「最近、ハウスの麦茶が売ってない…」と思った方、実はけっこう多いんです。あの香ばしい味わいが特徴だった「ハウス麦茶」シリーズ、スーパーの棚から姿を消してしまいました。いったいなぜ販売終了になったのか？今回はその背景や再販の可能性、さらにおすすめの代替品についてもわかりやすく紹介していきます。
ハウス麦茶ってどんな商品だったの？
ハウス食品といえばカレーやスパイスで有名なメーカーですが、実は「ハウス むぎ茶＜冷水用＞」「ハウス 麦茶＜煮出し用＞」という家庭用ティーバッグ麦茶も販売していました。ダブル焙煎製法で香ばしさを高めた麦茶として評判が良く、長年の愛飲者も多かったんです。
発売は2014年頃で、水出しタイプと煮出しタイプの2種類。家庭用としてはスタンダードな製品でしたが、実はこのシリーズ、2021年3月をもって製造・販売が終了しています。ハウス食品の公式サイトにも「2021年3月をもって販売終了いたしました」と明記されており、現在は店頭や公式通販での取り扱いはありません。
なぜハウス麦茶は販売終了になったのか？
公式には「販売を終了しました」とだけ発表されており、詳しい理由までは公表されていません。しかし、業界全体の動きや消費者動向から、いくつかの背景が推測できます。
需要の変化とライフスタイルの多様化
ここ数年、麦茶市場はペットボトル飲料や健康志向ドリンクに押され、家庭で煮出すタイプの麦茶の需要が減少していました。夏場にまとめて作る家庭も減り、「買ってすぐ飲める」手軽な飲料が主流になったことが大きな要因と考えられます。
SNS上でも「スーパーに行ったらハウスの麦茶がなくなっていた」「お気に入りだったのに終売でショック」という投稿が見られ、一定のファンがいたことは確かです。しかし、大量生産を維持するほどの需要は残っていなかったのかもしれません。
事業ポートフォリオの見直し
ハウス食品グループは、主力のカレーやスパイス、機能性食品、健康系ブランドに注力する方向性を強めています。ハウス麦茶は同社の主力カテゴリではないため、収益性や将来性の観点から生産ラインを整理した可能性があります。
実際、ハウス食品の公式FAQを見ると、他にも複数の製品が「販売終了」となっており、事業全体の効率化の一環とみるのが自然です。
コスト上昇と採算性の問題
原材料となる大麦の価格上昇、物流費や人件費の高騰なども要因のひとつでしょう。需要が減る中で製造ラインを維持すると、1袋あたりのコストが高くなり、採算が合わなくなります。特にティーバッグタイプは単価が低いため、利益率の確保が難しく、撤退を選んだ可能性があります。
コロナ禍による消費変化
2021年前後といえばコロナ禍真っ只中。家庭で飲む飲料の種類や消費シーンが変わり、「水出し麦茶を作る」よりも「ペットボトルで手軽に買う」方向にシフトしました。ハウス麦茶の販売終了も、こうした市場変化と無関係ではなさそうです。
再販の予定はある？
現時点で、ハウス食品から再販やリニューアルの予定は発表されていません。公式サイトにも再登場を示唆するような記述はなく、完全に終了している状態です。
一部の通販サイトでは「業務用ハウス麦茶」として大容量パックが販売されているケースもありますが、これらは過去の在庫や流通残りである可能性が高いです。
したがって、「またハウス麦茶を飲みたい」と思っても、現状では入手が非常に難しく、再販を待つしかないのが現実です。
ハウス麦茶の味を再現できる代替品は？
ハウス麦茶の特徴は、ダブル焙煎による香ばしさとまろやかな後味でした。完全に同じ味を再現するのは難しいですが、似た風味の麦茶はいくつかあります。
はくばく 水出しでおいしい麦茶
麦茶市場で人気のロングセラー。深煎りと浅煎りをブレンドしており、香ばしさと飲みやすさのバランスが良いのが特徴です。ハウス麦茶の香りが好きだった人には特におすすめ。
伊藤園 健康ミネラルむぎ茶
ペットボトルで有名ですが、ティーバッグタイプもラインナップされています。しっかりした香りと甘みがあり、冷水でもしっかり抽出できるのが魅力。安定感のある味わいです。
トップバリュ 国産むぎ茶ティーバッグ
イオングループのプライベートブランド。コスパが良く、スーパーで手軽に買える点がポイント。香ばしさはやや控えめですが、すっきり飲みやすいタイプです。
サントリー やさしい麦茶
ペットボトル派にはこちら。やわらかい口当たりで飲みやすく、カフェインゼロ。家庭で麦茶を作らなくなった層にも支持されています。
このように、現在は各社からさまざまな麦茶が出ており、焙煎の深さや香ばしさで好みの味を選ぶことができます。「香り重視」なら深煎りタイプ、「後味の軽さ」なら浅煎りタイプを選ぶと、ハウス麦茶の風味に近いものを見つけやすいでしょう。
ハウス麦茶を懐かしむ声も多い
販売終了から数年が経った今でも、「あの味が忘れられない」「子どもの頃の夏を思い出す」という声がSNSやブログで見られます。香ばしい香りと優しい味わいが、記憶の中で夏の風物詩として残っている人も多いようです。
企業の事業判断としてはやむを得なかったものの、ハウス麦茶が愛されていたことは間違いありません。食品業界では復刻・限定再販の動きも増えているので、もしかするといつか再登場する日が来るかもしれませんね。
まとめ：ハウス麦茶が販売終了した理由とは？再販の予定や代替品も紹介
ハウス麦茶が販売終了した理由は、公式発表こそないものの、需要減少・コスト上昇・事業整理など複数の要因が重なった結果と考えられます。再販の予定は今のところなく、現在は他社製品を代替として楽しむのが現実的です。
もし「ハウス麦茶の香ばしさが恋しい」と感じたら、はくばく 水出しでおいしい麦茶や伊藤園 健康ミネラルむぎ茶を試してみるのがおすすめ。焙煎の深さや香りのタイプを意識すれば、近い味わいに出会えるはずです。
麦茶は季節を問わず飲めるカフェインレス飲料。家族みんなで楽しめる日本の定番として、これからも進化を続けるでしょう。
そしていつか、また「ハウス麦茶」が復活してくれることを、ひそかに期待したいですね。
