「いつも買っていたのに、最近スーパーで見かけない…」
そんな声が増えているのが、**キッコーマンのあごだし醤油**です。あご(=飛び魚)から取った上品なだしが特徴で、和食との相性が抜群だった人気商品ですが、実は2024年3月で製造終了となっていることが確認されています。この記事では、販売終了の背景や考えられる理由、そして再販や代替商品の情報までを徹底的に整理していきます。
キッコーマンのあごだし醤油とは?人気の理由をおさらい
まずは、どんな商品だったのかを簡単に振り返りましょう。
「いつでも新鮮 あごだし醤油」は、キッコーマンが2019年2月に発売した調味料です。シリーズ名にもある通り、開栓後の鮮度を保つ「密封ボトル」を採用しており、最後の一滴まで風味を損なわず使えるのが特徴でした。
使用されているのは、国産100%の焼きあご(飛び魚)だし。さらに、キッコーマン独自の「発酵だし」をブレンドし、うすくち醤油をベースにした淡い色とまろやかな味わいが特長です。通常の濃口醤油に比べて塩分を25%カットしており、健康志向の家庭からも支持されていました。
煮物、卵かけご飯、冷奴、うどんつゆなど、どんな料理にも合う“万能だし醤油”として人気を集めていたのです。
突然の販売終了…いつ終わったのか?
このあごだし醤油が「販売終了」となったのは、2024年3月です。
キッコーマンの公式サポートページには、「2024年3月製造終了」と明記されており、メーカーとしての製造はすでに終了しています。つまり、今後新しく生産されることはありません。
店頭やネットショップで一時的に見つかることがあっても、それは在庫分のみ。在庫がなくなり次第、完全に市場から姿を消すことになります。
SNSでも「どこにも売っていない」「お気に入りだったのに残念」といった投稿が相次いでおり、固定ファンの多さがうかがえます。
なぜキッコーマンのあごだし醤油は販売終了になったのか?
では、どうして人気のあごだし醤油が販売終了となってしまったのでしょうか。公式発表では理由が明示されていませんが、複数の要因が重なったと考えられます。
シリーズ再編によるラインナップ整理
キッコーマンの「いつでも新鮮」シリーズには、他にも「いつでも新鮮 削りたてかつお節香るだし醤油」「いつでも新鮮 旨みあふれる牡蠣だし醤油」「いつでも新鮮 旨み豊かな昆布だし醤油」など多彩な種類があります。
同じ“だし醤油系”の中で味や用途が重複している商品も多く、棚スペースや生産効率を考慮したシリーズ整理が行われた可能性があります。
つまり、「あごだし」がシリーズの中でも販売数が伸び悩み、他商品と統合・整理されたとみられるのです。
原材料やコストの問題
もうひとつの理由として、原料である“焼きあご(飛び魚)”のコスト高騰が挙げられます。
あごだしは上品な旨味を持つ一方で、かつお節や昆布に比べて仕入れコストが高く、製造コストも上がりやすい素材です。円安や物流コストの上昇が続く中で、価格を維持しつつ採算を取るのが難しかった可能性があります。
さらに、塩分カットや発酵だしブレンドなど、他のだし醤油よりも製造工程が複雑だったことも影響したと考えられます。
消費者の嗜好・需要変化
日本のだし文化は地域性が強く、あごだしは主に九州地方で人気が高い傾向があります。全国展開するメーカーとしては、より需要の高い「かつお」「昆布」「牡蠣」などに注力した方が効率的と判断した可能性もあります。
また、健康志向の高まりにより、最近は“減塩しょうゆ”や“無添加だし”など、よりシンプルで機能性を重視する方向にトレンドが移ってきています。あごだし醤油は風味重視の高付加価値商品だったため、販売ボリュームの面で優先順位が下がったと考えられます。
公式コメントと販売終了後の状況
キッコーマンの公式サポートページでは、「2024年3月製造終了」「今までのご愛顧、誠にありがとうございました」という文言が掲載されています。
つまり、メーカー側としては完全に生産を終えており、今後の再生産予定も現時点では示されていません。
Amazonや楽天市場などのオンラインストアでは、2024年夏ごろまで在庫販売が見られましたが、2025年現在ではほとんどの店舗が在庫切れ状態。ごく一部の店舗で在庫限りの販売やプレミア価格で出品されている状況です。
再販やリニューアルの可能性はある?
「もう一度あの味を使いたい」という声が多いだけに、再販の期待もあります。
ただし、メーカーの公式情報を見る限り、再販やリニューアルの予定は今のところ発表されていません。
キッコーマンは新商品やシリーズ刷新を定期的に行っており、「いつでも新鮮」シリーズもたびたびパッケージやラインナップを更新しています。
そのため、今後「新・あごだし醤油」や「発酵だしタイプ」としてリニューアルされる可能性はゼロではありません。
一方で、人気の「いつでも新鮮 削りたてかつお節香るだし醤油」「いつでも新鮮 旨みあふれる牡蠣だし醤油」「いつでも新鮮 旨み豊かな昆布だし醤油」は継続販売されているため、メーカーとしては“売れ筋の味”にリソースを集中させている段階と見られます。
あごだし醤油の代替商品はある?
「あごだし」の味わいを求めるなら、以下のような代替品が参考になります。
- いつでも新鮮 旨み豊かな昆布だし醤油
同じ「いつでも新鮮」シリーズで販売中。まろやかで上品な味わいが特徴。 - ヤマサ 昆布つゆ 白だしタイプ
淡い色合いで素材の色を活かせる万能つゆ。煮物やお吸い物に◎。 - チョーコー あごつゆ
長崎発の老舗メーカーによるあごだしベースのつゆ。濃厚で香り高い味わいが特徴。
これらの製品を上手に使い分けることで、料理の幅を保ちながら、あごだし醤油に近い風味を再現できます。
消費者の声:「もう一度出してほしい」の声が続々
SNSやレビューサイトでは、販売終了を惜しむコメントが多数見られます。
- 「卵かけご飯はこれが一番合ってた」
- 「料理の味が決まる万能だしだったのに」
- 「近所のスーパーから消えてショック…」
- 「キッコーマンさん、ぜひ復活をお願いします!」
これらの声が多く集まれば、将来的な復刻のきっかけになるかもしれません。
実際、過去にはユーザーの反響を受けて再発売された商品も存在するため、メーカーへの問い合わせやSNSでの投稿も一つの方法です。
キッコーマンのあごだし醤油販売終了まとめ
最後に、本記事の要点を整理します。
- 「いつでも新鮮 あごだし醤油」は 2024年3月で製造終了。現在は在庫限り。
- 理由は明確に公表されていないが、シリーズ再編・原料コスト・需要変化などが重なったと考えられる。
- 再販予定は未定だが、他シリーズ(いつでも新鮮 削りたてかつお節香るだし醤油・いつでも新鮮 旨みあふれる牡蠣だし醤油・いつでも新鮮 旨み豊かな昆布だし醤油など)は継続中。
- 他メーカーのチョーコー あごつゆなどを代替として使うことも可能。
「もう一度食卓に戻ってきてほしい」という声は少なくありません。キッコーマンの公式発表を定期的にチェックしながら、今後の動向に注目していきましょう。
キッコーマンのあごだし醤油が販売終了した理由とは?
改めて振り返ると、キッコーマンのあごだし醤油の販売終了は、単なる“終売”ではなく、時代や市場の流れの変化を象徴する出来事とも言えます。
原料価格の高騰、健康志向の多様化、そしてシリーズの再編。
その中で、あごだしという繊細な味わいの調味料が一旦幕を下ろす形になったのは、自然な流れとも考えられます。
とはいえ、根強いファンが存在するのも事実。再販やリニューアルの可能性はまだ残されています。
和食の香り高い文化を支えてきた“あごだし”の魅力が、いつか新しい形で再び食卓に戻ってくる日を期待したいですね。
