ソニーEマウントのレンズをニコンZマウントで使いたい──そんな願いを叶えてくれるのが「ETZ21 Pro」。一見地味なマウントアダプターですが、実はカメラ好きの間で“使える”と話題になっているアイテムです。
この記事では、ETZ21 Proを実際に使った人の口コミや評価をもとに、装着感やAF（オートフォーカス）の動作、使い勝手などを詳しく解説していきます。
ETZ21 Proとは？基本仕様と特徴をざっくり紹介
ETZ21 Proは、ソニーEマウントのレンズをニコンZマウントのカメラで使うための電子制御付きマウントアダプターです。開発したのはMegadap（メガダップ）というブランドで、Venus Optics（Laowaレンズで有名なメーカー）傘下の製品ラインにあたります。
旧モデル「ETZ21」から改良され、より安定したAF動作や取り付け精度が向上しています。ポイントを挙げると次の通り。
- ソニーEマウントレンズをニコンZボディで使用可能
- AF（オートフォーカス）・AE（自動露出）・手ブレ補正に対応
- 絞り制御やEXIF情報の記録も可能
- ファームウェアアップデートで対応レンズを拡張
- 厚みが非常に薄く、自然な装着感
要するに、レンズ資産を無駄にせず、ZシリーズでEマウントレンズを活かせるのが最大の魅力です。
装着感とデザインの印象
ETZ21 Proを手に取るとまず感じるのは、その薄さと金属的な質感。アダプターというとゴツくて不格好な印象を持つ人も多いと思いますが、この製品は非常にスマート。
ZボディとEマウントレンズを接続しても、見た目の違和感がほとんどありません。
金属外装の精度も高く、がっしりした安心感があります。
装着時に「カチッ」とはまる感じはやや硬めという意見もありますが、その分ガタつきは少なく、実用的には好印象という声が多いです。
オートフォーカス性能を実際にチェック
ETZ21 Proの一番気になる部分は、やはりAF性能です。
公式に「対応」とされていても、マウント変換を挟む以上、動作の遅延や迷いが発生することは珍しくありません。
実際のレビューを見ていくと、
- 明るい屋外ではAF速度が速く、ネイティブレンズに近い感覚
- 動体追従（AF-C）も問題なく使える
- 暗所ではピントが少し迷うことがある
- 一部の古いEマウントレンズでは反応が鈍い
といった傾向があります。
つまり、条件次第ではほぼ純正同等のスピード感で使えるけれど、レンズやシーンによっては多少の遅れを感じる、というのが正直なところです。
特にファームウェアの更新後には動作が改善したとの報告が多く、メーカー側のサポート体制も継続的にアップデートされています。
実際の撮影感覚：AEや手ブレ補正も問題なし
AFだけでなく、ETZ21 ProはAE（自動露出）や手ブレ補正も連動します。
Nikon Z6IIやZ7II、Z8などでテストされた結果、ほとんどのシーンで露出制御は安定しており、ボディ内手ブレ補正も効いていると確認されています。
EXIF情報も正しく反映されるため、撮影データの管理やRAW現像時にも支障がありません。
“アダプターを挟んでいる”という感覚を忘れるほど自然に使えるという声も多いです。
使用上の注意点と気をつけたいポイント
どんなに完成度が高くても、万能というわけではありません。
ETZ21 Proを使う際には、いくつかの注意点を押さえておきましょう。
- レンズを交換する前に必ずカメラの電源をオフにする
- 一部のEマウントレンズでは、AF-Cや瞳AFの挙動が不安定になることがある
- ファームウェアを最新に保つことが大切
- マウントの着脱時に金属接点を傷つけないよう注意
また、初期ロットではAFの誤動作やレンズ認識の問題が報告されましたが、現在販売されているPro版では多くが改善されています。
ユーザーの口コミと評価まとめ
ETZ21 Proのレビューを総合すると、全体的には**「満足」「実用レベル」**という意見が多数を占めています。
良い評価として多いのは：
- 「AFが想像以上に速い」
- 「ZボディでEレンズが使えるのが嬉しい」
- 「質感がしっかりしていて高級感がある」
- 「旧ETZ21からの改善が大きい」
一方で、気になる点としては：
- 「暗い場所ではピントが迷いやすい」
- 「一部のレンズでAFが遅い」
- 「取り外し時に少し固い」
といった声があります。
とはいえ価格が約3〜4万円台ということを考えると、純正のような挙動をここまで再現しているのは十分評価できるレベルです。
他製品との比較とコスパ
似た製品としては、TechartやViltroxのアダプターも存在します。
ただしETZ21 Proはその中でも動作安定性と薄型設計で一歩リードしている印象です。
特にZ8・Z9などの最新機種での互換性報告が多く、実用性を重視するユーザーには好評。
Eマウントの単焦点やズームをZボディで生かしたい人にとっては、コスパの高い選択肢といえるでしょう。
ETZ21 Proをおすすめしたい人
こんな人にこそETZ21 Proは向いています。
- ソニーEマウントのレンズをすでに所有している
- Nikon Zシリーズをメイン機に使いたい
- 複数メーカーのシステムを柔軟に使い分けたい
- 純正レンズを買い増すよりコストを抑えたい
逆に、AF性能に絶対的な信頼性を求める人や、プロの現場で瞬時のピント合わせが求められる撮影には、ネイティブマウントレンズを使う方が安心かもしれません。
購入時のポイントと価格帯
国内ではカメラ専門店やAmazonなどで販売されており、価格はおおよそ36,000〜38,000円前後。
販売元によっては保証期間が異なるため、購入時はサポート体制を確認しておくと安心です。
また、定期的にファームウェアアップデートが提供されているため、購入後もメーカーのサポートページをチェックしておくのがおすすめです。
まとめ：ETZ21 Proのレビュー評価は？音質や装着感を実際にチェックして解説
最後に改めてまとめると、ETZ21 Proは単なる変換アダプターではなく、Eマウントレンズの可能性をZマウントに広げる実用的なツールです。
- AF・AE・手ブレ補正が動作する電子接点アダプター
- スマートな装着感と高い加工精度
- ファームウェア更新で互換性が拡張
- 条件次第では純正並みの撮影体験が可能
もちろん、完全にネイティブ同等とはいきませんが、Zシリーズを活かしつつ既存のEマウントレンズを再利用したい人には最適な選択肢でしょう。
「ソニーのレンズをZで使う」という夢を現実にしてくれる──それがETZ21 Proの魅力です。
