松屋の定番メニューのひとつとして長年親しまれてきた「カレギュウ」。
カレーと牛めしを一度に味わえる贅沢な組み合わせは、ファンの間でも根強い人気があります。
しかし近年、「松屋のカレギュウが販売終了したのでは？」という声がSNSなどで話題になっています。
実際のところどうなっているのでしょうか。ここでは、販売終了の背景や現状、そして復活の可能性まで詳しく見ていきます。
カレギュウとは？松屋を代表する“黄金コンビ”
「カレギュウ」は、その名の通りカレーと牛めしを掛け合わせた松屋の人気メニューです。
牛めしの具をカレーにトッピングしたもので、ガッツリと食べたいときにぴったり。
2000年代初頭から定番メニューとして愛されてきました。
もともと松屋は「牛めし」だけでなく「カレーの松屋」とも呼ばれるほど、カレーに力を入れてきたチェーン。
カレギュウはその象徴的な存在であり、シンプルながら満足感の高いメニューでした。
そんな看板商品に「販売終了」の噂が立つのですから、ファンがざわつくのも当然です。
販売終了の噂はどこから？実際の経緯を整理
結論から言えば、松屋が公式に「カレギュウの販売を終了します」と発表したことはありません。
では、なぜ「販売終了」という言葉が広まったのでしょうか。
まず、2019年11月に松屋が「オリジナルカレー」の販売を終了し、新たに「創業ビーフカレー」を定番化したことがきっかけのひとつと考えられます。
このとき、従来のカレギュウが「創業ビーフカレギュウ」という新しい形に置き換えられました。
味の方向性やルーの種類が変わったため、従来の“あの味”を求めていたファンが「なくなった」と感じたわけです。
さらに2023年以降、松屋のカレーラインナップが大幅に入れ替えられ、
「ごろごろ煮込みチキンカレー」や「ビーフカレー」などの期間限定メニューが次々に登場・終了を繰り返すようになりました。
こうしたメニュー改編の流れの中で、「カレギュウも終了したのでは？」という憶測がSNSやまとめサイトで拡散されたと考えられます。
現在も販売中？創業ビーフカレギュウの実態
2025年現在、松屋の公式サイトを見ると「創業ビーフカレギュウ」はしっかりと掲載されています。
価格は並盛で1,050円（税込）。以前に比べると値上がりしていますが、販売自体は継続中です。
つまり「販売終了」ではなく、「名称と仕様が変わってリニューアルされた」が正しい状況です。
ただし注意すべきは、すべての店舗で提供されているわけではないという点。
松屋公式メニューには「マイカリー食堂併設店では販売しておりません」と明記されています。
このため、一部の店舗では券売機にカレギュウが表示されず、
利用者が「終わったのでは？」と勘違いするケースが生じています。
また、店舗ごとにメニュー構成が異なるため、
地域や時期によって取り扱いが一時的に休止されることもあります。
このような事情から「販売終了説」が再燃していると考えられます。
販売終了と感じられた理由：背景にある5つの要因
では、なぜここまで「販売終了」という印象が広まったのでしょうか。
背景には次のような複数の要因があります。
- コスト上昇と原材料の高騰
牛肉価格や人件費の上昇で、特にビーフカレー系メニューの原価が高騰しました。
松屋フーズ全体でもコスト圧縮が課題となっており、メニュー整理が進められています。 - メニューの再編とリニューアル戦略
オリジナルカレーの終了、創業ビーフカレーの定番化、チキンカレー系の投入など、
松屋は常に新しいカレーを試行しています。
その中で「旧カレギュウ」が姿を消したことが“販売終了”の印象につながりました。 - 味のリニューアルによる違和感
以前のカレーは「辛くて油っぽい濃厚系」でしたが、リニューアル後はまろやかでスパイス控えめに。
味の変化が大きかったため、「これはもう別物」と感じる人が増えました。 - 店舗ごとの取り扱い差
マイカリー食堂併設店や都市型店舗などでは取り扱いがないケースがあり、
「最寄りの店にない＝販売終了」と誤解された可能性があります。 - SNSの拡散と懐古的ファンの声
「昔のカレーが食べたい」「前のカレギュウが好きだった」といった投稿が拡散し、
結果的に“終了した”という認識が広まっていきました。
こうして見ると、カレギュウの販売終了説は公式発表ではなく、
複数の要因が重なった“体感的な終売”だったことがわかります。
味や価格の変化――かつてのカレギュウとの違い
かつてのカレギュウは、290円〜390円台というリーズナブルさが魅力でした。
学生やビジネスマンの「腹ペコの味方」として重宝され、
“あの価格で牛とカレーが同時に味わえる”ことが人気の秘密でした。
しかし現在の創業ビーフカレギュウは1,000円超え。
具材も牛めしのチルド牛を使い、ルーもリッチで本格的になりました。
ボリュームやクオリティは上がった一方、気軽さや「松屋らしいコスパ感」は薄れた印象です。
一方で、カレー自体の評価は高く、「レトルトで発売してほしい」「家庭では真似できない味」といった声も。
以前の“庶民派カレー”とは異なる、プレミアム寄りの路線を目指しているようです。
カレギュウ復活の可能性はある？
ファンが期待するのはやはり「昔のカレギュウがまた食べたい」という声。
では、復活の可能性はあるのでしょうか。
松屋はこれまで何度もメニューの復刻を行ってきました。
「ごろごろ煮込みチキンカレー」や「トマトカレー」など、人気商品の再登場は珍しくありません。
特に“創業ビーフカレー”が何度も定番入り・リニューアルを繰り返していることから、
過去の味を再現した「復刻カレギュウ」が限定販売される可能性も十分にあります。
また、松屋はファンの声を反映したメニューづくりを積極的に行う企業でもあります。
SNSやアンケートの反応次第では、「昔ながらのカレギュウをもう一度」という動きが生まれる可能性もありそうです。
松屋がカレーにこだわり続ける理由
松屋がここまでカレーに力を入れる背景には、
“牛めしだけのチェーンでは終わらない”という企業戦略があります。
多様化する外食ニーズに応えるため、
和食・エスニック・スパイス系のメニューを組み合わせ、店舗ごとの個性を打ち出してきました。
カレーはその中核であり、「マイカリー食堂」ブランドとの連携も進んでいます。
こうした流れを考えると、カレー関連メニューが完全に消える可能性は低く、
むしろ進化しながら形を変えて続いていくと見るのが自然です。
まとめ：松屋のカレギュウ販売終了は誤解？リニューアルが進化の証
ここまで見てきたように、「松屋のカレギュウが販売終了した」という情報は誤解に近いものです。
正確には、2019年以降にカレーの種類や味がリニューアルされ、
従来のカレギュウが「創業ビーフカレギュウ」として生まれ変わった、というのが実情です。
確かに昔の味を懐かしむ声は多いですが、
松屋は常に時代に合わせたメニュー刷新を行い、
より質の高い商品を提供し続けています。
“販売終了”という言葉の裏には、進化と挑戦の歴史が隠れているのです。
今後も松屋がどんな形でカレーと牛めしを組み合わせてくるのか。
ファンとしては、その新しい展開に期待せずにはいられません。
松屋のカレギュウ販売終了の真相とこれから
松屋のカレギュウは、完全な終売ではなく、
味やスタイルを変えながら今も続いている「進化型メニュー」です。
販売終了の噂に惑わされず、最新の公式メニューをチェックすれば、
その姿をしっかりと確認することができます。
そして何より、松屋がカレーを愛し続ける限り、
カレギュウの魂が消えることはないでしょう。
