「最近、モアリップが売ってない」「販売終了したの?」
そんな声をSNSや口コミで見かけた人も多いのではないでしょうか。唇の荒れや口角炎対策の“お守りリップ”として長く支持されてきたモアリップ。確かにここ数年、店頭で姿を見かけにくくなった時期がありました。
今回は、モアリップが本当に販売終了しているのか、現在の販売状況や再販の有無、そして代わりになるリップケア製品についても詳しく解説していきます。
モアリップとはどんなリップ?特徴と人気の理由
モアリップは資生堂が販売する「第3類医薬品」のリップクリームです。一般的な保湿リップとは異なり、唇のひび割れや口角炎といった“唇のトラブルを治すこと”を目的としています。
有効成分には以下のようなものが含まれています。
- アラントイン:荒れた唇の修復を促進
- グリチルレチン酸:炎症を抑える
- ビタミンE:血行促進
- ビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩):皮膚や粘膜の健康維持
- パンテノール:保湿・再生サポート
無香料・無着色で、敏感な唇にも使いやすい処方。チューブタイプで衛生的に使える点も人気の理由です。乾燥やひび割れ、口角の切れなど、唇トラブルの“お守りコスメ”として長年愛されてきました。
「販売終了」と噂された理由
では、なぜモアリップに「販売終了」の噂が出たのでしょうか。
きっかけは2022年6月に発表された「モアリップNの自主回収」です。
製造元の資生堂薬品(当時)が実施した長期安定性試験で、有効成分のひとつであるビタミンB6の含有量が時間経過で基準値を下回る可能性が確認されました。そのため、該当製品を自主的に回収するという対応が行われたのです。
これにより、モアリップNは一時的に出荷停止となり、多くの店舗から姿を消しました。SNSや通販でも在庫切れが相次ぎ、「もう売ってない」「廃盤になったのでは」との誤解が広がっていきました。
実際には販売終了ではなく、「品質確認のための一時的な回収」が原因だったのです。
モアリップは再販済み!現在の販売状況
モアリップはその後、成分や品質の見直しを経て製造が再開されました。
2023年10月ごろからは再発売の報告があり、現在も資生堂の公式サイトで製品情報が掲載されています。
ドラッグストアや通販サイトでも、以下のような形で販売が確認されています。
- Amazonや楽天市場などで「モアリップN 8g(第3類医薬品)」として出品
- マツモトキヨシ、ウエルシア、スギ薬局などの大手ドラッグストアでも取り扱いあり
- 店舗によっては在庫が少なく、入荷時期が不定期な場合も
ただし、旧パッケージ(回収対象)と新パッケージが混在している場合もあるため、購入時はJANコードや販売名(モアリップN)を確認することが推奨されています。
一時的に「売っていない」と感じるのは、在庫や流通の影響によるものと考えられます。
モアリップを購入する際のポイント
医薬品であるモアリップは、化粧品リップと違い「効果・効能」が明記されています。そのため、購入時や使用時には次の点に注意しましょう。
- 使用期限やロット番号を確認し、旧ロット品を避ける
- ひび割れや炎症が改善しない場合は、医師・薬剤師に相談する
- 唇をなめる、こするなどの癖を控える
- 乾燥した室内では加湿器を活用する
また、冬季など気温が低いときは内容物が硬くなることがあります。手のひらで温めてから塗ると、なめらかに伸びます。
それでも手に入らないときの代替リップ
一時的にモアリップが入手できない場合や、似た効果を求めたい場合は、同じように医薬品・医薬部外品として唇の荒れに対応できるリップを選ぶのがおすすめです。
代表的な代替候補としては次のような製品があります。
- メンソレータム メディカルリップnc:医薬品で、グリチルレチン酸・ビタミンB6などを配合。唇の炎症・ひび割れに対応。
- キュレル リップケアバーム:医薬部外品で、乾燥による荒れを防ぎ、敏感肌でも使いやすい。
- ニベア ディープモイスチャーリップ:日常使いに向く高保湿タイプ。ベタつきにくくコスパも良い。
どの製品も香料・着色料を控えた処方で、唇の荒れをやさしくケアできます。
モアリップほどの即効性を求める場合は、医薬品カテゴリのリップ(メンソレータムなど)を選ぶとよいでしょう。
唇の荒れを繰り返さないためのセルフケア
モアリップを使っても荒れやすいという人は、生活習慣や外的刺激を見直すことも大切です。唇は皮脂腺がなく、とてもデリケート。以下のようなケアを心がけましょう。
- 唇をなめない・噛まない
- 食事後は口まわりをやさしく拭き取る
- 保湿リップをこまめに塗り直す
- ビタミンB群(B2・B6)を含む食事を意識する
- 十分な睡眠と水分補給をとる
唇の荒れは、乾燥や栄養不足、ストレスなど複数の要因が重なることで悪化します。モアリップを上手に取り入れながら、日常のケアも合わせて行うとより効果的です。
モアリップが販売終了という噂の真相と今後
結論から言えば、「モアリップは販売終了していません」。
2022年の自主回収による一時的な出荷停止が誤解を招いたものの、2023年以降は再販され、現在も医薬品として流通しています。
過去の印象から「売ってない」と思い込んでいる人もいますが、公式サイトや大手通販では通常購入が可能です。
もし近所の薬局で見つからない場合は、オンラインショップを活用するのが確実です。
モアリップは、医薬品としての信頼性と長年の実績があるリップケア。唇のひび割れや口角炎などに悩む人にとって、今もなお頼れる存在です。
今後も安定供給が続けば、「やっぱりモアリップが一番」と感じる愛用者が戻ってくるでしょう。
モアリップが販売終了って本当?──その答えは「いいえ」。
品質の見直しを経て再び手に入るようになった今こそ、正しい情報を知って自分に合ったケアを選ぶことが大切です。
