「役所に書類を郵送で請求したいけど、手数料をどう支払えばいいの？」
そんなときに登場するのが「定額小為替（ていがくこがわせ）」です。
でも実際に買おうとすると、「どこで買えるの？」「いくらかかるの？」と迷う人も多いはず。
ここでは、小為替がどこで買えるのか、購入の流れや手数料、有効期限などをわかりやすく解説します。
小為替（定額小為替）とは？
小為替とは、郵便局やゆうちょ銀行で購入できる「お金の代わりになる証書」です。
正式名称は「定額小為替証書（ていがくこがわせしょうしょ）」といい、現金を直接送れない場面で少額の送金を安全に行うための仕組みです。
たとえば、戸籍謄本や住民票を郵送で請求する際、手数料分を同封して支払う必要があります。現金をそのまま封筒に入れるのはNGなので、代わりにこの定額小為替を入れて送るわけです。
相手（役所など）は受け取った小為替を郵便局で現金に換金できます。つまり、小為替は「郵便局を通じて安全に少額のお金を送る方法」なのです。
小為替が使われる主なシーン
小為替は、日常生活の中でも意外と活躍しています。
特に次のような場面で使われます。
- 戸籍謄本・住民票などを郵送請求する場合
- 各種証明書や書類発行手数料を郵送で支払う場合
- 学校や団体への少額の寄付や支払い
- 海外在住者が日本の役所に書類を依頼する際の支払い
多くの自治体では「現金書留不可」としており、郵送での手数料納付方法として小為替の利用が案内されています。
つまり「郵送でお金を安全に送るときは、小為替が定番」というわけです。
小為替はどこで買える？
結論から言うと、小為替は 郵便局またはゆうちょ銀行の貯金窓口 で購入できます。
郵便窓口ではなく「貯金窓口」なので注意してください。
「郵便局で買える」といっても、すべての窓口で扱っているわけではありません。
郵便業務（切手・荷物など）と貯金業務（口座・送金など）は窓口が分かれていることが多く、定額小為替を取り扱うのは後者のほうです。
また、コンビニ・銀行・ゆうゆう窓口では購入できません。
土日祝日は貯金窓口が休みの場合が多いので、平日の営業時間内（おおむね9時〜16時）に行くのが確実です。
小為替の種類と金額
定額小為替には、以下の12種類の額面があります。
- 50円
- 100円
- 150円
- 200円
- 250円
- 300円
- 350円
- 400円
- 450円
- 500円
- 750円
- 1000円
例えば「戸籍謄本450円 × 2通 = 900円分」が必要な場合、500円と400円を1枚ずつ購入して組み合わせるとちょうど900円になります。
このように、小為替は複数の額面を組み合わせて目的の金額を作る仕組みです。
ただし、おつりが出ないため、金額はできるだけピッタリになるように購入するのがポイントです。
小為替の購入方法
購入の手順はとてもシンプルです。
支払いは現金のみ。クレジットカードや電子マネー、口座引き落としなどは使えません。
また、1回の取引で10万円を超える金額を購入する場合は、運転免許証やマイナンバーカードなど本人確認書類の提示が必要になります。
証書を受け取ったら、特に「受取人名」や「委任欄」などは記入せず、そのまま封筒に入れて送付するのが一般的です。役所によっては記入しないように注意書きがあるので、指示に従いましょう。
手数料はいくらかかる？
小為替の購入には手数料がかかります。
2022年現在の料金は 1枚につき200円（税込） です。
たとえば、
このように、枚数分だけ手数料が加算される ので、できるだけ少ない枚数で目的金額に近づけるのがコツです。
かつては100円の手数料でしたが、2022年に改定され現在は200円に引き上げられています。
額面に関係なく一律なので、複数枚を買うと意外とコストがかさみます。
小為替の有効期限と注意点
定額小為替には有効期限があります。
発行日から 6か月以内 に換金しなければ無効になります。
受け取る側（役所など）が6か月以内に手続きを行う必要があるため、発行から時間が経ちすぎたものを送らないよう注意が必要です。
もし期限を過ぎてしまった場合は、郵便局で再発行手続きをすることができますが、時間と手数料がかかります。
小為替の換金方法
受け取った小為替は、郵便局やゆうちょ銀行の貯金窓口で現金に換えることができます。
換金時の手数料は不要で、額面通りの金額がそのまま支払われます。
換金時には、身分証明書の提示を求められることがあります。
また、代理人が受け取る場合は委任状が必要になるケースもあります。
小為替を送るときのマナーと注意事項
小為替を郵送で送る際は、以下の点に注意しましょう。
- 「受取人氏名欄」は空欄のまま送付する（役所などの指示に従う）
- おつりが出ないので、手数料額にピッタリ合わせる
- 期限切れのものを送らない
- 小為替は現金扱いなので、普通郵便ではなく「定形郵便＋簡易書留」など安全な方法で送る
- 万一紛失・破損した場合は再発行可能だが、時間がかかる
また、小為替を封筒に入れる際は、他の書類（申請書・返信用封筒など）と一緒にクリアファイルなどにまとめておくと安心です。
小為替の購入でよくある質問
Q：コンビニでは買えますか？
A：買えません。郵便局やゆうちょ銀行の貯金窓口のみで取り扱っています。
Q：夜間や休日でも買えますか？
A：貯金窓口が開いていないため、平日の昼間のみ購入可能です。
Q：手数料を安くする方法はありますか？
A：一度にまとめて購入するなど、枚数を減らす以外に方法はありません。
Q：おつりが出る？
A：出ません。必要な金額にぴったり合わせるように購入してください。
小為替（定額小為替）は郵便局で買える！
ここまで、小為替の購入方法や手数料、有効期限などを紹介しました。
改めてポイントを整理します。
- 小為替は郵便局・ゆうちょ銀行の「貯金窓口」で購入できる
- コンビニや銀行では買えない
- 1枚あたり200円の手数料が必要
- 有効期限は6か月
- 現金で支払い、受取人欄は空欄のまま送付が基本
一度覚えてしまえば難しい手続きではありません。
「どこで買えるの？」と迷ったときは、最寄りの郵便局の貯金窓口へ行けばOKです。
役所の手続きや郵送請求をスムーズに進めたい人は、ぜひこの方法を覚えておきましょう。
安全で確実に送金できる小為替を上手に活用してみてください。
