こんにちは。今回は、Nikonが誇るフルサイズミラーレスカメラ「Nikon ZF」について、実際の使用感や性能、デザインの魅力をじっくりレビューしていきます。
クラシックな見た目と最新テクノロジーを融合したこのカメラは、見た目に惹かれる人も多いはず。でも本当に撮影現場で使いやすいのか？その実力を詳しく見ていきましょう。
Nikon ZFとは？クラシックデザインと現代性能の融合
Nikon ZFは、2023年に登場したフルサイズミラーレスカメラ。
一眼レフ時代の名機「Nikon FM2」などを彷彿とさせる外観を持ちながら、中身は最新のデジタル性能を搭載しています。
Zマウントシステムを採用し、24.5メガピクセルのフルサイズBSI CMOSセンサーとEXPEED 7画像処理エンジンを搭載。
これは上位モデル「Nikon Z8」や「Nikon Z9」と同世代のエンジンで、画質・AF性能ともに大きく進化しています。
見た目は懐かしくても、撮れる写真はしっかり“今のNikon”。
まさにアナログとデジタルが同居したハイブリッドな存在です。
外観の魅力：所有する喜びを感じるデザイン
まず多くの人が惹かれるのが、この「見た目」。
ブラックとシルバーのコントラスト、金属の質感、トッププレートのダイヤル配置——どれをとってもクラシカル。
カメラを構える姿そのものが画になるような、美しい造形です。
ダイヤル操作も本格的で、シャッタースピードやISO感度、露出補正を指先で直感的に調整できます。
「カメラを“使っている”感覚が心地いい」という声が多く、撮影体験そのものを楽しめるのがZFの特徴です。
グリップは控えめな造形で、コンパクトなZレンズとの組み合わせがバランス良好。
ただし、大きな望遠レンズを使うと少し持ちにくいと感じる人もいるかもしれません。
画質の印象：自然で深みのある描写
画質に関しては、Nikonらしい“中庸で自然な色味”が健在。
24.5MPのセンサーは解像感とノイズ耐性のバランスが非常に良く、JPEG撮って出しでも完成度の高い絵を出してくれます。
特に人物や風景の描写が柔らかく、階調の再現が豊か。
光のグラデーションを丁寧に表現してくれるため、「見たまま、感じたまま」を記録できます。
高感度性能も優秀で、ISO6400程度ならノイズをあまり気にせず使用可能。
夜景や室内撮影でも滑らかなトーンを維持できるのは安心です。
AFと操作性：確かな進化を感じる
ZFはNikonの最新オートフォーカスシステムを採用しており、人物・動物・車・電車などの被写体認識にも対応しています。
被写体を自動的に検出し、目や顔をしっかり追い続けてくれるので、ポートレート撮影や動きのあるスナップにも強いです。
タッチ操作にも対応しており、バリアングル式の液晶モニターは非常に便利。
ハイアングルやローアングル、自撮り撮影まで柔軟にこなせます。
この可動式モニターがあるだけで、撮影の自由度は格段に上がります。
また、ファインダーは約369万ドットの有機ELで、発色や見え方もクリア。
電子ビューファインダー特有の遅延も感じにくく、光学ファインダー派のユーザーもすんなり馴染めるでしょう。
ボディ内手ブレ補正と静音性
ZFには、Nikonのフルサイズ機として初の「8段分ボディ内手ブレ補正」が搭載されています。
これにより、夜景や暗所撮影、望遠レンズ使用時にも安定した結果が得られます。
スナップ撮影のような手持ち環境でも、驚くほどブレが抑えられる印象です。
加えて、電子シャッターの静音性も優秀。
シャッター音を抑えたい場所や、街中のスナップでも気兼ねなく撮影できます。
動画性能：必要十分なスペック
ZFは基本的に静止画重視のカメラですが、動画機能も充実しています。
4K UHD 30p／Full HD 120pの撮影に対応し、動画用のピクチャープロファイルも搭載。
動画撮影時にも手ブレ補正が効くため、簡易的なVlogや旅の記録にも使えます。
ただし、動画主体の制作を考えるなら上位のZ8やZ9の方が向いています。
ZFは「写真メイン、動画もたまに撮る」というユーザーにぴったりの位置づけです。
実際の使用感：撮る楽しさを取り戻すカメラ
実際に使ってみると、とにかく「撮るのが楽しい」。
操作音、ダイヤルのクリック感、ファインダー越しの世界——そのすべてが撮影行為を心地よくしてくれます。
最新性能を追い求めるカメラとは違い、「写真を撮る過程」そのものを楽しむタイプ。
レンズを選び、構図を考え、シャッターを切るまでの時間が楽しい。
そんな原点回帰のような体験を与えてくれるのがZFの魅力です。
また、軽量な単焦点レンズとの相性も抜群で、35mmや50mmのZレンズを付けると扱いやすく、街歩きにも最適。
旅行や日常の記録カメラとしても十分なクオリティを発揮します。
気になる点と注意点
ZFの弱点を挙げるとすれば、まずグリップの浅さ。
小型レンズでは問題ありませんが、大口径ズームを使うと持ちにくく感じる人もいます。
また、物理ダイヤルが多いぶん、設定を一気に変えるような撮影スタイルにはやや不向きです。
バッテリー持ちは標準的で、撮影枚数は公称で約380枚ほど。
1日中撮影する場合は予備バッテリーがあると安心です。
さらに、メニュー構造がやや複雑という声も。
慣れれば快適ですが、初心者には最初やや戸惑うかもしれません。
Nikon ZFを選ぶ理由
・クラシカルで所有欲を満たすデザイン
・自然で美しい色再現
・優れたオートフォーカスと手ブレ補正
・撮ることそのものが楽しくなる操作感
・静止画中心のユーザーに最適なバランス
Zfは、スペックを追うカメラではなく「写真を撮りたい気持ちを引き出すカメラ」。
便利さや効率よりも、“撮影を楽しむ”という本質に寄り添った存在です。
Nikon ZFの特徴と使用感を詳しくレビューで紹介（まとめ）
Nikon ZFは、クラシックなデザインと最新テクノロジーを融合させた、現代の“新しい名機”といえるカメラです。
見た目の美しさだけでなく、描写力・AF性能・手ブレ補正など撮影機能も高水準。
そして何より、カメラを構えた瞬間のワクワク感が格別です。
「写真を撮る楽しさをもう一度味わいたい」
「見た目も性能も妥協したくない」
そんな人にこそ、Nikon ZFは強くおすすめできる一台です。
