春の「花まつり」などで見かける伝統のお茶「甘茶（あまちゃ）」。その独特の優しい甘さに惹かれて「自宅でも飲んでみたい」と思う人は多いですが、いざ探してみると意外と売っていないもの。この記事では、甘茶がどこで買えるのか、通販や実店舗、お寺での入手方法まで詳しく紹介します。
甘茶とは？知る人ぞ知る日本の伝統茶
甘茶は、ユキノシタ科アジサイ属の植物「アマチャ」の葉を乾燥・発酵させたお茶です。名前のとおり非常に甘く、砂糖の数百倍の甘味を持つといわれる「フィロズルチン」という天然甘味成分が含まれています。カフェインを含まないため、妊婦さんや子どもも安心して飲めるのが魅力です。
このお茶が最も有名なのは、4月8日の「花まつり（灌仏会）」で使われること。お釈迦様の誕生日に、仏像へ甘茶を注ぐ「甘茶かけ」が行われます。実際、お寺でこの行事に参加した人が「おいしいから家でも飲みたい」と探すケースが多いようです。
甘茶が買える場所はどこ？まず知っておきたい基本
スーパーやコンビニで甘茶を探したことがある人は、「売ってない」と感じたかもしれません。実際、一般的なスーパーやカルディなどの食品店では、ほとんど取り扱いがありません。甘茶は生産量も少なく、需要が特定の時期（花まつりなど）に集中するため、常時棚に並ぶ商品ではないのです。
そのため、確実に手に入れたい人には「通販での購入」がもっとも現実的な選択肢になります。ただし、時期や用途によっては、仏具店やお寺などで購入できることもあります。
通販で甘茶を買うならここがおすすめ
1. Amazon・楽天市場などの大手通販モール
もっとも手軽なのは、Amazonや楽天市場などの通販モールです。「甘茶」や「国産 甘茶」などで検索すると、茶葉タイプからティーバッグ、粉末タイプまでさまざまな商品が見つかります。
たとえば、
- ティーバッグタイプで手軽に飲める商品
- 無農薬・国産にこだわったリーフ茶葉
- 仏事用にまとめ買いできる大容量パック
など、用途に合わせて選べる点が魅力です。
価格帯も幅広く、少量パックなら数百円から試せます。レビューを参考に、風味や甘さの好みで選ぶのがポイントです。
2. 漢方薬局・健康茶専門店のオンラインショップ
漢方薬局や健康茶専門の通販サイトでも甘茶は取り扱われています。たとえば、国内産甘茶を丁寧に加工して販売している漢方店や自然食品ショップでは、品質や製法にこだわった商品が多い傾向です。
「無添加」「手もみ乾燥」など製造過程が明確に記されている商品を選ぶと、香りや味わいがしっかり感じられるでしょう。
3. 仏事用品・寺院向け通販サイト
仏事関連の商品を扱うオンラインショップでは、行事用の甘茶を販売しています。特に3〜4月頃になると、花まつり向けに多くの在庫が用意されるため、まとめ買いや寺院向けの業務用パックなども入手可能です。
実店舗で甘茶が買える場所
1. お寺・仏具店
春の花まつりの時期になると、多くのお寺で甘茶をふるまったり、持ち帰り用として販売することがあります。特に大きな寺院では行事グッズとして甘茶を扱っていることもあるため、近隣のお寺に問い合わせてみるのも一つの方法です。
また、仏具店でも行事用品の一つとして甘茶を販売している場合があります。仏壇用のお茶や線香などと並んで置かれていることもあるので、仏事シーズンにチェックしてみると良いでしょう。
2. 漢方薬局・自然食品店
健康志向の人が集まる自然食品店や、漢方薬局の店頭で取り扱っていることもあります。煮出し用のリーフタイプや、ティーバッグタイプなど少量パックが置かれていることも。店舗によっては取り寄せ対応してくれるケースもあるため、在庫がなくても店員さんに聞いてみる価値があります。
甘茶の種類と選び方
甘茶といっても、形や飲み方はいろいろ。購入前に「どう使いたいか」を決めておくと、失敗しません。
茶葉タイプ（リーフ）
昔ながらのタイプで、煮出すと香り高くしっかり甘味が出ます。花まつりなど行事用にも最適です。保存性が高く、大容量で購入する人も多いです。
ティーバッグタイプ
一番人気の形。カップにお湯を注ぐだけで簡単に飲めるので、普段のお茶代わりにぴったり。味の濃さも調整しやすく、初心者におすすめです。
粉末タイプ
お湯や水に溶かして飲むほか、料理やスイーツ作りにも使える万能タイプ。砂糖代わりに使う人もいます。
ブレンド茶
甜茶やハーブとブレンドした「甘茶ブレンドティー」も人気。甘さだけでなく香りや風味を楽しみたい人に向いています。
甘茶を選ぶときのポイント
- 用途で選ぶ：仏事用か日常用かで必要な量やタイプが違う。
- 産地を確認：国産、特に無農薬や有機栽培のものは品質が高く安心。
- 形態を選ぶ：リーフ、ティーバッグ、粉末のどれが自分に合うか考える。
- 時期を意識する：花まつり前の春は在庫が集中するため、早めの購入がベター。
- 保存方法：高温多湿を避け、密閉容器に入れて保管する。香りを保つため、開封後は早めに飲み切るのが理想です。
スーパー・コンビニで見つけにくい理由
「どうして甘茶は一般のお茶売り場で見ないの？」と疑問に思う人もいるでしょう。その理由は、需要が限定的であることと、流通量の少なさにあります。
甘茶は花まつりなど宗教行事での使用が中心で、日常消費されるお茶に比べると市場規模が小さいため、大手スーパーやコンビニでは定番商品になりにくいのです。また、生産農家の高齢化や栽培地域の減少もあり、年間通しての供給が難しい面もあります。
そのため、常に在庫を確保している通販ショップを利用する人が年々増えています。
甘茶の楽しみ方と保存のコツ
甘茶はただ甘いだけでなく、ふんわりとした香りとまろやかな後味が特徴です。
飲み方としては、
- 熱湯で3〜5分ほど抽出する（ティーバッグの場合）
- 煮出しで濃い甘味を楽しむ（リーフタイプ）
- 冷やしてアイスティーにしてもおいしい
と、さまざまなスタイルがあります。
また、砂糖を使わない自然の甘さなので、ダイエット中の人や糖質を控えたい人にも人気。ノンカフェインのため、寝る前や子どものお茶にも向いています。
保存の際は直射日光を避け、湿気の少ない場所で保管しましょう。開封後は香りが飛びやすいので、密閉容器や茶筒に入れておくのがおすすめです。
甘茶はどこで買える？まとめ
甘茶はスーパーやコンビニではほぼ手に入らないため、購入するなら通販が最も確実です。Amazonや楽天市場、漢方薬局のオンラインショップ、仏事用品専門店など、目的に合ったショップを選びましょう。
お寺や仏具店で季節限定販売されることもありますが、通年で安定して買いたいなら、ネット通販が断然便利です。
独特の甘さと優しい風味が魅力の甘茶。花まつりで味わった思い出の味を、ぜひ自宅でも楽しんでみてください。
