街中で見かけるたびに、そのスタイリッシュな佇まいに目を奪われるバイク——それがホンダの「CB650R」。
中型クラスのネイキッドスポーツとして、デザイン・走行性能・扱いやすさのバランスが絶妙なこのモデルは、多くのライダーから支持されています。
今回はそんなCB650Rのリアルなレビュー評価をもとに、実際の走行性能や他車種との比較をわかりやすく解説します。
CB650Rとは？ミドルクラスの実力派ネイキッド
CB650Rは、ホンダが展開する「Neo Sports Café」シリーズの一台。
クラシカルな雰囲気と最新技術を融合したデザインで、CB1000RやCB250Rと並ぶシリーズ中核モデルです。
搭載されるエンジンは、648ccの水冷DOHC直列4気筒。
最高出力95PS、最大トルク63Nmという数値からも分かるように、高回転までスムーズに吹け上がる特性を持っています。
4気筒らしい滑らかさと伸びの良さが魅力で、街乗りでもツーリングでもストレスを感じにくい万能型のエンジンです。
また、2024年モデルからはホンダ独自の「E-Clutch（電子制御クラッチ）」を採用。
クラッチレバー操作を自動でアシストし、渋滞や発進停止が多いシーンでも快適に走れるようになりました。
デザインと質感：街で映える「Neo Sports Café」スタイル
CB650Rの最大の特徴は、やはりデザイン。
丸型LEDヘッドライトを中心としたフロントフェイスは、どこかレトロでありながらモダン。
金属パーツの質感、コンパクトなタンク形状、ショートテールなど、どの角度から見ても完成度の高いスタイリングです。
「バイクに乗っているだけで気分が上がる」「所有欲を満たしてくれる」というオーナーの声も多く、デザイン面での満足度は非常に高いです。
また、フロントフォークには倒立式を採用し、足回りからも高級感を演出。
シート高は810mmとやや高めですが、スリムな車体形状のおかげで意外と足つきも悪くありません。
実際の走行性能レビュー：扱いやすさとパワーの絶妙なバランス
CB650Rの走りは、一言で言えば「フレンドリーかつスポーティ」。
扱いやすさを重視しつつも、しっかりとパワーを感じられるセッティングになっています。
発進や低速域では穏やかでコントロールしやすく、中速域から高回転にかけて一気に力強さを発揮。
6,000rpmを超えたあたりから直4サウンドが響き、スポーツバイクらしい快感が味わえます。
0-100km/h加速は約3.4秒と非常に俊敏で、追い越しや高速走行時も余裕があります。
ハンドリングも軽快で、街中の低速走行からワインディングまで安心して走れる設計。
ライダーの動きに対して素直に反応してくれるため、「思い通りに曲がれる」との声が多いです。
サスペンションはやや硬めながらも、路面追従性が高く、スポーツ走行時の安定感は抜群。
高速道路での直進安定性も優秀で、風に煽られても落ち着いた挙動を見せます。
快適性と実用性：ツーリングでも日常でも使える
ネイキッドバイクながら、ツーリングでの快適性にも配慮されています。
前傾姿勢はやや強めですが、ハンドル位置が程よく、長距離でも疲れにくいポジション。
また、シートは硬めですが形状がしっかりしており、腰への負担が少ないとの声もあります。
一方で積載性は低く、リアシート下のスペースは最小限。
ツーリング用途ではサイドバッグやリアキャリアの追加が必須です。
燃費は一般道で20〜23km/L、高速走行では25km/L前後が実測値。
直列4気筒としては十分実用的な数値で、維持費面でも負担は大きくありません。
E-Clutchの評価：新技術のメリットと慣れの問題
2024年モデルから搭載された「E-Clutch」は、CB650Rの進化を象徴する装備。
クラッチ操作なしで発進・停車ができ、初心者や渋滞時に恩恵を感じるライダーが多いです。
半クラ操作を自動制御してくれるため、手の疲れを軽減できるのがメリット。
ただし、慣れたライダーにとっては「感覚が異なる」「マニュアル操作の一体感が薄れる」といった意見もあり、好みが分かれる点です。
ホンダはクラッチレバーを残しているため、手動操作と自動制御の切り替えが可能。
状況に応じて使い分けられる点は大きな魅力でしょう。
他車種との比較：Z650・MT-07との違い
650ccクラスのライバルといえば、カワサキ Z650、ヤマハ MT-07。
この2台はいずれも並列2気筒エンジンを搭載しており、CB650Rとはキャラクターが異なります。
このように、CB650Rは「エンジンの質感」と「高回転の気持ちよさ」を求めるライダーに向いています。
特に直列4気筒の滑らかさや音の厚みは、同クラスでは唯一無二。
一方、軽快さや価格面ではZ650・MT-07が優位に立つため、どちらを取るかはライダーの好みによって変わります。
ユーザーの声：満足度の高い万能ネイキッド
オーナーレビューを総合すると、CB650Rの満足度は非常に高いです。
多くのユーザーが次のように語っています。
- 「デザインに一目惚れした」
- 「街乗りもツーリングも万能で乗りやすい」
- 「4気筒の音が最高」
- 「クラッチ操作が楽で渋滞も苦にならない」
一方で、以下のような指摘もあります。
- 「シートが硬めで長距離は少し疲れる」
- 「エンジン熱が足元にこもる」
- 「積載が難しい」
つまり、完璧ではないものの、走り・デザイン・扱いやすさを高次元で両立しているバイクといえます。
まとめ：CB650Rのレビュー評価と魅力を再確認
CB650Rは、直列4気筒ならではの上質な加速フィール、洗練されたデザイン、扱いやすいハンドリングを兼ね備えたバランス型ネイキッド。
ツーリングでも街乗りでも使える万能性が魅力で、初めての大型バイクとしても選ばれています。
E-Clutchによる快適性向上や足回りの高品質さ、そしてホンダらしい完成度の高さ。
どれを取っても「中型クラスの完成形」と呼ぶにふさわしいモデルです。
デザイン重視のライダーにも、走りを楽しみたいライダーにもおすすめできる一台。
CB650Rのレビュー評価を見れば、その理由が自然と理解できるでしょう。
