イヤホン選びでいちばん気になるのは、やっぱり「音」と「使い心地」。
今回はAVIOTの完全ワイヤレスイヤホン「AVIOT TE-A1」を実際に使った感覚をもとに、音質・通話品質・装着感まで徹底的にレビューしていきます。
AVIOT TE-A1とは？スペックと特徴をざっくり紹介
AVIOT TE-A1はAVIOTが2024年に発売したワイヤレスイヤホン。
シリーズの中では「コスパモデル」に位置づけられながらも、機能はかなり充実しています。
Bluetooth 5.3対応、ハイレゾ相当のLDACコーデック、アダプティブハイブリッドノイズキャンセリング、さらには3Dスペーシャルオーディオまで搭載。
再生時間も最大70時間（イヤホン単体で約20時間）と長持ちで、毎日の通勤や長時間リスニングにも心強い仕様です。
また、IPX4の防水性能を備え、ワイヤレス充電やマルチポイントにも対応。
音質だけでなく、利便性の面でも隙がありません。
音質レビュー：バランス重視のナチュラルチューニング
まず結論から言うと、**AVIOT TE-A1**の音質は非常にバランスが良いです。
派手なドンシャリでもなく、こもった音でもなく、どのジャンルでも心地よく聴ける自然なチューニング。AVIOTらしい日本人向けの繊細なサウンドが感じられます。
低音
10mmダイナミックドライバーによる低音は、量感こそ控えめですが、締まりがあり、輪郭がしっかりしています。
ベースやバスドラムの存在感はきちんと感じられ、ロックやR&Bも不満なく楽しめます。
ただし、重低音をガンガン響かせたい人には少し物足りないかもしれません。
中音域
ボーカルの表現力がこのイヤホンの強み。
中音域はとてもクリアで、声が楽器の奥に埋もれることがありません。
アコースティックやJ-POPのボーカルものを中心に聴く人には、かなり相性が良いと感じます。
高音域
高音は繊細で伸びやか。刺さりやすい帯域をうまく抑えており、長時間聴いても耳が疲れません。
ハイハットや弦の響きも自然で、空間の広がりがしっかり再現されています。
立体感と解像度
LDAC接続時は、音場の広さや立体感が明確に変わります。
さらに3Dスペーシャルオーディオ機能をオンにすると、ライブ音源や映画で臨場感が増し、包み込まれるようなサウンドに。
1万円台前半でこの音の広がりを出せるのは正直驚きです。
ノイズキャンセリング性能：静寂をつくる“ちょうど良さ”
アダプティブハイブリッドANC（ノイズキャンセリング）は、電車やカフェのような低周波ノイズにはかなり効果的。
周囲の環境音を自然に抑え、音楽への没入感を高めてくれます。
一方で、人の話し声や高音域のノイズにはやや弱め。
ただしその分、「耳が詰まるような圧迫感」が少なく、長時間使っても不快になりません。
「静けさと自然さのバランス」をうまく取っている印象です。
外音取り込み機能も実用的で、コンビニのレジや駅アナウンスもしっかり聞こえます。
通勤・通学シーンでもイヤホンを外さず会話できるのは便利ですね。
通話品質：AIノイズ処理が頼もしい
AVIOT TE-A1にはAIノイズリダクションが搭載されており、通話時のノイズを自動で除去してくれます。
実際に屋外で通話してみると、風の音や車の走行音がかなり軽減され、自分の声がクリアに届くのを実感しました。
相手の声も聞き取りやすく、ビジネス通話やオンライン会議でも十分使えるレベル。
通話品質を重視する人にとっても安心できる仕上がりです。
装着感：軽くてズレにくい、日常使いに最適
AVIOT TE-A1は見た目よりも軽く、装着してもほとんど重さを感じません。
本体の形状が耳に自然にフィットし、頭を振ってもズレにくい設計になっています。
イヤーピースは4サイズ付属しており、自分の耳に合わせやすい点も魅力。
柔らかい医療用シリコン素材で、長時間の装着でも痛くなりにくいと感じました。
IPX4の防水性能も備えているので、ランニング中の汗や急な雨でも問題なし。
普段使いからスポーツまで幅広く活躍します。
操作性とアプリの使い勝手
操作はタッチセンサー式で、再生・停止・ANC切り替え・音声アシスタント起動などを直感的に操作可能。
反応も良好で、誤タッチはほとんどありません。
AVIOT専用アプリ「SOUND ME」を使えば、
・イコライザー設定
・ボタン操作のカスタマイズ
・ファームウェア更新
などが行えます。
イコライザーでは“クラシック”“ポップ”“低音ブースト”など複数のプリセットがあり、音の雰囲気を簡単に変えられます。
ただし、アプリUIがやや複雑という声もあるので、最初は少し慣れが必要です。
バッテリー持ち：1週間ほぼ充電いらず
AVIOT TE-A1はイヤホン単体で約20時間、ケース併用で最大70時間というロングバッテリーを誇ります。
毎日2〜3時間使う程度なら、1週間以上は余裕で持つ計算。
しかもワイヤレス充電に対応しているので、充電台に置くだけでOKです。
旅行や出張でもバッテリーを気にせず使えるのは、思った以上に快適。
これだけの持続力があれば、モバイルバッテリー要らずの生活ができます。
デザインと質感：シンプルながら上品
デザインは無駄のないミニマル路線。
マット仕上げで指紋が付きにくく、ケースの開閉もスムーズです。
カラーバリエーションも豊富で、ブラック・ホワイト・ピンクベージュなど、性別を問わず使えるデザインです。
ケースも小型でポケットにすっぽり収まります。
見た目の高級感と実用性を両立している点は、AVIOTらしいこだわりを感じます。
使って感じたデメリット
完璧な製品ではありません。実際に使って感じた注意点もあります。
- ノイズキャンセリングは高音域ノイズに弱め
- アプリが直感的ではない
- 人によってはイヤーピースが合わず、長時間で耳が痛くなる場合も
とはいえ、これらは個人差や使い方による部分が大きく、致命的な欠点ではありません。
音質や快適さのバランスを考えれば、十分納得できる範囲でしょう。
AVIOT TE-A1はどんな人におすすめ？
- ナチュラルで聴きやすい音質が好きな人
- 長時間装着しても疲れにくいイヤホンを探している人
- 通話や会議でも使えるマイク性能を求める人
- バッテリー持ちを重視する人
- 1万円前後で“高音質＋高機能”を求める人
派手さはないものの、日常使いでストレスの少ないイヤホンを探しているなら、AVIOT TE-A1はかなりおすすめです。
まとめ：AVIOT TE-A1の音質レビューを終えて
「AVIOT TE-A1」は、音質・通話品質・装着感のすべてが高水準でまとまった一台です。
特に音の自然さと使い勝手のバランスが秀逸で、長く使える“日常の相棒”的イヤホン。
ハイレゾ対応のLDACや3Dスペーシャルオーディオ、70時間のロングバッテリーなど、価格を超えた満足感を得られます。
初めてAVIOTを手に取る人にも、自信を持っておすすめできる完成度でした。
ワイヤレスイヤホンの新しい基準を求めるなら――
**AVIOT TE-A1**は、間違いなくチェックすべき一台です。
