昔から親しまれてきた炭酸飲料「リボンシトロン」。
子どものころに瓶入りを飲んでいた、という方も多いのではないでしょうか。
ところが最近、「リボンシトロンが販売終了した」「もう売ってない」という声がSNSなどで見られるようになりました。
本当に販売が終わってしまったのか、それとも一部地域だけなのか——。
今回は、リボンシトロンの販売状況や生産の真相、そして代替となる製品まで詳しく紹介します。
リボンシトロンとは？100年以上続く北海道のロングセラー飲料
リボンシトロンは、1909年（明治42年）に誕生した歴史ある炭酸飲料です。
発売当初は「シトロン」という名前で、後に「リボンシトロン」ブランドの一員として展開されるようになりました。
透明でほどよい甘さの炭酸と、やさしいレモンの香りが特徴。
一口飲むとすっきりした清涼感が広がり、どこか懐かしさを感じる味わいです。
製造元はポッカサッポロフード＆ビバレッジ株式会社。
北海道の純水や北海道産ビート糖など、地元の素材にこだわって作られており、
長年にわたって北海道の人々に愛され続けています。
「販売終了」の噂は本当？全国では見かけない理由
ここ数年、リボンシトロンを店頭で見かけなくなったという声が増えています。
確かに本州のスーパーやコンビニでは、以前のように並んでいないことが多いです。
しかし、実際には「完全に販売終了」したわけではありません。
メーカーの公式発表によると、リボンシトロンは現在も生産・販売が続けられています。
ただし、その販売エリアや取り扱い形態が変化しているのが実情です。
・190ml缶タイプは全国販売商品ですが、北海道以外では流通が少ない
・1.5Lペットボトルなどの大型サイズは北海道限定で販売中
・店舗によっては取り扱いを終了している場合もある
つまり、「販売終了」と思われているのは、実際には流通量の減少と地域限定化が原因です。
全国から姿を消した背景：地域限定化の流れ
リボンシトロンが全国的に見かけなくなった背景には、メーカーの戦略的な理由があります。
近年、ポッカサッポロは「リボンナポリン」「リボンシトロン」などを北海道限定ブランドとして再構築しています。
これは、北海道で長く親しまれてきたブランド価値を維持し、地域密着型のブランドとして育てていくための方針です。
2021年のリニューアル発表時にも、「北海道のみなさまに長く愛され続ける存在を目指す」と明言されています。
つまり、全国展開から地域特化へと方向転換したということです。
また、物流コストの高騰や販売チャネルの再編も大きな要因。
近年は棚割りの効率化が進み、売れ行きの良い全国ブランド商品が優先的に配置される傾向があります。
その結果、地域限定品やローカル飲料は首都圏の棚から姿を消してしまうケースが増えています。
「売ってない」と言われる理由：流通と消費者心理のギャップ
実際には販売が続いているにもかかわらず、「売っていない」「終売した」と感じる人が多いのはなぜでしょうか。
いくつかの要因が考えられます。
- 販売エリアの偏り
北海道を中心に販売されており、本州では入荷頻度が少ない。
そのため、目にする機会が減り「なくなった」と誤解されやすい。 - 容器やパッケージの変更
リニューアルにより容量やデザインが変わり、以前の印象と違うため気づかれにくい。
「瓶入りのリボンシトロンを見ない」という声もありますが、現在は主に缶やペットボトルで展開されています。 - 懐かしさによる印象の固定化
幼少期に親しんだ味を思い出し、「あの頃の味がもうない」と感じる人も。
実際には味の方向性は維持されていますが、ノスタルジーが“終売のような印象”を強めています。
リボンシトロンの味わいと人気の秘密
リボンシトロンは、ただの炭酸飲料ではありません。
その特徴的な味わいが、長年にわたって支持され続ける理由です。
・レモンの香りが控えめで、炭酸もやさしく飲みやすい
・砂糖の甘さにクセがなく、どこか「昔ながらのジュース」らしい素朴さがある
・食事にも合わせやすく、子どもから大人まで幅広く楽しめる
現在の主流である強炭酸や無糖炭酸とは異なり、リボンシトロンは“優しい炭酸”。
「刺激が少なくて飲みやすい」「疲れたときにほっとする味」といった声も多く、
他の炭酸飲料では代えがたい存在として根強い人気を保っています。
買える場所と入手方法
本州ではなかなか見つけにくいリボンシトロンですが、入手できる方法はあります。
・北海道内のスーパー・コンビニ
特に札幌市内のスーパーやドラッグストアでは、ペットボトル・缶ともに常時販売されています。
・オンライン通販
Amazonや楽天市場などでは、ケース単位で販売されていることがあります。
在庫状況は変動するため、見つけたら早めの購入がおすすめです。
・北海道物産展・アンテナショップ
各地の百貨店や北海道フェアなどでもリボンシトロンが登場することがあります。
「北海道どさんこプラザ」などの常設店をチェックしてみると良いでしょう。
完全に手に入らないわけではなく、「探せば買える」状態が続いています。
代替としておすすめの炭酸飲料
リボンシトロンが身近にない場合、似た味わいを持つ炭酸飲料を探すのもひとつの方法です。
以下は、飲み口や香りが近いとされる代表的な製品です。
・三ツ矢サイダー
・スプライト
・キリンレモン
・ウィルキンソン タンサンレモン（少し強炭酸寄り）
どれも爽やかなレモン風味を感じられる飲料で、リボンシトロンの代わりとして試す人が多いようです。
ただし、あのやさしい甘さやまろやかな炭酸感はリボンシトロンならでは。
本家の味を求めるなら、北海道限定商品を通販で取り寄せるのが確実です。
再販・復刻の可能性はある？
最近は“懐かしのジュース”や“昭和レトロ飲料”が再び注目される流れがあります。
メーカー各社が復刻版を期間限定で販売するケースも増えています。
リボンシトロンも、これまで何度もリニューアルを重ねながら続いてきたブランドです。
ポッカサッポロは北海道限定展開を継続する方針を示していますが、
過去には限定デザイン缶やコラボ商品が登場したこともあり、
今後「復刻版」「記念ボトル」などの形で再び全国販売される可能性も十分考えられます。
リボンシトロン販売終了の真相と今後の展望
結論から言うと、リボンシトロンは販売終了していません。
ただし、全国規模での展開は終了し、北海道限定ブランドとして存続しています。
一部地域では流通が少なく、「売ってない」と感じるのは自然なことですが、
実際には生産も継続中で、通販や物産展などで購入することが可能です。
リボンシトロンは、100年以上の歴史を持つ“北海道の味”。
全国で見かけなくなっても、地域の人々に支えられながら今も生き続けています。
そして、この“懐かしい炭酸の優しさ”が忘れられない人たちによって、
これからも静かに愛されていくことでしょう。
リボンシトロンが販売終了の理由は？生産終了の真相と代替品を紹介（まとめ）
リボンシトロンは販売終了ではなく、北海道限定で販売が続いています。
全国で見かけなくなったのは流通縮小と地域特化が理由で、現在も通販や現地で入手可能です。
味わいを懐かしむ声や復刻を望む声も多く、今後の展開にも注目が集まります。
100年以上続くロングセラー飲料として、その存在はこれからも色あせることはないでしょう。
