発酵食品を手作りしてみたいと思ったとき、まず気になるのが「種麹（たねこうじ）」です。味噌や甘酒、塩麹など、家庭で仕込むときに欠かせないのがこの種菌。でも、いざ買おうとすると「どこで売ってるの？」と迷う人が多いのも事実です。ここでは、2025年最新の情報として、種麹が買える場所を店頭・通販の両面から詳しく紹介します。
種麹とは？乾燥麹との違いをまず理解しよう
「種麹」とは、麹菌そのものが乾燥した“スターター”のこと。いわば発酵のもとになる菌の粉で、米や麦、大豆などにふりかけて麹を育てるための素材です。
これに対して「乾燥麹」は、すでに麹菌が繁殖した状態の完成品。すぐに味噌や甘酒づくりに使えます。つまり、種麹は「麹をつくるための材料」、乾燥麹は「すぐ使える麹」と覚えるとわかりやすいです。
家庭で本格的に麹づくりから始めたい人には、種麹を手に入れるのが第一歩。菌の種類によって香りや甘味が変わるため、選ぶ楽しさもあります。
スーパーやホームセンターで種麹は買える？
結論から言うと、一般的なスーパーでは種麹を見つけるのはかなり難しいです。
イオンやイトーヨーカドー、成城石井、業務スーパーなど大手チェーンでも「乾燥麹」や「生麹」は扱っていても、「種麹」を販売している店舗はほとんどありません。
これは、種麹が生きた菌を扱う繊細な商品だから。温度や湿度の管理が必要で、日常の食品売り場に並べるには条件が厳しいためです。
まれに地方の発酵食品専門店や味噌蔵の直売所で取り扱いがあることもありますが、確実に手に入れるなら通販が最も現実的です。
通販なら種類も豊富！人気メーカーと価格の目安
2025年現在、種麹を確実に買うなら通販が中心です。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど大手通販サイトでは、家庭用から業務用まで多様な商品がそろっています。以下は代表的なメーカーとその特徴です。
- 菱六 改良長白菌
京都の老舗で、家庭用として人気の「改良長白菌」は定番。20g入りで約700〜900円前後と手頃で、約15kg分の麹づくりに対応します。 - 糀屋三左衛門 種麹
手づくり味噌や甘酒向けに使いやすい種麹を販売。オンラインストアで小分けサイズも用意されています。 - おたまや 種麹
米麹・麦麹・豆麹など、用途に合わせたラインナップが豊富。容量も15gから150gまで幅広く、仕込み量に合わせて選べます。 - かわしま屋 種麹
健康志向の発酵食品を扱う専門店。初心者向けの種麹セットや、味噌・塩麹・甘酒用の菌種が揃っています。
こうした通販サイトでは、価格帯はおおむね以下のとおりです。
・20g前後の小袋タイプ：500円〜1,000円前後
・100g以上の大容量タイプ：2,000円〜3,000円前後
Amazonなどではレビューや使用例も多く、初めてでも選びやすいのが魅力です。
どんな種類を選ぶべき？用途別のおすすめ
種麹にはいくつかのタイプがあります。目的によって向いている菌種が異なるため、用途に合わせて選びましょう。
- 改良長白菌：甘酒や塩麹、味噌などに使いやすい万能タイプ。家庭用に最も人気。
- 黒麹菌：焼酎づくりや豆麹に適したタイプ。酸味と香りが特徴。
- 黄麹菌：日本酒や味噌の製造に使われる伝統的な菌株。まろやかな味わいを生みます。
- 白麹菌：クエン酸を多く生成し、爽やかな酸味を出すタイプ。南九州の発酵文化に多く使われます。
迷ったら、まず「白」か「長白菌」を選ぶと失敗が少ないです。どちらも扱いやすく、発酵の立ち上がりも安定しています。
種麹を使うときの注意点と保存方法
種麹は微生物製品のため、取り扱いに少し注意が必要です。
- 湿気を避ける
湿気に弱く、カビや変色の原因になります。開封後は密閉して乾燥した場所に保管しましょう。 - 高温に注意
直射日光や高温環境を避け、できれば冷暗所や冷蔵庫で保存。 - 早めに使い切る
開封後はできるだけ1〜2か月以内に使うのが安心です。 - 分量は少なめから
一度に大量に使うより、米や麦に少しずつまぶして育てると失敗が少なくなります。
メーカーによって保存条件が違うため、購入時にパッケージの記載を確認しておくと安心です。
店頭で探すならここ！発酵専門店や蔵直売所
全国的には少ないですが、発酵文化の盛んな地域には種麹を取り扱う店もあります。たとえば京都・奈良・長野などでは老舗の味噌蔵や麹屋が直販しているケースがあります。
また、発酵食イベントや「麹づくり体験館」などの施設でも、体験後におみやげとして購入できることがあります。ただし、時期や在庫によって変動があるため、出向く前に問い合わせをしておくのが確実です。
初心者にはネット通販が断然おすすめ
初めて種麹を使う人には、通販が圧倒的に便利です。
サイトごとに説明が詳しく、レビューやQ&Aも充実しているため、用途に合った商品を選びやすいです。
さらに、Amazonや楽天では配送も早く、送料込みでも1,000円前後で購入可能。試しやすい価格で、失敗しても負担が少ないのが魅力です。
また、通販限定で「米麹づくりスターターセット」などの初心者向けキットも販売されています。温度計や発酵容器が付属しているものもあり、これから麹づくりを始めたい人にはぴったりです。
まとめ：種麹はどこで買える？最適な入手ルートを選ぼう
改めてまとめると、種麹は一般のスーパーやドラッグストアではほとんど取り扱いがなく、通販が最も確実で選択肢が多い購入方法です。
信頼できるメーカーのオンラインストアや大手通販サイトを利用すれば、用途に合った菌種を手軽に入手できます。
菱六 改良長白菌、糀屋三左衛門 種麹、おたまや 種麹、かわしま屋 種麹などは品質・評判ともに安定しており、初心者から上級者まで幅広く利用されています。
発酵食品づくりを本格的に楽しみたい人にとって、種麹は欠かせない存在です。
少し手間はかかりますが、自分で育てた麹から仕込む味噌や甘酒の味は格別。2025年は、手づくり発酵の世界に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
