イヤホン選びって、本当に迷いますよね。耳を塞がないタイプが流行している今、気になるのが**Edifier R1**。今回はこのオープンイヤー型イヤホンを実際に使い込んで感じた「音質」「使い勝手」「機能面」について、正直にレビューしていきます。ながら聴き用イヤホンを探している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
Edifier R1とは？基本スペックと特徴
Edifier R1は、中国のオーディオブランド「Edifier（エディファイア）」が手掛けるオープンイヤー型の完全ワイヤレスイヤホンです。耳を塞がずに装着する「イヤーカフ型」のデザインが特徴で、長時間つけても耳が痛くなりにくいのがポイント。
Bluetoothは5.4に対応し、コーデックはSBC / AACをサポート。最大2台までのマルチポイント接続に対応しており、スマホとPCを同時に接続してシームレスに切り替えることができます。
再生時間はイヤホン単体で約7時間、ケース込みで約28時間。15分の急速充電で約3時間使えるのも実用的。防水性能はIP55〜IP56クラスで、汗や小雨程度なら問題なく使えます。
専用アプリ「Edifier ConneX」にも対応しており、タッチ操作の設定や装着検出のオン／オフ切り替えなどが可能。機能面では、同価格帯ではかなり充実しています。
実際の装着感とデザインの印象
まず装着してみて驚くのは、とにかく耳がラクなこと。イヤーカフのように耳に挟み込む構造で、圧迫感がほとんどありません。一般的なカナル型イヤホンのように耳穴を塞がないので、外の音が自然に入ってきます。散歩中やオフィスでの作業時など、「ながら聴き」に最適です。
ただし、耳の形によってはフィット感に差が出る点には注意が必要。筆者の耳ではぴったりでしたが、レビューを読むと「少しきつめ」「落ちやすい」といった声も見かけます。耳の形状によって快適さが変わるのは、このタイプの宿命かもしれません。
デザインはシンプルで上品。光沢を抑えたマットな質感が大人っぽく、カラーはグレーとアイボリーの2色展開です。ケースはやや大きめですが、持ち運びには支障ないサイズ感。全体的に落ち着いた印象で、どんなファッションにも馴染みます。
音質レビュー：オープンイヤーとしては驚くほど自然
「耳を塞がない＝音がスカスカ」なイメージを持つ人も多いと思いますが、**Edifier R1**は予想以上にしっかりした音質です。12mmの大型ダイナミックドライバーを搭載しており、オープンイヤーながら中高域の明瞭感が非常に高い。ボーカルがクリアで、ナレーションやポッドキャストも聴きやすい仕上がりです。
低音に関しては、やはり密閉型ほどの重厚感はありません。低域は控えめで、音楽のジャンルによっては少し物足りなく感じるかもしれません。ただ、アプリで「Bass Boost」プリセットを選べば、ある程度の補正は可能です。
全体的なチューニングはフラットで自然。クラシックやジャズ、アコースティックなど生音系のジャンルとの相性が良く、長時間聴いても疲れにくい音質です。高音の抜けも良く、ながら聴き用途なら十分に満足できるクオリティだと感じました。
通話品質とマイク性能も想像以上
通話用マイクも搭載されており、実際にオンライン会議や電話で試してみたところ、声の明瞭さは良好でした。屋外で風が強い状況では多少ノイズが入りますが、声がこもるようなことはなく、日常用途では十分使えるレベル。
マルチポイント接続のおかげで、PCで音楽を聴きながらスマホの着信にも即座に応答できます。通話中心のユーザーやリモートワークにも適しています。
アプリとタッチ操作の使い勝手
専用アプリ「Edifier ConneX」では、操作の割り当てや装着検出の設定が可能です。操作感はシンプルで扱いやすいですが、カスタムEQが使えない点は少し残念。プリセットで音の傾向を変えられるだけなので、細かな音作りをしたい人には物足りないかもしれません。
タッチ操作は軽い力で反応しますが、最初は少し慣れが必要です。1タップ操作がないため、ダブルタップやトリプルタップを覚えるまで少し戸惑いました。とはいえ誤操作は少なく、慣れると快適に使えます。
バッテリー性能と防水性の実力
バッテリー持ちは優秀。実際の使用でもカタログ値に近く、通勤や仕事中のBGM用途で1日使ってもバッテリー切れの心配はありません。ケースも含めて約28時間使えるのは安心です。
防水性能はIP55クラス。軽い雨や汗ならまったく問題なし。ランニングやウォーキングにも向いています。ただし完全防水ではないので、水没には注意しましょう。
Edifier R1の弱点と注意点
どんな製品にも弱点はあります。Edifier R1の注意点をまとめると、以下の通りです。
- 低音の迫力は控えめ
- EQの細かな調整ができない
- 耳の形によって装着感に個人差がある
- ケースがやや大きめ
特に「重低音をしっかり感じたい」タイプのリスナーには向かないかもしれません。EDMやロック中心のユーザーよりも、ポッドキャストや動画視聴、作業用BGMなど“ながら聴き”中心の人におすすめです。
どんな人におすすめか？
Edifier R1は、以下のような人にぴったりです。
- カナル型イヤホンが耳に合わない人
- 通勤・通学・散歩中に使いたい人
- 周囲の音を聞きながら安全に音楽を楽しみたい人
- マルチポイント接続でPCとスマホを行き来する人
反対に、音楽を「没入して聴きたい」人や「低音重視のサウンド」が好みの人には不向きです。音質よりも装着感や実用性を重視する層に向いたイヤホンといえます。
実際に使って感じた魅力のまとめ
- 耳が痛くならない軽やかな装着感
- オープンイヤー型としては驚くほど自然な音質
- マルチポイントや装着検出などの便利機能
- 価格以上の完成度とデザイン性
価格帯を考えると、機能・音質・快適さのバランスが非常に良いイヤホンです。特に、長時間の作業や在宅ワーク、家事中のながら聴きに最適。Edifier R1らしい堅実な設計と音作りが光ります。
Edifier R1レビューの総評
総合的に見て、Edifier R1は**「ながら聴きイヤホンの決定版」**と呼べる完成度を持っています。耳を塞がず、自然な装着感で、軽やかな音を楽しめる。音楽をBGMとして楽しみたい人にとって、理想的な選択肢のひとつです。
一方で、低音の厚みやEQカスタマイズにこだわる人には物足りなさもあります。ただ、価格を考えればそれを補って余りある快適さがあります。普段使いのイヤホンとしては、コストパフォーマンスの高い一台といえるでしょう。
最後にもう一度。
耳を塞がない快適さと、自然で聴きやすい音を求めているなら——**Edifier R1**は、その期待にしっかり応えてくれます。
