モモンガと聞くと、ふわふわの体で空を滑空する姿を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実際、SNSでもその愛らしい見た目と仕草から「飼ってみたい！」という声が年々増えています。
でも、いざ「モモンガを買いたい」と思っても、どこで買えるのか、どんな種類が飼えるのか、法律的に問題ないのかなど、意外と知らないことが多いものです。
この記事では、ペットとしてのモモンガの種類から、購入できるお店・ブリーダー情報、飼う際の注意点までを分かりやすく解説します。
モモンガってどんな動物？まずは基本を知ろう
「モモンガ」とひと口に言っても、実は複数の種類が存在します。日本でペットとして流通しているのは「フクロモモンガ」という種類で、オーストラリアやインドネシア原産の有袋類です。
体長は約15cm、体重は100g前後と小さく、体の両脇にある皮膜を広げて滑空することができます。夜行性で人懐っこい性格の個体も多く、小動物の中でも人気が高まっています。
一方、北海道に生息する「エゾモモンガ」や本州の「ニホンモモンガ」などは野生種で、法律により捕獲や飼育が禁止されています。
つまり、日本で「モモンガを飼う」という場合、対象となるのは フクロモモンガ だけということを覚えておきましょう。
モモンガはどこで買える？代表的な入手先
ペットショップ
フクロモモンガは、全国の小動物を扱うペットショップで販売されています。特に「エキゾチックアニマル専門店」では健康管理が行き届いた個体が多く、初めて飼う人にもおすすめです。
代表的な販売店には以下のようなところがあります。
- アクアペット、コジマ、ペットの専門店コーナンなどの大手ペットショップ
- 「ペットエコ」「マリン」「熱帯倶楽部」などのエキゾチック専門店
ショップによっては直接来店のみでの販売となり、インターネットでの生体通販は禁止されている場合があります。これは動物愛護法で定められており、購入者が直接動物の状態を確認する必要があるためです。
購入前には、店員から飼育方法や健康状態の説明を受けましょう。登録番号（第一種動物取扱業）を提示しているかどうかもチェックポイントです。
ブリーダーから購入する
モモンガ専門のブリーダーから直接購入する方法もあります。ブリーダーは繁殖環境や親個体の情報を詳しく教えてくれることが多く、性格や育ち方を知った上で選べるのが大きなメリットです。
また、ショップよりも比較的リーズナブルに入手できる場合もありますが、輸送手段や健康管理の保証内容は事前にしっかり確認しましょう。
SNSや公式サイトで販売情報を公開しているブリーダーも多いので、「フクロモモンガ ブリーダー 東京」「フクロモモンガ 販売 大阪」など地域名を加えて検索してみると良いでしょう。
里親募集サイトや譲渡会
稀に飼育が難しくなった個体が、里親募集サイトなどに掲載されることもあります。
里親募集では、販売ではなく譲渡形式が多く、飼育経験や環境条件が審査されるケースもあります。
「ペットのおうち」や「ジモティー」などで“フクロモモンガ 里親”と検索してみると、地域によっては募集が出ていることもあります。
ただし、無許可の販売や違法譲渡も存在するため、信頼できる個人や団体から譲り受けることが大切です。
モモンガの価格相場と初期費用
フクロモモンガの販売価格は、ノーマルカラーの個体で1万円〜8万円ほどが一般的です。
特に人気の高い「ホワイトフェイス」「リューシスティック（白色個体）」などの希少カラーになると、10万円を超えることもあります。
生体価格に加えて、飼育に必要なケージ・巣箱・給水器・床材・ヒーター・餌・健康管理用品などの初期費用が3万円〜5万円程度かかります。
また、ペアで飼う場合は繁殖の可能性もあるため、性別確認や飼育スペースの確保も重要です。
モモンガを飼う前に知っておくべき注意点
モモンガは小さい体ですが、非常に繊細でデリケートな動物です。
購入後に「思っていたより大変だった」とならないよう、飼う前に以下のポイントを確認しましょう。
- 夜行性であること：夜に活発に動くため、夜間の鳴き声や活動音に注意が必要です。
- 温度管理が必須：暑さ・寒さに弱く、室温25〜28度前後を保つのが理想。エアコンやパネルヒーターで調整します。
- トイレを覚えない：ケージ内で排泄するため、毎日の清掃が欠かせません。
- 単独飼育は避けたほうが良い：社会性が高いため、1匹だけだとストレスが溜まります。可能ならペアまたはグループでの飼育が望ましいです。
- 脱走対策を忘れずに：ケージの隙間から簡単に抜け出してしまうため、扉のロックは必須です。
モモンガは人になつく個体も多く、手からおやつを食べたり、服の中で眠ったりと愛嬌たっぷり。
ただし、信頼関係を築くには時間がかかることを理解して、焦らずゆっくり慣らしていくのが大切です。
フクロモモンガのエサと健康管理
フクロモモンガは雑食性で、果物・野菜・昆虫・専用ペレットなどをバランスよく与えます。
市販のフクロモモンガ用フードを中心に、たまにミルワームや果物をおやつとして与えると良いでしょう。
与えすぎると肥満や栄養バランスの乱れにつながるため、分量管理も重要です。
また、カルシウム不足になりやすいため、サプリメントやカルシウム強化フードを利用するのもおすすめです。
水分は常に清潔な状態で用意し、ケージや寝床は週1〜2回を目安に清掃します。
健康なモモンガは毛並みがツヤツヤしており、活発に動きます。食欲がない・毛が抜ける・よく鳴くなどの異変があれば、早めに小動物対応の動物病院で診てもらいましょう。
法律と飼育のルールを必ず守ろう
日本では野生のモモンガ（エゾモモンガやニホンモモンガ）は、鳥獣保護法で捕獲や飼育が禁止されています。
また、タイリクモモンガなど一部外来種は「特定外来生物」に指定されており、輸入や飼育、販売ができません。
そのため、ペットとして飼えるのは フクロモモンガ のみ。
購入時には、販売者が「動物取扱業登録」を行っているか、登録番号が明示されているかを必ず確認してください。
無登録業者や個人販売から購入すると、動物愛護法違反に該当する場合があります。
モモンガを安心して迎えるために
モモンガを飼うことは簡単ではありませんが、愛情をもって接すれば、家族の一員として深い絆を築くことができます。
飼育環境を整え、健康管理を怠らず、そして何より「最後まで責任を持って飼う」ことが一番大切です。
もし不安がある場合は、ペットショップや獣医師に相談しながら、無理のない範囲で少しずつ慣れていきましょう。
モモンガはどこで買える？まとめ
最後にもう一度まとめると、モモンガ（正確にはフクロモモンガ）は全国のペットショップや登録ブリーダーから購入できます。
ただし、野生のモモンガは飼育禁止であり、ネット販売も原則不可です。必ず店頭で健康状態を確認し、登録済みの正規ルートから購入することが重要です。
モモンガを迎えるということは、10年以上の命を預かるということ。
ふわふわで可愛いだけでなく、繊細で手のかかる小動物でもあります。
一緒に過ごす時間を大切にしながら、信頼関係を少しずつ育てていきましょう。
