札幌の地下鉄やバス、市電に乗るときに便利なICカード「サピカ(SAPICA)」。北海道外の人にはあまり馴染みがないかもしれませんが、札幌市民の生活には欠かせない交通系ICカードです。この記事では、サピカはどこで買えるのか、通販での入手は可能なのかなど、購入方法から使い方までを丁寧に紹介します。
サピカとは?札幌エリア限定のICカード
まずは、サピカがどんなカードなのかを簡単に整理しておきましょう。
サピカは札幌市交通局を中心とする「札幌ICカード協議会」が発行している交通系ICカードで、2009年から運用が始まりました。
このカード1枚で、札幌市営地下鉄、札幌市電、北海道中央バス、じょうてつバス、JR北海道バスといった主要な公共交通機関を利用できます。
さらに、サピカマークのある店舗や自動販売機では電子マネーとしての支払いも可能。コンビニやドラッグストアなど、街中のいろいろな場所で使える便利なカードです。
サピカはどこで買える?販売場所を詳しく紹介
サピカを購入できるのは、札幌市内にある限られた販売所のみです。
インターネットや一般の量販店では扱っていないため、旅行や出張のついでに札幌を訪れたときに購入するのが基本になります。
主な購入場所は次のとおりです。
地下鉄駅の券売機(SAPICA発売機能付き)
もっとも手軽なのが、札幌市営地下鉄の駅構内にあるSAPICA対応の券売機です。
券売機の中でも「SAPICA発売機能付き」と表示のある機械を選びましょう。
白色または緑色の筐体が目印で、無記名SAPICA(一般用)をすぐに購入できます。
購入価格は2,000円で、そのうち500円がデポジット(預かり金)、残りの1,500円が利用可能残高としてチャージされています。
地下鉄利用時はもちろん、電子マネー機能もすぐに使えます。
地下鉄の定期券発売所(窓口)
記名SAPICA(大人用・子ども用)や福祉割引SAPICA、定期券機能を付けたい場合は、地下鉄の定期券発売所で購入・手続きができます。
駅構内の窓口ではスタッフが対応してくれるため、初めての方でも安心です。
子ども用カードや割引対象者向けカードは、身分証明書や手帳の提示が必要になることがあるため、事前に準備しておくとスムーズです。
バス営業所・ターミナルの窓口
札幌市内を走るバス(北海道中央バス、じょうてつバス、JR北海道バスなど)の営業所や主要ターミナル窓口でもサピカを購入できます。
ただし、バス車内では新規発行はできません。あくまで営業所や窓口でのみの取り扱いです。
特に大通・札幌駅・新札幌などの主要拠点には対応窓口があり、チャージや残高照会も可能です。
サピカの種類と特徴
サピカにはいくつかの種類があり、用途に応じて選ぶことができます。
- 無記名SAPICA:誰でも購入可能。駅券売機で即購入できる。
- 記名SAPICA(大人・こども):名前を登録するタイプ。紛失時の再発行が可能。
- 福祉割引SAPICA:身体障害者手帳などを持つ人向けの割引カード。
- SAPICA定期券:上記カードに定期機能を追加したもの。
無記名タイプは旅行者や一時利用者に便利で、記名タイプは通勤・通学など日常利用向きです。
用途を考えて選ぶとよいでしょう。
札幌以外で買える?通販での取り扱いは?
ここが気になる方も多いポイントです。結論から言うと、サピカは通販やネットショップでは購入できません。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど主要なECサイトを調べても、公式販売は行われていません。
交通系ICカードは個人情報やデポジット管理の都合上、発行元(札幌市交通局など)の窓口でのみ発行される仕組みだからです。
したがって、札幌以外に住んでいる人が入手するには、以下のような手段しかありません。
- 札幌に行った際に直接購入する
- 現地に住む知人に購入を依頼する(ただし自己責任)
- クレジットカード一体型「clover SAPICA」を金融機関経由で申し込む
このうち三つ目の「clover SAPICA」は、北洋銀行のクレジットカードにサピカ機能を組み合わせたものです。
通常のSAPICAとは申込手続きが異なり、金融機関を通じて発行されます。
チャージや残高管理の方法
サピカはプリペイド式なので、残高がなくなったらチャージ(入金)が必要です。
チャージ方法は以下のとおりです。
- 地下鉄駅の券売機・定期券発売所
- バス営業所・ターミナル窓口
- 一部のバス車内(千円札のみ対応の場合あり)
チャージ金額は1,000円単位が基本。最大残高は20,000円までです。
電子マネー機能として買い物に使った場合も同じ残高から引かれるため、交通利用と買い物を併用する場合は定期的に残高を確認しましょう。
払い戻し・再発行・有効期限の注意点
サピカは払い戻しや再発行の制度がありますが、いくつか条件があります。
- 無記名SAPICAは再発行できない。
- 記名SAPICAは本人確認書類があれば再発行可能。
- 払い戻し時にはデポジット500円が返金される(クレジット一体型を除く)。
- 最後の利用日から10年経過すると残高は失効する。
特に無記名カードは紛失すると残高が戻らないため、長期間使う予定なら記名タイプをおすすめします。
サピカの電子マネーとしての使い方
サピカは交通機関以外でも、電子マネーとして使えます。
利用可能店舗は、サピカのロゴが掲示されている場所で、主に次のようなお店です。
- 地下鉄駅構内の売店や自動販売機
- コンビニ(セイコーマートなど)
- 一部のドラッグストアや飲食店
支払いは「SAPICAで」と伝えて、カードを端末にタッチするだけ。
SuicaやPASMOなどの全国交通系ICとは相互利用できないため、札幌エリア限定での利用となります。
サピカが使えない場面もある?
便利なサピカですが、全国共通の交通ICカードとは違い、使えないエリアがあります。
たとえば、東京や大阪などのSuica・ICOCAエリアでは利用できません。
また、札幌でも一部のバス路線や店舗では未対応の場所が残っています。
もし他地域でもICカードを使いたい場合は、SuicaやKitacaを別途併用するのが現実的です。
サピカのメリットと注意点をまとめると
メリット
- 地下鉄・バス・市電で共通利用できる
- 電子マネーとして買い物にも使える
- チャージ式で現金を持ち歩かなくて済む
- 記名タイプなら紛失時に再発行が可能
注意点
- 札幌エリア限定(他地域では使えない)
- 通販で購入不可(現地販売のみ)
- 無記名カードは再発行不可
このように、サピカは札幌市民や札幌観光の強い味方になるカードですが、利用範囲が地域限定であることを理解しておく必要があります。
サピカが買える場所はどこ?最後にもう一度整理
改めてまとめると、サピカを買える場所は次の通りです。
- 地下鉄駅のSAPICA発売券売機
- 地下鉄定期券発売所
- バス営業所・バスターミナル窓口
通販では購入できないため、現地で入手するのが唯一の方法です。
価格は2,000円(うち500円デポジット)、購入後すぐに使えます。
札幌旅行や出張で地下鉄やバスを利用する予定がある人は、駅に着いたらまずSAPICA券売機を探してみましょう。
小銭や切符の手間が省けて、スムーズに移動できるはずです。
札幌の移動に欠かせないサピカ。
「サピカが買える場所はどこ?」という疑問を持つ方は、ぜひ現地の駅や窓口をチェックしてみてください。
便利でスマートな札幌の交通体験を楽しむ第一歩になります。
