？イタリア発ブランドのエントリースポーツモデル
「AGV K1 S」は、イタリアの老舗ブランドAGVが手がけるスポーツタイプのフルフェイスヘルメット。MotoGPなどのトップレースでも使用されるAGVらしく、空力設計や安全性能にこだわりながらも、価格を抑えたエントリーモデルとして人気を集めています。
シェル素材には高耐久な熱可塑性樹脂（ABS）を採用し、最新のECE22.06安全規格をクリア。従来モデル「AGV K1」から安全性と快適性を強化した進化版です。
最新のECE22.06規格に対応した安全性
ヘルメットの安全基準は年々厳しくなっています。
AGV K1 Sが対応しているECE22.06は、従来のECE22.05に比べて「斜め方向からの衝撃試験」などが追加され、より実際の転倒事故に近い環境でのテストが行われます。
AGV独自の「Extreme Safety」プロトコルでは、衝撃吸収性能や脳へのダメージリスクを従来比でさらに改善。
日本仕様はSGマークも取得済みなので、国内でも安心して使用できます。
また、バイザーには「Ultravision」という技術を採用。水平190度の広視界を確保し、走行中の死角を減らす工夫がされています。視認性が高く、夜間や雨天時のライディングでも安心感があります。
被り心地：ホールド感と快適性のバランスが絶妙
ヘルメット選びで最も重要なのが“フィット感”。
AGV K1 Sは「Dry-Comfort」と呼ばれる吸湿速乾性に優れた内装素材を採用しており、汗をかいてもベタつかず快適に走行できます。内装は取り外して洗濯可能なので、いつでも清潔に保てるのも嬉しいポイントです。
アジアンフィット仕様も展開されており、日本人の頭型に合わせて調整されているため、頬やこめかみの圧迫が少ないとの声が多数。
新品時は少しタイトに感じるものの、数回の着用で自然にフィットしていく感覚があります。
長距離ツーリングでも疲れにくく、首や肩への負担が軽いというレビューも多く見られます。
ベンチレーション性能：夏でも快適なエアフロー設計
AGV K1 Sの特徴のひとつが、優れた通気性です。
前頭部・チン部分・後頭部に配置されたエアベントが効率的に空気を取り込み、内部の熱気をスムーズに排出します。
特にチン部分のベンチレーションはしっかり風を感じられる構造になっており、蒸れや曇りを防ぎやすいと好評です。
リアスポイラーと一体化した排気ダクトは風洞実験による設計で、走行中の気流を整えてヘルメット後方へ流す仕組みになっています。
そのため、夏場のライディングでも頭部にこもる熱を軽減し、長時間の使用でも不快感が少ないのが魅力です。
空力性能：高速走行でも安定感抜群
スポーツモデルらしく、AGV K1 Sは風洞実験によるエアロダイナミクス設計が施されています。
ヘルメット後部のスポイラーが空気抵抗を低減し、100km/h以上の速度域でも安定した被り心地を実現。
高速道路での直進安定性が高く、首振り時にもヘルメットが風でブレにくいと感じるユーザーが多いようです。
ツーリングやサーキット走行にも対応できるバランス型ヘルメットとして評価されています。
ノイズと静粛性：必要十分なレベル
静粛性については「中堅クラスとして十分」という評価が多く見られます。
完全な防音性能ではないものの、チンカーテンを装着することで風切り音が大幅に軽減され、快適に走行可能です。
また、バイザーの密閉性も高く、隙間からの風の侵入が少ない構造になっています。耳元での風鳴りを抑えたい場合は、インカムやイヤープラグの併用が効果的です。
視界の広さとバイザー機能
AGV K1 Sの「Ultravisionバイザー」は、190°の水平視野と85°の垂直視野を確保。
市街地やワインディングロードなど、あらゆるシーンで周囲を広く見渡せます。
バイザーは段階的に開閉でき、わずかに開けて走る「マイクロオープニング」も可能。曇り防止のピンロックシートにも対応しており、雨や寒冷時でもクリアな視界を維持できます。
AGV K1（旧モデル）との違い
旧モデル「AGV K1」との最大の違いは、やはり安全基準の進化です。
AGV K1がECE22.05だったのに対し、AGV K1 SはECE22.06を取得。衝撃吸収性能やバイザー構造も改良され、より現代的なヘルメットへとアップデートされました。
外観デザインは大きく変わりませんが、エアベント形状やスポイラー形状が微妙に異なり、空力性能が向上しています。
また、内装素材の肌触りやクッション性も改善され、長時間被っても疲れにくい仕上がりになっています。
上位モデル（AGV K3/AGV K5）との比較
AGVにはAGV K1 Sより上位のモデルも存在します。
たとえば「AGV K3」は同じくECE22.06対応ですが、シェル素材に複合繊維を採用して軽量化を実現。
「AGV K5」になるとカーボン・ファイバーグラス構造でさらに軽く、静粛性やフィット感も高まります。
ただし価格帯は倍以上になるため、AGV K1 Sは「安全性・快適性・価格のバランス」が最も良い位置づけです。
日常使いも視野に入れたライダーには、AGV K1 Sが最もコスパの高い選択といえるでしょう。
実際のユーザー評価まとめ
口コミやレビューを総合すると、AGV K1 Sには以下のような評価が多く見られます。
好評ポイント
- 被り心地が良く、ホールド感が高い
- ECE22.06対応で安全性が信頼できる
- 視界が広く、街乗り・ツーリングともに快適
- スポーティなデザインで見た目も良い
- 価格に対して性能が高く、コスパが良い
注意点
- 軽量ではない（約1.5kg前後）
- 高級モデルに比べると風切り音が多少ある
- 顎のスペースが少し狭めに感じる人も
総じて、エントリーモデルながら「しっかりした作り」「被りやすい設計」「実用的な装備」が揃っており、初めてのフルフェイスや通勤ライダーにも人気があるのが納得です。
AGV K1 Sはどんな人におすすめか
- 通勤・通学など日常的に使うライダー
- スポーティなデザインが好きな人
- ECE22.06対応の安心感を求める人
- 初めてAGVヘルメットを購入する人
- コストパフォーマンス重視のライダー
高級モデルほどの軽さや静粛性を求めないのであれば、AGV K1 Sは非常にバランスの取れた選択です。
見た目もカッコよく、カラーラインナップも豊富なので、自分のバイクスタイルに合わせやすいのも魅力。
agv k1sのレビューまとめ：安全性・快適性・コスパ三拍子そろったヘルメット
改めてまとめると、**AGV K1 Sは“エントリースポーツヘルメットの完成形”**と言える存在です。
最新の安全規格、快適な内装、風洞設計による安定性、広い視界——どれを取っても不満が少ない仕上がり。
「手頃な価格でしっかりした安全性を確保したい」「デザインも妥協したくない」
そんなライダーにとって、AGV K1 Sは間違いなくおすすめできる一着です。
これからヘルメットを選ぶ人は、ぜひAGV K1 Sのレビューを参考に、自分の走りにぴったりのモデルを見つけてみてください。
