ケンタッキーフライドチキンの人気サイドメニュー「ツイスター」シリーズ。その中でも特に話題を呼んだのが、2022年に登場した「バジルレモンツイスター」でした。
ハーブとレモンの香りが爽やかで、チキンのジューシーさと絶妙にマッチしていたあの味。いつの間にか姿を消してしまったことに気づいた人も多いのではないでしょうか。
今回は、この「バジルレモンツイスター」が販売終了になった理由や、再販の可能性について詳しく追っていきます。
バジルレモンツイスターとは？登場当時の特徴と人気
バジルレモンツイスターは、ケンタッキーが2022年6月1日に発売した新しいツイスターシリーズのひとつです。
定番の「ペッパーマヨツイスター」「てりやきツイスター」に続く“新定番”として発表され、全国の店舗で販売されました。
特徴はなんといっても、そのさっぱりとした味わい。
トルティーヤで包まれたチキン（カーネルクリスピー）に、シャキシャキのレタス、ガーリックとアボカドのフィリング、そしてバジルとレモンを組み合わせた特製マヨソース。
ハーブの香りとレモンの酸味が広がる、夏にぴったりの爽やかフレーバーとして話題を呼びました。
発売当初は「新定番」として期待されており、キャンペーンやランチセットにも登場。
SNSでも「さっぱりしていて美味しい」「チキンにレモンが合う！」といった声が多く、女性や若年層を中心に人気を集めていました。
しかし、その人気も束の間。数カ月〜1年ほどで多くの店舗から姿を消し、「もう売っていない」「販売終了した？」といった声が相次ぐようになります。
「販売終了」報告が相次いだ背景
バジルレモンツイスターの販売終了について、ケンタッキー公式から明確な「終売告知」は出ていません。
それでもSNSや口コミサイトでは、「販売終了していた」「注文しようとしたらメニューから消えていた」という報告が増加。
一部の利用者は「この店舗だけかと思ったら全国的に販売終了だった」と投稿しており、実質的に全国規模で販売が止まったことがうかがえます。
また、2024年6月には関西・九州の一部店舗で「欠品による一時販売休止」が発表されました。対象となったのはツイスター3種（ペッパーマヨツイスター・てりやきツイスター・バジルレモンツイスター）で、原材料や供給の問題が背景にあったようです。
この出来事をきっかけに、在庫や原材料の安定供給に課題があったことが推測されます。
なぜ販売終了したのか？考えられる理由
1. 原材料やコストの高騰
2020年代以降、外食業界では原材料費・物流費・人件費の上昇が続いています。
ケンタッキーも決算資料で「厳しい収益環境が続いている」と明記しており、メニューの見直しが進められている時期と重なります。
ツイスターのようなメニューは、チキンに加えてトルティーヤ、アボカドフィリング、バジルソースなど多くの素材を使うため、仕入れコストが高くなりやすい構成です。
このため、利益率の低い商品から順次見直し・終了する方針が取られた可能性があります。
2. オペレーション負荷と供給の不安定さ
ツイスターは見た目以上に手間がかかるメニューでもあります。
トルティーヤの加熱、ソースの組み合わせ、具材のバランスなど、店舗オペレーションに一定の技術や時間が必要です。
特に限定フレーバーは、定番商品よりも仕入れや保管の管理が複雑になるため、全店で安定的に提供するのが難しい場合があります。
実際に、2024年の「欠品による販売休止」はまさに供給の問題が原因とされています。
安定した提供体制を維持できなければ、定番として残すことは難しいと判断されたのでしょう。
3. 想定より伸びなかった販売実績
味の評価は良かったものの、全体の販売比率で見ると「ペッパーマヨツイスター」「てりやきツイスター」に比べて注文数が伸びなかった可能性があります。
SNS上には「美味しいけど想像より普通」「写真よりバジルの香りが弱い」といった意見も見られ、リピート率が高くなかったことが示唆されます。
外食チェーンでは、定番メニューを維持するには“一定以上の売上と回転率”が必要です。
一時的な人気であっても長期的な支持が得られないと、販売継続が難しくなります。
4. ブランド戦略の整理と定番化の壁
ケンタッキーはここ数年、主力メニューの整理やランチメニューの強化、DX化を進めています。
新商品の多角展開よりも、「主力商品の磨き込み」を重視する方向に舵を切っているようです。
ツイスターシリーズも例外ではなく、「ペッパーマヨツイスター」「てりやきツイスター」という定番2種を中心にラインナップを絞り込み、“新味テスト枠”だったバジルレモンツイスターを終了させた可能性があります。
こうした戦略的整理は、店舗の作業効率や供給安定性を高める狙いもあると考えられます。
「期間限定」だった可能性も
発売当初のリリースでは「新定番」と紹介されていたものの、メニュー情報や一部の店舗告知では「数量限定」「一部店舗では販売しない」との注記がありました。
この点から、実質的には“テスト販売”または“限定定番枠”として投入された可能性もあります。
つまり、一定期間販売して消費者の反応を見たうえで、定番化するかを判断する狙いだったとも考えられます。
その結果、他のフレーバーほどの支持を得られず、期間をもって自然に終了したという流れです。
現在のツイスターラインナップと今後の再販可能性
2025年現在、ケンタッキー公式サイトや店舗メニューで確認できるツイスターは「ペッパーマヨツイスター」と「てりやきツイスター」の2種類。
バジルレモンツイスターの表記は見当たりません。
ただし、ツイスターシリーズ自体は根強い人気があり、過去にも季節限定で新フレーバーが登場した実績があります。
そのため、バジルレモンツイスターも「期間限定復刻」として再登場する可能性はゼロではありません。
特に、夏場の季節商品やキャンペーン限定メニューとして「爽やか系ツイスター」が復活する展開は十分考えられます。
SNS上でも「また出してほしい」「あの味が恋しい」といった声が続いており、顧客の期待値は依然高い状態です。
バジルレモンツイスターが販売終了の理由まとめ
バジルレモンツイスターが販売終了した背景を整理すると、次のような複合的要因が見えてきます。
- 原材料・物流コストの高騰によるメニュー整理
- 店舗オペレーション負荷や供給体制の問題
- 想定より伸びなかった売上・リピート率
- ブランド戦略上のラインナップ見直し
- 限定販売としての期間終了
どれか一つではなく、これらが重なった結果、定番から姿を消したと考えられます。
とはいえ、「ツイスター」というメニュー自体は今も続いており、定期的に新フレーバーが登場するシリーズです。
夏の限定キャンペーンや復刻イベントなどで、またあの爽やかな味が戻ってくる日が訪れるかもしれません。
いつか再び、「バジルレモンツイスター」の香りを感じられる日を楽しみに待ちたいところです。
