ローラメルシエ アンバーバニラ。ボディクリームやハンドクリーム、香水など、数多くのアイテムで展開され、多くのファンに愛されてきました。しかし近年、「店頭で見かけなくなった」「どこにも売っていない」といった声がSNSで増え、「販売終了したのでは?」という噂が広まりました。実際、ローラメルシエの人気香り・アンバーバニラはどうなったのでしょうか。その真相を掘り下げていきます。
アンバーバニラとは?甘くて大人な香りの定番
ローラメルシエの「アンバーバニラ」は、ブランドを象徴する香りのひとつでした。温かみのあるアンバーと、甘く包み込むようなバニラが絶妙に重なり、上品でありながら心地よい甘さが広がる香り。いわば“人類モテ香り”とも呼ばれる存在です。
ボディクリーム、ハンドクリーム、シャワーバス、そしてオードトワレなど、多くのアイテムで展開され、香りを全身で楽しめるラインとして人気を博しました。特に「ホイップトボディクリーム アンバーバニラ」はSNSでも話題になり、リピートする人が続出していました。
実際に販売終了している?現状を確認
結論から言うと、従来の「アンバーバニラ」シリーズはすでに多くのアイテムが販売終了しています。公式サイトでは「生産終了」や「リニューアル済み」と記載されており、全国の百貨店でも在庫が姿を消しました。
2023年には公式発表で「ボディケアアイテムを年内で販売終了」との案内があり、これにより旧パッケージや旧仕様のアンバーバニラは順次廃盤となりました。加えて、2025年には資生堂ジャパンがローラメルシエの日本国内での取り扱いを終了することも発表。ブランドとしての国内流通が縮小したことで、旧商品を見かける機会は一気に減少しました。
現在は並行輸入品や旧在庫が一部の通販サイトで流通しているものの、いずれも数量限定で、定価より高額なケースが多く見られます。
販売終了の背景①:ブランドの全面リニューアル
アンバーバニラ終了の最も大きな理由は、ブランドの製品リニューアルです。ローラメルシエは2023年にボディ&バスラインを刷新し、「セラムボディクリーム」や「エクスフォリエイティングボディウォッシュ」など、新しいラインを立ち上げました。その際、香りの構成やパッケージも新デザインに変更され、旧アンバーバニラは段階的に終売となりました。
新シリーズでも「アンバーバニラ」の香り自体は引き継がれていますが、使用感や香調が少し軽やかになったと感じる声も。以前の濃厚で甘い香りが好きだったファンからは、「新しい香りは少し物足りない」「旧タイプが恋しい」といった意見もSNSで見られます。
販売終了の背景②:コストと原材料の見直し
世界的な円安や原材料高騰、物流コストの上昇も、販売終了の一因とされています。特に香料や容器の輸入コストが増加しており、従来の仕様を維持するのが難しくなった可能性があります。近年、海外ブランドではサステナブルな生産体制への移行や、環境配慮素材への切り替えも進んでおり、旧仕様を継続するより新ラインへの移行を優先したとみられます。
販売終了の背景③:消費者トレンドの変化
香りのトレンドも時代とともに変化しています。以前は「甘くて濃厚」「お菓子のような香り」が人気でしたが、近年は「軽やか」「ナチュラル」「清潔感のある香り」へのシフトが進んでいます。特に日本市場では、強い香りが敬遠される傾向が強く、「職場や公共の場で使いやすい香り」が好まれるようになりました。
その結果、重厚なバニラ系よりも、軽く自然な香りのラインが主流となり、ブランドとしても新しい層に合わせた香り設計へと方向転換したと考えられます。
販売終了の背景④:日本市場の撤退と流通戦略
もう一つの大きな要因が、ブランドの流通体制の見直しです。ローラメルシエは長年、資生堂ジャパンが日本国内で代理店業務を担ってきましたが、2025年をもって契約を終了。これにより、日本市場での販売体制が大きく変化しました。
店舗展開や流通ルートの再編は、既存商品の生産ラインにも影響を与えるため、旧製品の供給を続けることが難しくなったと見られます。つまり「アンバーバニラの廃盤」は、単なる香りの終了というより、ブランド再構築の一環だったのです。
ファンの声とSNSの反響
「アンバーバニラのボディクリームがもう買えないなんて信じられない」
「在庫を見つけてまとめ買いした」
「リニューアル後は香りが軽くなって別物みたい」
SNS上ではこうした嘆きの声が多数見られます。なかには、旧タイプの香りを“思い出の香り”として大切に使っている人も。旧アンバーバニラは、単なる香水やボディクリームではなく、「癒しの時間を象徴する香り」として多くの人に愛されていました。
このため、販売終了後もメルカリやオークションサイトで高値で取引されるなど、“廃盤ロス”とも言える現象が続いています。
リニューアル後のアンバーバニラはどう変わった?
新しい「アンバーバニラ」は、旧作に比べて香りのバランスが少し軽くなっています。従来の濃密なバニラにアンバーの温かさが重なった香りから、よりミルキーで空気感のある香りへ。使用感もさっぱりと仕上がり、季節を問わず使いやすくなっています。
ボディクリームのテクスチャーも改良され、ベタつきにくく肌になじみやすい仕様になりました。デザインはミニマルで洗練された印象に統一され、ブランド全体としての高級感を維持しながらも、よりモダンな雰囲気を演出しています。
代替品・似ている香りを探している人へ
旧アンバーバニラの濃厚な甘さが恋しい人には、いくつかの代替候補もあります。
- ローラメルシエ 新アンバーバニラシリーズ
リニューアル後も香り名は同じ。軽めですが、同系統の甘さを楽しめます。 - ジルスチュアート バニラ ラスト
女性らしく柔らかい香りで、ミルキーな甘さが共通点。 - ロジェ・ガレ ジンジャールージュ
アンバー系の深みを持ちながら、爽やかな印象もある香り。
また、ボディケア製品では「ボディショップ」や「ラリン」などのブランドにも、甘く温かい系統の香りが多く存在します。香りの系統や使用感を比べて、自分に合ったアイテムを探すのも楽しいでしょう。
今後の再販・入手可能性は?
現時点で、旧仕様のアンバーバニラが再販される予定は発表されていません。ただし、海外では引き続き同名香りが販売されているため、並行輸入品として流通する可能性はあります。とはいえ、正規ルートでの供給は終了しているため、偽物や保管状態に注意が必要です。
再販の可能性があるとすれば、限定復刻やホリデーシーズンのコフレなど。ブランドの周年記念や限定コレクションとして一時的に復活するケースもあり得ます。公式の最新情報をこまめにチェックしておくと安心です。
まとめ:ローラメルシエアンバーバニラが販売終了した理由
ローラメルシエの「アンバーバニラ」が販売終了となった背景には、以下のような複数の要因が重なっています。
- ボディ&バスラインの全面リニューアルによる旧製品の切り替え
- 原材料・物流コストの上昇と製造体制の見直し
- 香りトレンドの変化(軽やか・ナチュラル志向)
- 日本市場の代理店撤退による流通縮小
ファンにとっては惜しまれる終売ですが、ブランドは次の時代へ向けた再構築を進めています。旧タイプの濃厚で深みのある香りが好きだった人も、新しいシリーズを試すことで、新しい魅力を発見できるかもしれません。
かつての「アンバーバニラ」は、ただの香りではなく、日常に温もりと安心をくれる存在でした。今後もその記憶は、多くの人の心に残り続けるでしょう。
