革靴のサイズ感はどう選ぶ?最初に知っておきたいこと
革靴を初めて選ぶとき、サイズ感に迷う方はとても多いものです。スニーカーと革靴ではサイズの基準やフィット感が異なるため、「普段履いているスニーカーのサイズを基準に選んだら合わなかった」という経験もよく聞きます。
この記事では、革靴のサイズ感の選び方について、初心者でも失敗しにくいポイントをわかりやすく解説します。自分に合った革靴を手に入れるための基本的な知識から、実際の試着・選び方のコツまで、順番にご紹介していきます。
スニーカーと革靴のサイズ感の違いを理解しよう
まず押さえておきたいのは、スニーカーと革靴では「捨て寸」と呼ばれる、つま先部分の余裕の取り方が異なる点です。スニーカーは全体的に柔らかく、ゆとりのある設計が多いため、普段の足のサイズよりも0.5~1.0cmほど大きめを選ぶ方が多い傾向があります。
一方で革靴の場合、足長(かかとから一番長い指先までの長さ)と実際に選ぶサイズがほぼ一致することが多く、足にぴったりとフィットさせるのが基本です。革靴には約1.0~1.5cmの「捨て寸」が設計されているため、必要以上に大きなサイズを選ぶと歩行時に靴の中で足が滑ってしまったり、かかとが浮いたりする原因になります。
そのため「いつものスニーカーサイズより小さいと感じる」くらいのサイズを基準に、実寸に近いサイズを選ぶのがおすすめです。
失敗しないための足のサイズ測定方法
革靴のサイズ選びで失敗しないためには、まず自分の足のサイズを正確に測ることが大切です。足の計測は以下の2つのポイントを押さえておくと良いでしょう。
- 足長:かかとから一番長い指(多くの場合は親指または人差し指)までの長さ
- 足囲(ウィズ):親指と小指の付け根の一番広い部分の周囲の長さ
測定の際は、夕方以降など足がむくみやすい時間帯に、素足または薄手の靴下で行うと、実際のフィット感に近い数値が得られます。紙の上に足を乗せ、かかとと一番長い指先に印を付けて直線で測る方法がシンプルです。
この足長と足囲を基準に、自分に合うサイズの革靴を選びやすくなります。
革靴の試着時に確認したい5つのチェックポイント
足の実寸が分かったら、実際に店頭で試着してフィット感を確かめましょう。初心者の方でも分かりやすい「5つのポイント」を紹介します。
- つま先の余裕:靴の中でつま先に指一本(約10〜15mm)の余裕があるかどうかを確認します。きつすぎると圧迫感があり、逆に余裕がありすぎると歩行時に足が動いてしまいます。
- 幅(ウィズ)のフィット感:足の横幅がきつすぎたり、逆に緩すぎないかチェックします。足幅が合わないと、長時間履いているうちに痛みや疲れの原因になります。
- アーチ部分(甲周り)のフィット:土踏まずや甲の部分がしっかりフィットしているか。ここが浮いていると靴の中で足が前後に動きやすくなります。
- トップラインの密着度:靴の履き口(トップライン)が足のくるぶしや足首に適度にフィットしているか、くい込んだり隙間がないかを確かめましょう。
- かかとの安定感:歩いたときにかかとがしっかりホールドされているかを確認。脱げやすい場合はサイズが大きすぎる可能性があります。
これらのポイントを一つずつチェックしながら、店内を少し歩いてみて違和感がないかどうかを試してみてください。最初は少しタイトに感じても、天然皮革の靴は履いているうちに足になじんでいきます。
革靴のサイズ調整・選び方のコツ
もし試着時に「つま先が当たる」「幅がきつい」「逆にゆるい」と感じた場合、次のような調整方法を試してみましょう。
- まずは実寸サイズを基準に試着する
- つま先が窮屈な場合は、0.5cmほど大きいサイズや、同じサイズでも足囲(ウィズ)が広いモデルを選ぶ
- かかとに指が1本以上入るほど隙間がある場合は、0.5cm小さいサイズを試す
- 幅や甲が合わない場合は、メーカーやモデルを変えてみるのも選択肢です
それでも合わない場合は、その靴が自分の足型に合っていない可能性もあります。無理に選ばず、他のモデルも検討してみるのがおすすめです。
革靴の製法によるサイズ感の違い
革靴には「グッドイヤーウェルト製法」「セメント製法」など、いくつかの製法があります。製法の違いによってサイズの感じ方や馴染み方も異なります。
- グッドイヤーウェルト製法の革靴は、中底に厚みがあり、履いていくうちに徐々に足になじんでいく特徴があります。そのため、最初はややタイトに感じるくらいのフィット感を選ぶと、長く履いても快適です。
- セメント製法の革靴は、比較的すぐに履きやすさを感じやすいですが、馴染み方には限界があります。フィット感を重視する場合は、ぴったり目のサイズを選ぶと良いでしょう。
どちらの製法でも、「履き始めのフィット感」と「履き込んだあとの馴染み具合」の両方をイメージしながら選ぶことが大切です。
革靴選びでよくある疑問・悩みを解決
ここでは革靴のサイズ感について、よくある疑問や不安にお答えします。
- Q. スニーカーと同じサイズでも大丈夫?
- 革靴はスニーカーよりタイトな設計が多いため、同じサイズを選ぶと大きすぎるケースが多いです。足長や足囲をきちんと測って選び直すことをおすすめします。
- Q. 少しきついくらいでも大丈夫?
- 天然皮革の革靴は履いているうちに少しずつ伸びてなじみます。最初は指一本分ほどの余裕があり、痛みや圧迫がなければOKです。ただし、明らかに痛い場合や足がしびれるほどのきつさは避けましょう。
- Q. 長く履くためのコツは?
- 定期的にお手入れをすることで、革が柔らかくなりフィット感も増します。履いた後はシューツリーを入れて形を整えるのもおすすめです。
革靴のサイズ感はどう選ぶ?選び方のまとめ
革靴のサイズ感はどう選ぶか迷う方は多いですが、自分の足を正確に計測し、試着でしっかりフィット感を確認することが失敗しにくい選び方のポイントです。
- 足長・足囲を正確に測る
- スニーカーと同じサイズではなく、実寸に近いサイズを基準にする
- 試着時には5つのポイントでフィット感をチェック
- 製法による馴染み方の違いも考慮する
これらを意識して選ぶことで、初心者の方でも自分に合った革靴に出会いやすくなります。足にぴったり合う革靴で、快適な毎日をお過ごしください。
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