「とらやのどら焼きって、どこで買えるの?」――和菓子好きの間で、たびたび話題になるこの疑問。
老舗・とらやといえば羊羹や最中のイメージが強いですが、実は“どら焼き”もひそかに人気を集めています。ただし、どこの店舗でも買えるわけではなく、取り扱いが限られているのが現実です。
ここでは、東京・京都を中心に「とらやのどら焼き」が実際に買える場所や、販売状況、注意点までをわかりやすくまとめました。
とらやのどら焼き、実は“幻の一品”だった?
まず知っておきたいのが、「とらやのどら焼きは常設商品ではない」という点です。
とらやの公式サポートでも、「現在、お持ち帰り可能などら焼きは製造・販売しておりません」と明記されています。つまり、通常のとらや店舗に行っても、羊羹や生菓子はあっても、どら焼きは並んでいないケースがほとんどなのです。
ただし、“完全に買えない”わけではありません。
例外的に販売している店舗が存在し、その筆頭が「TORAYA TOKYO(東京ステーションホテル内)」と「とらや工房(静岡・御殿場)」です。
この2店舗だけが、現在とらや公式が認めている“どら焼き取り扱い店舗”となっています。
東京で買える「TORAYA TOKYO」のどら焼き
東京駅の丸の内南口にある「東京ステーションホテル」。その2階にある「TORAYA TOKYO」では、週替わりのどら焼きが販売されています。
取り扱いは「どら焼き(白小倉)」と「どら焼き(小倉)」の2種類。
とらやらしい上品なあんが特徴で、しっとりとした生地と小豆の風味が口の中でふんわり広がります。
販売スケジュールは曜日ごとに決まっています。
・白小倉:月・水・金曜に販売
・小倉:火・木・土曜に販売
価格は1個330円(税込)ほど。販売開始は朝10時からで、売り切れ次第終了です。
賞味期限は購入日を含めて2日間。遠方から訪れる場合は、できるだけ早く食べるか、当日に贈るスケジュールを立てておくと安心です。
なお、オンライン販売や配送は行っていないため、購入には必ず店舗に足を運ぶ必要があります。
特に人気の曜日は午前中に売り切れることもあるので、訪問前に電話で在庫確認をしておくと確実です。
静岡・御殿場「とらや工房」でも購入可能
もうひとつ、どら焼きを取り扱う店舗が「とらや工房」。
富士山の麓・御殿場にあるこの工房は、とらやの職人が和菓子を手づくりする施設として知られています。
敷地内には喫茶スペースもあり、自然の中で季節の和菓子を味わえると観光客にも人気です。
とらや工房のどら焼きは、季節ごとに変わる餡や生地が特徴で、工房限定の商品も多いのが魅力。
生菓子のひとつとして販売されることがあり、早い時間に売り切れることも珍しくありません。
こちらも通販は行っていませんが、運が良ければ出来立てのどら焼きをその場で楽しめることもあります。
京都のとらや店舗では買える?
京都一条店をはじめ、老舗らしい落ち着いた店舗が多いとらやの京都エリア。
ただし、京都の店舗では現時点でどら焼きの取り扱いは確認されていません。
赤坂や銀座の店舗同様、どら焼きは標準ラインナップではないため、羊羹や生菓子、最中が中心です。
そのため、京都で“とらやのどら焼き”を求める場合は、「TORAYA TOKYO」または御殿場の「とらや工房」で購入するのが確実。
京都観光ついでにどら焼きを探すよりも、東京出張や静岡旅行のタイミングで狙う方が現実的です。
とらやがどら焼きを限定販売にしている理由
とらやがなぜどら焼きを常設にしていないのか――その理由には、ブランドの哲学が関係していると言われています。
とらやは約500年の歴史を持ち、宮中御用達としても知られる老舗。
素材や製法へのこだわりはもちろん、「和菓子の本質を大切にする」姿勢を貫いています。
どら焼きは比較的庶民的なお菓子として全国に広まったものの、とらやでは一つひとつの餡と生地の質にこだわり、保存料を使わない“生菓子”として作るため、日持ちが非常に短くなります。
そのため、全店で安定的に販売するのが難しく、製造環境が整った限定店舗のみでの販売となっているのです。
つまり、“どら焼き”が特別扱いなのではなく、“とらやの品質基準を満たす状態で提供できる店舗が限られている”というのが本当の理由。
このあたりに、老舗の誇りと品質管理の厳しさが垣間見えます。
買いに行く前にチェックしておきたいポイント
どら焼きを確実に手に入れるためには、いくつかの注意点を押さえておきましょう。
- 販売日は決まっている
TORAYA TOKYOでは曜日ごとに販売種類が変わります。事前にスケジュールを確認してから訪れるのがおすすめです。 - 数量限定のため早めの来店を
製造数が限られており、昼頃には完売することもあります。午前中の来店が安心です。 - 通販や配送は非対応
公式オンラインショップではどら焼きの取り扱いがありません。現地購入のみ可能です。 - 賞味期限は2日間
保存料を使用していないため、購入後はできるだけ早く食べましょう。お土産として渡す場合は、日程を考慮しておくと良いです。 - 他店舗では販売していない
赤坂本店や京都一条店などでは扱っていないため、「どら焼き目当てならTORAYA TOKYOまたはとらや工房一択」と覚えておきましょう。
とらやのどら焼きを味わうなら“運”と“タイミング”
とらやのどら焼きは、全国どこでも買えるわけではありませんが、その希少性こそが魅力でもあります。
特別な日に、東京駅や御殿場まで足を運び、手に取ったときの感動はひとしお。
上品な甘さと、職人の丁寧な仕事が感じられる味わいは、まさに“老舗の矜持”を感じる逸品です。
「なかなか買えない」と嘆く人が多い中で、販売日や店舗を把握していれば手に入れることは可能。
購入のハードルが少し高い分、手にした瞬間の特別感は格別です。
とらやのどら焼きはどこで買える?まとめ
・常設店舗では販売していない
・購入できるのは「TORAYA TOKYO」と「とらや工房」
・通販やオンライン販売はなし
・販売日は曜日ごとに限定
・賞味期限は2日間と短め
とらやのどら焼きは、まさに“知る人ぞ知る”限定和菓子。
東京駅か御殿場まで足を運ぶ価値がある逸品です。
もし機会があれば、老舗が生み出す上質などら焼きをぜひ一度味わってみてください。
