こんにちは。今回は、建築業界でじわじわ注目を集めている「Gypso（ジプソ）」について、実際の特徴や使い勝手を中心に、レビュー形式で深掘りしていきます。
最近では「サステナブル建材」「低炭素素材」という言葉を耳にすることも増えましたよね。その流れの中で登場したのが、石膏ベースの新素材・Gypsoです。この記事では、Gypsoとは何か、どんなメリットがあるのか、従来の素材とどう違うのかを分かりやすく紹介します。
Gypsoとは？石膏から生まれた環境配慮型の新素材
Gypsoは、石膏（Gypsum）をベースにした建材ブランドで、環境負荷の少ない「グリーンプラスター」として開発されています。
運営元のGypso ESG Technologies社は、建築分野の脱炭素化を掲げており、製品には「低CO₂排出」「再利用可能」「VOCフリー」といった特徴があります。
石膏自体は、古くから建築仕上げ材として使われてきた自然由来の鉱物です。化学的には硫酸カルシウム水和物（CaSO₄·2H₂O）で、加工性が高く、乾燥すると硬くなり、美しい仕上がりを実現できます。
Gypsoはその伝統素材を現代的に再設計し、サステナビリティと施工性を両立させた点が特徴です。
Gypsoのラインナップと基本性能
Gypsoシリーズには、主に3つの代表的な製品があります。
- Gypso Render：下地の仕上げ用プラスター。ひび割れを抑え、滑らかな壁面を実現。
- Gypso Skimcoat：壁や天井を美しく整える仕上げ層。薄塗りでも高い平滑性を持ちます。
- Gypso Leveler：床用のレベリング材で、均一な厚みと強度を確保。
どの製品も「作業効率の向上」「速乾性」「強度」「環境負荷の低減」が共通コンセプト。
特にSkimcoatは、塗りやすくて乾きが早いという点から、現場での扱いやすさが評価されています。
環境性能が際立つ理由
Gypsoが注目されている最大の理由は、やはり環境面での優位性です。
- 低炭素製造：セメントの代替となる石膏を主原料にすることで、CO₂排出を大幅に削減。
- 副産物の活用：火力発電などから生じる副産物石膏を再利用するため、資源の循環利用を促進。
- VOCフリー：有機溶剤を使用せず、室内空気の品質にも配慮。
- カーボンオフセットへの取り組み：生産時に排出されるCO₂を植樹などの活動で相殺。
建築現場でのCO₂削減は、これからの時代において避けて通れないテーマです。Gypsoはこの課題に正面から取り組むブランドとして、業界内でも注目を集めています。
Gypsoの使い勝手と施工性の良さ
現場での声として特に多いのが、「軽くて扱いやすい」「仕上がりがきれい」「乾きが早い」という意見です。
石膏系の素材はセメント系に比べて質量が軽く、柔らかく扱えるため、職人の手作業にも向いています。コテのすべりも良く、初心者でも比較的均一な塗り面が作りやすい印象です。
また、セメントプラスターと違い、水養生が不要。これは大きな時短ポイントです。
塗布後に長時間の水かけを行う必要がないため、工期を圧縮でき、天候にも左右されにくくなります。速乾性によって、次の工程にすぐ移れる点も高く評価されています。
さらに、下地との密着性が高いのも特徴。塗った後の剥がれやクラックが起きにくく、長期的にも安定した仕上がりが期待できます。
セメントプラスターとの違いを比較
従来のセメント系プラスターと比べると、Gypsoの優位点と課題ははっきりしています。
メリット
- 乾燥が早く、工期短縮が可能。
- 水養生不要で、作業工程が少ない。
- CO₂排出が少なく、環境に優しい。
- VOCがほとんどなく、室内でも使いやすい。
- 仕上がりがなめらかで、美観性が高い。
注意点
- 湿度の高い環境では吸湿の影響を受けやすい。
- 屋外や水回りの施工には、適した防水処理が必要。
- 価格はセメントよりやや高めに設定される傾向。
つまり、Gypsoは「室内仕上げ材としての性能」を重視する建築に適しています。
居住空間やオフィスの壁・天井の仕上げ、リノベーションなど、デザイン性と環境性能を両立したいケースで力を発揮します。
Gypsoの仕上がりとデザイン性
実際にGypsoを使用した内装は、独特のマットな質感と自然なトーンが魅力です。
セメントよりも滑らかで、光の反射がやわらかいため、ナチュラルな空間づくりに向いています。特にSkimcoat仕上げは、微細な凹凸を抑えながら均一な白さを出せる点で人気があります。
また、石膏特有の吸湿・放湿特性により、室内の湿度バランスを整える効果も期待できます。これにより、夏はさらっと涼しく、冬は乾燥を緩和する心地よい空間を演出します。
意匠性だけでなく、快適性にも寄与するのがGypsoの強みです。
Gypsoを取り入れるメリットと今後の展望
Gypsoのような環境配慮型素材は、これからの建築では「選択肢」ではなく「標準」になっていくと考えられています。
環境負荷を減らすだけでなく、職人の作業効率を上げ、居住空間の快適性も高める──まさに次世代の建材です。
さらにGypsoは、製品ごとに再資源化の仕組みを整えており、廃材を再利用する循環型モデルを目指しています。こうしたサステナブルな姿勢は、建築業界の潮流とも一致しています。
施工性・環境性・デザイン性の3拍子が揃った素材として、Gypsoは今後さらに採用現場を拡大していくでしょう。
口コミ・評価から見るGypsoの評判
現時点では、Gypsoブランド自体の一般ユーザーによるレビューはまだ少ない状況です。
ただし、同社の発信や施工業者のコメントを追うと、以下のような評価が目立ちます。
- 「塗りやすく、作業スピードが上がった」
- 「セメントより仕上がりが滑らかで、見た目がきれい」
- 「乾燥が早く、次工程にすぐ移れるのが助かる」
- 「CO₂削減に貢献できるのが企業としてもプラス」
建築業界の現場では、環境面だけでなく作業効率や仕上がりの美しさでも支持されているようです。
今後、施工事例や実際の利用者レビューが増えていけば、より具体的な評価が集まるでしょう。
同名ブランドとの混同に注意
「Gypso」という名前は、建材以外にも美容室やネイルサロン、飲食店などでも使われています。
たとえば「Gypso Nail」や「美容室Gypso」など、ホットペッパーなどで見かける店舗名も存在します。
ただし、これらは建材のGypsoとは無関係です。記事や検索で調べる際は、建材ブランドである「Gypso ESG Technologies」の製品かどうかを確認しておくと混乱を防げます。
まとめ：Gypsoのレビュー完全ガイドとしての結論
Gypsoは、石膏をベースにした環境配慮型の新しい建材ブランドです。
低CO₂排出・VOCフリー・速乾性・高い仕上がり品質という特徴を持ち、セメントに代わる次世代素材として注目されています。
- 施工効率が高く、作業時間を短縮できる
- 環境に優しく、グリーンビルディングに最適
- 仕上がりが美しく、デザイン性も高い
一方で、水回りなど湿度の高い環境では注意が必要ですが、室内用途では非常に優秀な選択肢です。
今後、持続可能な建築が求められる時代において、Gypsoはその中心的な存在になっていく可能性があります。
Gypsoのレビューを通して見えてくるのは、単なる素材ではなく、「未来志向の建築文化を支える一歩先の技術」です。
建築に関わる人なら、一度は試してみる価値があるでしょう。
