クレープ屋さんアイスが売ってない?その理由とは
最近、「クレープ屋さんアイスがどこにも売ってない」「見つからない」という声がSNSで増えています。昔はスーパーやコンビニでよく見かけたのに、今は全然見かけない。実際、検索しても「販売終了」という言葉が出てきます。
では本当に「クレープ屋さんアイス」は販売終了してしまったのでしょうか?その真相をたどっていくと、単純な終売ではなく、ブランド変更や流通の事情が関係していることがわかりました。
もともとは森永乳業の人気アイス
「クレープ屋さんアイス」は森永乳業が1988年に発売したロングセラー商品。アイスをクレープ生地で包むという珍しいスタイルで、コーヒー味やストロベリー味などが展開されていました。1990年代には全国に流通し、学生の頃に食べたという人も多いはずです。
しかし、2012年にブランドの大きな転換が行われます。それまで「クレープ屋さんアイス」という名称だったこのシリーズは、リニューアルを機に「ザ・クレープ(THE CREPE)」へと名称変更されました。つまり、「クレープ屋さんアイス」という名前の商品は廃止されたものの、商品コンセプトそのものは今も継続しているのです。
「販売終了」と言われる理由は名前の変更
「クレープ屋さんアイスが販売終了した」という情報は確かに存在しますが、これはブランド名の切り替えによる誤解が大きいです。森永乳業の公式サイトでは、
「1988年に『クレープ屋さんアイス』として発売。2012年に『ザ・クレープ』へリニューアル」
と明記されています。
つまり、「クレープ屋さんアイス」という名前は終わっていても、「クレープ生地で包んだアイス」という商品自体は今も売られています。見た目も味も進化しており、現在の「ザ・クレープ」がその後継ブランドです。
現在は「ザ・クレープ」として販売中
森永乳業の「ザ・クレープ」は、旧「クレープ屋さんアイス」と同じく、もちもちしたクレープ生地でアイスとチョコを包んだ人気商品です。リニューアル後は「チョコ&バニラ」や「クッキー&クリーム」などの定番フレーバーに加え、期間限定の味も登場しています。
近年では「しっぽに入っているホイップクリームの量を2倍にした“ザ・クレープ〈チョコ&バニラ 幸せホイップ2倍〉”」バージョンなども発売され、より贅沢な仕様に進化しています。特に2025年4月発売の「ザ・クレープ〈チョコ&バニラ 幸せホイップ2倍〉」はSNSでも大きな話題になりました。
このように、ブランド名は変わりましたが、「クレープ屋さんアイス」のDNAはしっかり引き継がれています。
それでも「売ってない」と感じる理由
「ザ・クレープ」が現役商品にもかかわらず、「売ってない」と感じる人が多いのにはいくつかの理由があります。
まずひとつは、取り扱い店舗の減少や流通の限定化です。以前はスーパーやコンビニのアイス売り場でよく見かけましたが、現在は一部店舗でしか扱っていません。季節によって仕入れ数が変動することも多く、人気の味はすぐ売り切れてしまうこともあります。
次に、地域差もあります。森永乳業は全国販売を行っていますが、地方によっては在庫が薄く、都心の店舗に比べて入荷が遅れる場合があります。さらに、期間限定フレーバーはコンビニ限定やセブンイレブン限定などのケースもあり、特定のチェーンでしか買えないこともあります。
また、パッケージデザインの変化も見逃せません。昔の「クレープ屋さんアイス」時代のイメージで探しても、今の「ザ・クレープ」は黒やゴールドを基調としたデザインで、ぱっと見では別物に見えるため、同じシリーズだと気づかない人も少なくありません。
SNSでの反応と復活を望む声
SNSでは、「クレープ屋さんアイス懐かしい」「もう一度あの味を食べたい」という声が今でも根強くあります。とくに90年代に食べていた世代にとっては、思い出のアイスとして記憶に残っているようです。
一方で、「ザ・クレープを食べたけど、あの頃の味に似ていて嬉しい」「昔のクレープ屋さんアイスを思い出した」という肯定的な意見も多く、実際に新ブランドが旧商品の“正統進化版”として評価されていることがわかります。
グルメメディアのアンケート企画でも、「復活してほしい販売終了アイスランキング」で上位にランクインしており、一定の需要があることがうかがえます。
店舗型の「クレープアイス」は終了しているケースも
一方、アイスクリームチェーンの「クレープ付きアイス」メニューについては、実際に販売終了した店舗もあります。たとえば、サーティワンアイスクリームでは一部店舗が「クレープ販売を終了しました」と公式に告知しています。
このように、店頭でクレープとアイスを組み合わせたメニューを探す場合は、取り扱いのある店舗を事前に確認することが大切です。全店舗共通ではないため、「以前はあったのに今はやっていない」という状況が生まれやすいのです。
クレープ屋さんアイスの代替・進化版を楽しむ方法
「昔のクレープ屋さんアイスをもう一度食べたい」という人は、現在の「ザ・クレープ」を試してみるのがおすすめです。味や食感はアップデートされていますが、クレープ生地で包まれたアイスの満足感は健在です。
また、季節や期間限定の新作も多く登場しているため、こまめにチェックしておくとよいでしょう。たとえば、セブンイレブン限定の「ザ・クレープ チョコ&チョコ」などはSNSでも高評価を集めています。
もしスーパーで見つからない場合は、通販サイトやネットスーパーで検索してみるのも一つの手です。特にAmazonや楽天市場などでは、限定フレーバーや箱入りタイプが販売されていることがあります。
今後の再販・復活の可能性は?
「クレープ屋さんアイス」という名前そのものが復活する可能性は、現時点では低いと考えられます。森永乳業が公式に「ザ・クレープ」としてブランドを確立しており、そちらを継続的に展開しているためです。
しかし、過去の人気に応える形で“懐かしの味復刻版”や“期間限定復刻パッケージ”が出る可能性はあります。森永乳業はこれまでも過去の人気製品を限定で再販した実績があるため、今後のキャンペーンや周年記念などで「クレープ屋さんアイス」の名が再登場することはあり得ます。
また、SNSでの盛り上がりや「復活してほしい!」という声が多ければ、企業側がそれをマーケティングに活用するケースもあるため、ファンの声が再販のきっかけになるかもしれません。
まとめ:販売終了ではなくブランド進化
「クレープ屋さんアイスが売ってない」という疑問の答えは、
“完全に販売終了したわけではなく、名称が『ザ・クレープ』に変わって今も販売中”
というのが正しい理解です。
1988年に登場した「クレープ屋さんアイス」は、多くの人に愛された森永乳業の名作。その味やコンセプトは時代とともに進化し、今も「ザ・クレープ」として生き続けています。
見つけにくい場合は、取り扱い店舗やコンビニ限定商品をチェックしてみましょう。パッケージや名前が変わっても、あの“もちもちクレープの中にアイスが入っている幸福感”は健在です。
懐かしの「クレープ屋さんアイス」を思い出しながら、進化した「ザ・クレープ」を味わってみてください。これが今、最も確実にあの味に再会する方法です。
