冬になると毎年話題になる「インフルエンザ」。熱が出たとき、「これってインフルかな？」と気になる人も多いですよね。そんなとき、すぐに病院へ行かなくても自宅でチェックできる「インフルエンザ検査キット」が注目を集めています。では、実際にこの検査キットはどこで買えるのでしょうか？この記事では、薬局やドラッグストア、通販サイトでの販売状況や購入時の注意点をわかりやすく紹介します。
家庭用インフルエンザ検査キットとは？
まず知っておきたいのが、「家庭用インフルエンザ検査キット」とは何かという点です。もともとインフルエンザの検査は医療機関でしか受けられませんでした。しかし、近年は一般向けにも「体外診断用医薬品」として承認された検査キットが販売されるようになり、自宅で手軽にチェックできるようになりました。
仕組みとしては、鼻の中を綿棒でぬぐって検体を採取し、専用の試薬を使ってウイルスの有無を調べる方式が一般的です。判定時間はおよそ15分前後。病院での検査と似た手順で、自宅でも簡易的に結果を確認できます。
ただし、家庭用キットはあくまで「セルフチェック用」です。医療機関で行う正式な診断とは異なり、陽性・陰性の結果にかかわらず、症状がある場合は医師の診察を受けることが大切です。
インフルエンザ検査キットが買える場所
薬局・ドラッグストア
最も確実なのは、薬剤師が常駐している調剤薬局やドラッグストアです。日本調剤やウエルシア、ツルハドラッグ、スギ薬局などの大手チェーンでは、一般用抗原検査キットを取り扱っています。これらの店舗では、薬剤師による説明が必要な「第1類医薬品」として販売されているため、購入時には薬剤師が店頭にいる時間帯を狙うのがポイントです。
一方で、すべての店舗が取り扱っているわけではありません。店舗によっては在庫がなかったり、薬剤師不在時には販売できなかったりする場合もあります。購入前に電話で在庫状況を確認しておくとスムーズです。
また、コロナ禍以降は「インフルエンザ＋新型コロナ同時検査キット」も増えており、同時に2種類のウイルスを調べられるタイプが人気です。
通販サイト・オンラインショップ
最近はインターネット通販でも、インフルエンザ検査キットが簡単に購入できるようになりました。楽天市場やAmazonなどの大手ECサイトでは、「体外診断用医薬品」として承認されたキットが販売されています。ドラッグストアの公式通販（ウエルシア、ツルハオンラインショップなど）でも注文可能です。
ただし、第1類医薬品を通販で購入する場合、薬剤師による販売許可の手続きが必要になることがあります。注文後にメールで確認が届いたり、説明を受けた上で発送される流れが一般的です。
また、「研究用」や「医療機関専用」と表示されているキットには注意が必要です。これらは品質保証がなく、診断目的には使えません。必ずパッケージに「体外診断用医薬品」または「一般用抗原検査キット」と明記されているものを選びましょう。
代表的なインフルエンザ検査キットの例
市場に出回っている主な検査キットをいくつか紹介します。
- Panbio COVID-19/Flu A&B
コロナとインフルエンザA型・B型を同時に検出できる一般用キット。鼻腔ぬぐい液を採取して15分ほどで判定が出ます。 - クイックナビ™-Flu+COVID19 Ag
医療機関向けとして知られるシリーズから、家庭用にも同時検査タイプが登場。手順がわかりやすく、初心者でも扱いやすい構造です。 - 新型コロナ・インフル同時抗原検査キット
ドラッグストア各社のPB（プライベートブランド）商品としても展開されています。1回用から複数回用まで幅広く、価格帯は1,500〜3,000円前後。
こうしたキットは、感染拡大期には品薄になることもあります。早めに準備しておくと安心です。
購入時の注意点
家庭用インフルエンザ検査キットを購入する際は、次の点に注意しましょう。
- 「体外診断用医薬品」と明記されたものを選ぶ
「研究用」「試験用」と記載されている商品は、医薬品ではなく品質保証の対象外です。信頼できる販売元で購入することが重要です。 - 薬剤師の説明を受ける
第1類医薬品として分類されているため、薬剤師の対面またはオンライン説明が必要です。不在時は販売できないため、事前に確認を。 - 使用方法を正確に守る
説明書に従い、検体の採取から試薬の使用、判定までの流れを丁寧に行いましょう。誤った手順では結果が正確に出ない場合があります。 - 結果を過信しない
陽性・陰性に関わらず、症状が続く場合や体調が悪化したときは医療機関を受診すること。セルフ検査はあくまで補助的なものです。
最近注目される「同時検査キット」
新型コロナウイルスの流行以降、「コロナとインフルエンザを同時に調べたい」というニーズが高まりました。厚生労働省も2022年以降、一般向けの同時検査キットの販売を認可。これにより、家庭で手軽に2種類のウイルスを同時チェックできるようになりました。
同時検査キットのメリットは、「どちらの感染かを早めに知れる」点です。発熱や咳など、両方に共通する症状が出たとき、すぐに判断材料が得られるのは大きな利点です。結果をもとに早期の受診や隔離ができれば、感染拡大の防止にもつながります。
一方で、デメリットとしてはコストがやや高めであること。また、検体採取の手順を誤るとどちらの結果も正確に出ないおそれがあります。使用前に説明書をよく確認し、落ち着いて実施することが大切です。
買える場所が限られる理由
「どこの薬局でも買えるわけではない」のには理由があります。一般用抗原検査キットは医薬品に分類されるため、販売には薬剤師の管理と説明が義務付けられています。無人の時間帯やセルフ販売コーナーでは扱えないのです。
また、一部のドラッグストアでは、需要や在庫管理の都合から販売を縮小しているケースもあります。そのため、実店舗で探すより、公式通販やECサイトのほうが確実に入手できることもあります。特に流行シーズン（11月〜2月頃）は品薄になりやすいため、早めの購入が安心です。
価格の目安と選び方
価格は内容量やタイプによって異なりますが、1回分で1,000円台後半〜3,000円程度が目安です。まとめ買いセットや家族用の2〜3回分タイプもあり、コスパを考えるなら複数回用を選ぶのもおすすめです。
選ぶ際は以下の点を基準にしましょう。
- 承認区分：「体外診断用医薬品」と記載されているもの
- 検査方式：鼻腔ぬぐい液方式（一般的）
- 検出対象：インフルエンザA型・B型／コロナ同時タイプなど
- 結果時間：10〜15分で判定可能なもの
また、使用期限が設定されているため、購入後は保管方法にも注意が必要です。高温多湿を避け、説明書に従って保管しましょう。
使うタイミングと活用法
「なんとなく喉が痛い」「微熱がある」といった初期症状の段階で検査を行うと、ウイルス量が少なく正確な結果が出にくいことがあります。最も信頼性が高いのは、発症から12〜48時間以内の検査です。症状が出てすぐよりも、半日〜1日ほど経ってからのほうが検出しやすいとされています。
また、検査で陰性だったとしても、体調が悪ければ無理をせず休むこと。症状が続く場合は医療機関で再検査を受けましょう。あくまで「セルフチェックの補助」として使うのが賢い方法です。
インフルエンザ検査キットはどこで買える？薬局・通販の販売状況まとめ
現在、インフルエンザ検査キットは薬局やドラッグストア、そして通販サイトで入手可能です。特に「体外診断用医薬品」として承認されたものを選べば、自宅で簡単にセルフチェックできます。購入時には薬剤師の説明を受け、使用方法を守ることが大切です。
自分や家族の体調を早めに確認し、必要なときに医療機関を受診できるよう備えておく――。それが、インフルエンザシーズンを安心して過ごすための新しい習慣になりつつあります。
インフルエンザ検査キットはどこで買える？薬局・通販の販売状況まとめを知っておくだけで、いざという時の対応がぐっとスムーズになります。準備は早めに、信頼できるルートで手に入れておきましょう。
