チーズ作りに欠かせない「レンネット」。名前は聞いたことがあっても、どこで買えるのか分からないという人は意外と多いのではないでしょうか。スーパーで見かけることはほとんどなく、探すにも少しコツが要るアイテムです。今回は、レンネットの種類や選び方、そして実際に購入できる場所を詳しく紹介します。家庭で本格的なチーズを作りたい人や、手作り発酵食品に挑戦したい人は、ぜひ参考にしてみてください。
レンネットとは？チーズを固めるための大切な酵素
レンネットは、牛乳を固めるための「凝乳酵素（ぎょうにゅうこうそ）」です。牛乳にレンネットを加えると、タンパク質（カゼイン）が分離して固形と液体に分かれ、固形部分がチーズのもとになります。この工程を「凝乳」と呼びます。
もともとは子牛の胃から採取される動物性の酵素（キモシン）が主流でしたが、現在では微生物や植物から作られた代替タイプも多く出回っています。動物性は伝統的なチーズの風味が出やすく、微生物由来や植物性はベジタリアンやビーガンにも対応しています。
レンネットの種類と選び方
レンネットにはいくつかの種類があり、作りたいチーズや好みによって選ぶポイントが変わります。
動物性レンネット
子牛や羊などの胃から抽出される天然酵素です。古くからヨーロッパのチーズ作りで使われ、伝統的なコクや深みを出したい場合に向いています。ただし動物由来のため、宗教的・倫理的な観点で避けたい人もいるかもしれません。
微生物レンネット
カビやバクテリアなどの微生物が作り出す酵素を利用したもの。動物性ではないため、ベジタリアンの人でも安心して使えます。安定した品質で扱いやすく、家庭用チーズ作りにもおすすめです。
植物性レンネット
植物由来の成分で作られた凝乳酵素です。アザミやイチジクの樹液などが原料とされ、ビーガン対応として人気を集めています。独特の風味が出る場合もあるため、まずは少量から試してみるのが良いでしょう。
レンネットはどこで買える？主な購入先まとめ
実はレンネットは、一般のスーパーやドラッグストアではほとんど販売されていません。専門的な材料のため、通販サイトや製菓・製パン材料を扱う店舗で探すのが確実です。
通販サイトで購入する場合
Amazon
最も手軽に探せるのがAmazonです。粉末タイプ、液体タイプ、タブレットタイプなど種類が豊富で、少量サイズから大容量まで選べます。「レンネット」または「チーズ 凝乳酵素」で検索すると多数の商品がヒットします。レビューや評価を参考に、初心者向けの使いやすい製品を選ぶのがおすすめです。
楽天市場
楽天市場も品揃えが豊富です。動物性・植物性・微生物由来など、多様なタイプが揃っています。ショップごとの送料やポイント還元も比較しながら選べるのが魅力です。まとめ買いしたい場合にも便利です。
Yahoo!ショッピング
Yahoo!ショッピングでもチーズ作り用レンネットを取り扱っています。価格帯が幅広く、家庭用から業務用まで見つかります。期間限定セールやPayPayポイント還元など、お得に購入できる機会も多いです。
かわしま屋
チーズ作りや発酵食品の材料を多く扱う「かわしま屋」では、植物性レンネット粉末などを販売しています。チーズ作りキットなどもあり、初心者が手軽に始められるように工夫されています。品質が安定しており、家庭用として人気が高いショップです。
実店舗で探すならどこ？
通販が主流ではありますが、実際の店舗で手に入る場合もあります。以下のような専門店を探してみましょう。
富澤商店（TOMIZ）
製菓・製パン材料の専門店として有名な富澤商店では、一部店舗でレンネットを取り扱っています。液体タイプや粉末タイプなど、用途に応じて選べることもあります。店舗によって在庫が異なるため、事前に確認してから訪問すると安心です。
カルディコーヒーファーム
カルディでは、期間限定でチーズ作りキットが販売されることがあります。その中にレンネットが同梱されている場合も。単品販売は少ないですが、初心者がまずチーズ作りを体験してみたいときにおすすめです。
東急ハンズ・ロフト
キッチン用品コーナーに、チーズやヨーグルトを自作できるキットが並ぶことがあります。レンネット単品ではなく、他の材料とセットになっている場合が多いです。
成城石井・紀ノ国屋などの高級スーパー
輸入食品が豊富なスーパーでは、海外製のチーズキットや凝固剤を扱っていることがあります。品揃えは店舗によって異なりますが、発酵食品コーナーをのぞいてみる価値はあります。
レンネットの代用品はある？
レンネットがすぐに手に入らないときは、身近な酸性食品を代わりに使うこともできます。ただし本来のチーズのような弾力や風味は再現しにくいため、あくまで応急的な方法として覚えておきましょう。
- クエン酸：ドラッグストアなどで手に入る食品用クエン酸。牛乳に加えると酸で凝固します。
- レモン汁：自然な酸味で牛乳を固められます。酸味が残るため、リコッタチーズなどに向いています。
- 酢：米酢やりんご酢でも代用可能。ただし酸味が強く、風味が変わりやすい点に注意が必要です。
これらを使う場合は、牛乳をゆっくり温めながら少しずつ加えるのがポイントです。急に入れると分離しすぎてしまうため、少量ずつ調整しましょう。
購入時のポイントと注意点
レンネットを選ぶ際には、以下の点を意識すると失敗が少なくなります。
- 用途に合ったタイプを選ぶ
- チーズの種類や作る量に合わせて、粉末・液体・タブレットを選択しましょう。
- 保存方法を確認する
- 粉末タイプは長期保存が可能ですが、液体タイプは冷蔵保存が必要な場合があります。
- 動物性・植物性の違いを理解する
- 食生活や好みに合わせて、使用原料をチェックしておくと安心です。
- 初心者はキットで始めるのもおすすめ
- 計量済みの材料が揃っているキットを使えば、初めてでも簡単にチーズ作りを体験できます。
レンネットで広がる手作りチーズの楽しみ
レンネットを使えば、モッツァレラやカッテージ、カマンベールなど、さまざまなチーズを自宅で作ることができます。乳酸菌や発酵の仕組みを学びながら、食材の変化を体感できるのも魅力。自家製チーズは作りたてならではの香りや柔らかさがあり、市販品とは違った味わいを楽しめます。
また、植物性レンネットを使えばビーガンチーズ作りにも応用可能。豆乳やナッツをベースにした発酵食品として、新しいレシピ開発にも挑戦できます。
レンネットはどこで買える？まとめとこれからの楽しみ方
チーズ作りに欠かせないレンネットは、スーパーでは見つけにくいものの、通販サイトや専門店で確実に購入できます。Amazonや楽天などのオンラインショップを活用すれば、初心者でも手軽に入手可能です。動物性・植物性・微生物由来など、自分の目的に合ったタイプを選んでみましょう。
家庭でレンネットを使えば、日常の食卓に手作りチーズという新しい楽しみが加わります。自然の力を生かして、自分だけの味を作る過程は格別。手作りの時間を通して、食の奥深さや素材の大切さを改めて感じられるはずです。
