「ロイヤルカナンの消化器サポート缶詰が販売終了したらしい」と聞いて、不安になった飼い主さんも多いのではないでしょうか。
愛犬が消化器トラブルを抱えていて、このフードが欠かせないというケースも少なくありません。ここでは、実際に販売終了なのか、理由や今後の再販・代替情報をわかりやすく解説します。
ロイヤルカナン消化器サポート缶詰とは?
ロイヤルカナンの「消化器サポート 低脂肪(ウェット缶)」は、犬の消化吸収トラブルを抱える子のために設計された療法食です。
高消化性の原材料を使用し、脂肪を控えめに、さらに腸内環境に配慮して食物繊維量を調整。
消化器疾患、膵炎、下痢、脂肪吸収不良などで悩む犬に対して、獣医師の指導のもと利用されてきました。
このシリーズにはドライタイプもありますが、食欲が落ちた犬や飲み込みが苦手な犬には、やわらかいウェット缶が重宝されていました。
それだけに、「店頭から消えた」「どこも売り切れ」という声が相次ぎ、飼い主たちの間で話題となったのです。
販売終了の噂は本当?現在の入手状況
まず結論から言うと、「完全に製造終了」ではなく、販売経路が大きく変わったことが実態です。
2024年秋、ロイヤルカナンは「食事療法食を動物病院および認定オンラインストア限定で販売する」と発表しました。
これにより、これまでペットショップや一般通販サイトで手軽に買えていた商品が、動物病院ルート以外では順次取り扱い終了となったのです。
一部店舗では「在庫限り」「販売終了予定」と掲示されており、飼い主からすると「どこにも売っていない=販売終了」と見える状況になっています。
ただし、公式サイトでは製品情報ページが残っており、終売とは明記されていません。
つまり、流通チャネルの変更が「販売終了」と誤解されている可能性が高いのです。
販売終了・入手困難となった背景と理由
なぜ、これほどまでに入手が難しくなったのでしょうか。背景を整理してみましょう。
1. 流通制度の変更
最大の理由は、ロイヤルカナンが「療法食は獣医師の指導下で提供する」という方針を明確にしたこと。
食事療法食は健康維持目的の一般フードとは異なり、病状に応じた管理が必要です。
そのため、動物病院および認定オンラインストアに販売ルートを限定することで、安全性と適正使用を重視した形です。
2. 缶詰タイプ特有の供給課題
2021年ごろから、缶詰タイプの一部で「欠品」や「入荷待ち」が頻発していました。
これは、原材料の調達や製造ラインの調整、他社製品の供給トラブルの影響などが複合的に関係していたようです。
特に缶詰製品は保存性や衛生管理のハードルが高く、生産体制の変更が起きやすい領域でもあります。
3. 製品ラインの見直し
ロイヤルカナンは、時期によって療法食のラインアップを更新しています。
一部の缶詰商品をリニューアルまたは新配合品へ切り替えることもあり、旧タイプが自然に姿を消すケースも。
実際、2025年初頭にはロイヤルカナン 消化器サポート 高繊維 ウェット缶が新登場しており、製品整理が進行中と見られます。
再販や後継製品の可能性は?
現時点でロイヤルカナン 消化器サポート 低脂肪 ウェット缶の再販や復刻に関する公式発表はありません。
しかし、ロイヤルカナンが同カテゴリ内で新しい療法食を展開している点から見ると、完全な廃止というよりは配合や流通の見直しに近いと考えられます。
また、動物病院や認定オンラインストアでは、在庫が確保されている場合もあります。
もし再販やリニューアルが行われる場合は、これら正規ルートでいち早く告知される可能性が高いでしょう。
まだ買える?正しい購入方法と注意点
一部の通販サイトやペットショップでは、在庫限りで販売が続いているケースがあります。
ただし、今後の再入荷は見込めない場合が多く、「販売終了=廃盤」ではなくても、一般流通では入手困難です。
購入を検討する際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 公式認定ストアまたは動物病院で購入する
- 不明なネットショップや個人出品は避ける(転売・高額販売リスク)
- まとめ買い時は賞味期限を確認する
- 療法食は必ず獣医師の指導を受けて使用する
ロイヤルカナン公式サイトでは「ベッツホームデリバリー」などの認定販売ページから、安全に注文できます。
価格や在庫の安定性を考えても、正規ルートを使うのが安心です。
入手できないときの代替案
どうしても缶詰タイプが手に入らない場合は、同等の栄養設計を持つ療法食に切り替えることも検討できます。
代表的な代替候補には、以下のようなものがあります。
- ヒルズ プリスクリプション・ダイエット i/d ローファット缶
脂肪分控えめで、下痢・膵炎の犬にも対応。消化吸収のしやすさが特徴です。 - ロイヤルカナン 消化器サポート 低脂肪 ドライタイプ
同シリーズのドライ版で、缶詰が手に入らない場合でも同等の栄養管理が可能です。 - ロイヤルカナン 消化器サポート 高繊維 ウェット缶
新発売された高繊維タイプは、大腸性下痢や便秘に悩む犬向け。獣医師の指導で代替候補になる場合があります。
ただし、療法食の切り替えは慎重に行う必要があります。
急な変更は消化不良や食欲低下の原因になるため、必ず獣医師に相談したうえで行いましょう。
飼い主が今できること
今後もしばらくは「缶詰が手に入りにくい」状況が続く可能性があります。
そのため、飼い主が取るべき行動は次の通りです。
- かかりつけの動物病院で在庫状況や今後の供給見通しを確認する
- 代替食のサンプルを相談して試す
- 愛犬の症状に応じて、ドライやパウチタイプへ段階的に切り替える準備をしておく
- 公式サイトのニュースページを定期的にチェックする
焦って大量購入するよりも、長期的に安定した供給ルートを確保することが重要です。
まとめ:ロイヤルカナン消化器サポート缶詰は「販売経路変更」が主因
ロイヤルカナン消化器サポート缶詰が「販売終了」と言われている背景には、販売経路の変更と在庫限りの取り扱いがあります。
公式には終売とはされていませんが、一般流通ではほぼ入手できない状況です。
今後は、
- 動物病院や認定オンラインストアでの購入
- 代替製品への移行
- 獣医師との相談
この3つを意識して行動すれば、安心してフード管理を続けられます。
ロイヤルカナン消化器サポート缶詰の販売終了騒動は、製品そのものの消滅ではなく「販売方法の転換」によるもの。
愛犬の健康を守るためにも、正しい情報と安全な購入ルートを選んでいきましょう。
