「elden ringって本当に面白いの？」――そんな疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
発売から数年が経ってもなお、SNSやゲームコミュニティで語られ続ける理由。それは、ただのアクションRPGを超えた“体験”があるからです。
今回は、実際にプレイして感じたストーリー、戦闘、世界観などの魅力を、徹底的にレビューしていきます。
圧倒的スケールのオープンワールドが生む「発見」の快感
『Elden Ring（エルデンリング）』の一番の特徴は、やはり広大なオープンワールドです。
フロムソフトウェアの過去作――『ダークソウル』『ブラッドボーン』『SEKIRO』などが“閉じた”ダンジョン構造だったのに対し、本作はプレイヤーがどこへでも行ける開放感があります。
最初から自由にどの方向へ進むかを選べるため、探索の楽しさが段違い。
「ちょっと丘を越えてみよう」と歩いていくと、いつの間にか巨大な城や未知の洞窟にたどり着く。この偶然の発見こそが、Elden Ringが“冒険そのもの”と評される理由です。
さらに、フィールドには単なる背景ではなく、すべてに意味が込められています。
倒壊した塔、血に染まった草原、沈んだ遺跡――その一つひとつが、かつての文明や神々の戦いを物語っている。
何も語らない世界が、プレイヤーに「考えさせる」構造になっているのです。
ストーリーの断片を自分でつなぎ合わせる楽しみ
Elden Ringのストーリーは、他のRPGのように一本道ではありません。
物語は断片的に語られ、キャラクターやアイテムの説明文、会話の端々にヒントが隠れています。
「エルデンリングとは何か」「女王マリカとは誰なのか」「なぜ世界は砕けたのか」――
これらはゲーム内で明確に説明されず、プレイヤー自身が解釈していく仕組みです。まるでパズルのピースを集めるような感覚。
そして、この“わかりにくさ”こそがファンを魅了するポイントでもあります。
特筆すべきは、世界設定の構築に『ゲーム・オブ・スローンズ』の原作者ジョージ・R・R・マーティンが関わっていること。
彼が作り出した神話的バックボーンと、宮崎英高監督の冷たい美学が混ざり合い、唯一無二のファンタジー世界を生み出しています。
結果として、語られない物語がプレイヤーの想像力を刺激し、没入感を極限まで高めているのです。
戦闘システム：緊張と駆け引きの極致
Elden Ringの戦闘は、まさに“命のやり取り”を体感するような緊張感があります。
敵の一撃は重く、ミスすれば一瞬で倒されることもある。ですが、そのぶん勝利したときの達成感は他のゲームでは味わえません。
操作は直感的で、攻撃・回避・ガードといった基本動作がシンプルながら深い。
敵のモーションを見極め、タイミングを読み切った回避からの反撃が決まった瞬間は、手に汗を握るほど爽快です。
さらに、今作では“戦技”と呼ばれる特別なスキルが追加されました。
武器ごとに異なる必殺技をセットでき、スタイルに応じて自分だけの戦闘スタイルを作り上げることができます。
また、“霊体召喚”によって味方を呼び出し、共に戦えるシステムも導入。これにより、難易度の高いボス戦でも戦略の幅が広がっています。
戦闘難度については賛否ありますが、重要なのは“選択肢の多さ”です。
正面から挑むもよし、遠距離から魔法で削るもよし、霊体に注意を引かせて背後から攻めるもよし。
どんなプレイスタイルでも攻略の糸口が見える――それがElden Ringの懐の深さです。
成長システムと自由なビルドの奥深さ
レベルアップや装備強化といった要素も充実しています。
ステータスの割り振りによって、戦士・魔術師・盗賊など多様なビルドが成立。
「筋力でごり押し」「魔法で遠距離攻撃」「信仰で仲間を支援」など、プレイごとに違う体験ができます。
特に魔法と祈祷の種類が豊富で、エフェクトの美しさや威力のバランスも絶妙。
強敵を一撃で吹き飛ばすような呪文を放つ瞬間は、まさに快感です。
一方で、どんなに強力な魔法も使い方を誤れば無力――このリスクとリターンの設計が、プレイヤーを飽きさせません。
さらに、敵を倒すたびに得られる「ルーン」で自由に強化できるため、失敗しても次につながる。
挑戦と成長が常に隣り合わせにあるのが、このゲームの醍醐味です。
美しくも残酷な世界「狭間の地」の魅力
Elden Ringの舞台「狭間の地」は、言葉を失うほどのスケールで描かれています。
霧が漂う草原、黄金の樹が輝く丘陵、血に染まった湖――そのどれもがアート作品のように美しい。
特徴的なのは、単なる景色ではなく“物語を語る風景”になっている点。
遠くに見える塔や崩れた橋が、プレイヤーを無言のまま導いていきます。
地形そのものがゲームデザインとリンクしており、「見える場所には必ず行ける」構造になっているのです。
BGMは静寂と荘厳さを行き来し、ボス戦では重厚なオーケストラが緊張感を高めます。
音の使い方が非常に巧みで、世界の“静けさ”が恐怖や孤独を際立たせる効果を生んでいます。
プレイヤーが立ち止まり、ただ風の音を聞きたくなる瞬間――それこそがElden Ringの世界観の完成度を物語っています。
難易度と遊びやすさの絶妙なバランス
「死にゲー」と呼ばれるフロム作品の伝統を引き継ぎつつも、Elden Ringは柔軟性を持っています。
どうしても倒せない敵に遭遇したら、無理せず別のエリアに行ってレベルを上げることができる。
この設計によって、プレイヤー自身が難易度をコントロールできるようになりました。
また、ボス戦では霊体召喚やオンライン協力プレイが活躍。
戦略次第で初心者でも突破できる余地があり、単なる「高難易度」では終わらない懐の深さがあります。
「死にゲー」ではなく「成長ゲー」――そう感じさせる構造になっているのです。
DLC「Shadow of the Erdtree」で広がる物語の深淵
2024年に配信されたDLC「Shadow of the Erdtree」は、本編の裏側を描いた重要な追加ストーリーです。
新たなフィールド「影の地」は、さらにダークで神秘的。
そこではマリカとミケラ、そして黄金樹の真実に迫る物語が展開されます。
ボスの強さは本編を凌駕し、緊張感は桁違い。
一方で、新たな武器種や魔法も多く追加され、ビルドの幅が一気に広がりました。
難易度は高めですが、それだけに攻略の達成感も格別です。
プレイヤーたちの間では、「このDLCこそ本当の完結編」と評されるほど高く評価されています。
elden ringの評価を総括してみた
Elden Ringは、単にアクションが楽しいだけのゲームではありません。
探索・戦闘・成長・物語――すべてが絶妙に絡み合い、プレイヤーに“体験としての冒険”を提供しています。
良い点としては、
- 世界の広さと探索の自由度
- 多彩な戦闘スタイルと戦略性
- 芸術的なビジュアルとサウンド
- 自分で物語を紡ぐ没入感
一方で、
- ストーリーがわかりづらい
- 難易度の急な変化
- 一部バランスの荒さ
といった不満点も確かに存在します。
しかし、それらを上回るほどの“体験価値”があることは間違いありません。
数百時間プレイしても飽きない奥行き、そしてプレイヤーごとに異なる冒険の記憶。
Elden Ringは、まさに「自分自身が物語の一部になる」ゲームです。
もしまだプレイしていないなら、ぜひ一度その世界に足を踏み入れてみてください。
きっと、あなた自身の“伝説”が始まるはずです。
