「最近ケントネオスティックが店頭から消えたけど、もう販売終了なの？」と感じている人も多いのではないでしょうか。かつてglo proシリーズの愛用者に人気だったKENT（ケント）ブランドの加熱式たばこ用スティック。実際、いくつかの銘柄は公式に販売終了が発表され、在庫限りの取り扱いとなっています。ここでは、ケントネオスティックが販売終了になった理由や今後の販売状況、代わりに選べる銘柄について詳しく解説します。
ケントネオスティックとは？まずは基本をおさらい
ケントネオスティック（KENT neostiks）は、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ（BAT）社が展開する加熱式たばこ「glo pro（グロー）」シリーズ専用のスティックです。特に「glo pro」「glo pro slim」などの細径タイプに対応しており、メンソール系やタバコ系などさまざまなフレーバーがラインアップされていました。
「ケント・ネオスティック・リッチ・タバコ・エックス」「ミント・ブースト・エックス」など、吸いごたえを求めるユーザーから支持を得ていた銘柄もあります。価格帯は1箱500円台と比較的手頃で、glo proユーザーにとっては日常的に選びやすい存在でした。
販売終了の理由①：デバイスの世代交代が大きな転換点に
ケントネオスティックの販売終了の最大の理由は、対応デバイスの世代交代です。
glo proシリーズでは、従来の「glo pro」「glo pro slim」などの細径スティック対応機種が段階的に終売となり、新世代の「glo hyper」シリーズへと移行しています。2024年6月には公式プレスリリースで、「glo pro slimおよび対応するスリムスティック全銘柄を在庫限りで販売終了」との発表がありました。
つまり、ケントネオスティックは旧タイプのスリムスティックに該当するため、デバイスごと整理対象になったという流れです。技術革新が進む中で、太径スティックを採用する新モデルが主流となり、旧モデルの製造・販売を続けるメリットが薄れたといえます。
販売終了の理由②：ブランド再編とラインアップ整理
もうひとつの理由は、BAT社によるブランド再編です。
加熱式たばこのラインアップは年々多様化しており、ユーザーの嗜好に合わせて銘柄を整理・統合する動きが進んでいます。
KENTブランドの中では、「KENT トゥルーシリーズ」「トゥルー・リッチ」など新しいシリーズが登場しています。これに伴い、旧仕様のケントネオスティックシリーズは段階的に整理され、「新しい技術やデザインを採用した次世代KENT」へと置き換えられています。
2025年6月以降には「ケント・ネオスティック・ベリー・ブースト・エックス」「ミント・ブースト・エックス」など2銘柄の販売終了が公式に発表されました。これもブランド刷新の一環と考えられます。
販売終了の理由③：ユーザー需要と市場動向の変化
加熱式たばこ市場では、ユーザーの嗜好にも変化が見られます。
かつては軽い吸い心地の細径スティックも人気でしたが、最近では「吸いごたえ」や「香りの濃さ」を重視するユーザーが増加。より濃厚な味わいを楽しめる太径スティックが主流になりました。
実際、太径スティック対応の「glo hyper」シリーズは、香りの再現性や加熱効率が高く、既存ユーザーの満足度が高いとされています。そのため、スリムスティック需要が減少し、ケントネオスティックは役割を終えた形となったのです。
また、健康志向の高まりやたばこ税の影響もあり、市場全体が縮小傾向にあることも整理の一因といえます。
販売終了の理由④：コストと流通の効率化
たばこ製品は製造・輸送・税金など多くのコストがかかります。
同じブランド内で複数サイズのスティックを展開することは、メーカーにとっても効率が悪く、在庫管理の負担が大きいのが実情です。
BAT社は「より良いユーザー体験を提供するためのラインアップ見直し」と説明していますが、裏を返せば、採算面で非効率な旧仕様を整理して経営をスリム化する狙いもあると考えられます。製造ラインや流通網を新モデルに一本化することで、品質やコストの最適化が図られているのです。
現在の販売状況：一部銘柄は在庫限りで販売中
2025年現在、ケントネオスティックの多くの銘柄は「在庫限りで販売終了」とされています。
公式サイトによると、販売終了の対象となるのは段階的に拡大しており、店舗によって在庫状況が異なります。コンビニではすでに棚から消えている地域もありますが、ネット通販や一部の専門店ではまだ購入できるケースも確認されています。
「販売終了」といっても即日消えるわけではなく、メーカー出荷が終わった後も、流通在庫が残る限りは店頭で購入可能です。つまり、タイミング次第ではまだ入手のチャンスがあるということです。
ただし、今後は新しい銘柄へ完全に切り替わる見込みのため、「いつまで買えるか」は流通状況次第。愛用していた銘柄がある人は、見かけた時にまとめて購入しておくのも一つの手です。
代替候補：どの銘柄に乗り換えるべき？
ケントネオスティックの販売終了に伴い、どの銘柄に乗り換えれば良いか迷う人も多いはずです。
glo proユーザー向けのおすすめ移行先としては、次のような銘柄が挙げられます。
- KENT トゥルーシリーズ：ケントブランドの新ライン。リッチな味わいと満足感を重視しており、旧ネオスティックからの自然な移行先とされています。
- neoシリーズ：glo hyper対応スティック。メンソール・トロピカル・ベリーなどフレーバーの選択肢が豊富で、味の再現性も高いと評判です。
- ラッキーストライクシリーズ：同じBAT社のブランドで、吸いごたえを重視したライン。ケントネオスティック愛用者が違和感なく移行できる味設計といわれています。
いずれもglo hyperなど太径スティック対応デバイス用の製品で、今後の主力銘柄になると見られています。
今後の販売展開とメーカーの動き
BAT社は完全にKENTブランドを終了するわけではありません。
むしろ、技術改良を重ねた「StickSealテクノロジー」搭載モデルなど、次世代のKENT製品をリリースしています。2024年以降は、パッケージデザインも刷新され、ブランド全体のアップデートが進行中です。
この動きは、ユーザーの嗜好変化に合わせて「新しいKENT」を再構築するものといえるでしょう。
つまり、旧シリーズの販売終了は“ブランドの終わり”ではなく、“新しい段階への切り替え”という位置づけです。
まとめ：ケントネオスティックの販売終了は進化の過程
ケントネオスティックが販売終了となった背景には、デバイスの世代交代、ブランド整理、ユーザー嗜好の変化など、複数の要因が絡んでいます。単に「売れなくなったから」という単純な理由ではなく、glo proシリーズ全体を次の時代に進化させるためのステップだといえるでしょう。
今後は太径スティック対応の新シリーズが中心となり、KENTブランド自体は引き続き進化を続ける見込みです。
愛用者にとっては寂しさもありますが、新たな銘柄を試すきっかけとして前向きに捉えるのも一案です。
加熱式たばこの市場はこれからも変化していきます。ケントネオスティックの販売終了は、その流れの中での自然な転換点と言えるでしょう。
