ついに登場したXperia 1 VI。ソニーのフラッグシップスマホとして毎年注目を集めるシリーズですが、今回はカメラ性能の進化と発熱対策の改善が大きなポイントになっています。この記事では、実際に触ってわかった使用感をもとに、良い点も弱点も包み隠さずレビューしていきます。
Xperia 1 VIの基本スペックと全体の印象
まず、スペックをざっくりおさらいしておきましょう。プロセッサーにはSnapdragon 8 Gen 3を搭載し、バッテリーは5000mAh、ディスプレイは6.5インチの有機EL。リフレッシュレートは1〜120Hz可変で、操作感は非常にスムーズです。
触れてすぐに感じたのは、「全体的に熱を持ちにくくなった」という点。前モデルのXperia 1 Vでは高負荷時の温度上昇がネックになっていましたが、今回は放熱構造が見直され、動画撮影や長時間ゲームでも持てないほど熱くなることはありませんでした。
デザインはこれまでの縦長スタイルを踏襲しつつも、少し横幅が広くなったことで安定感が増しています。手に取ると“無理のない長さ”に変わっており、従来の細長さが苦手だった人にはちょうどいいバランスです。
Xperia 1 VIらしいカメラ構成と新しい撮影体験
Xperia 1 VIのカメラは、超広角・広角・望遠の3眼構成。メインの広角レンズは4800万画素、望遠は3.5倍から7.1倍までの光学ズームに対応しています。
実際に撮影して感じたのは、「どのレンズでも描写のバランスが取れている」ということ。ソニーらしい自然な発色で、HDR処理が過剰にならず、肉眼に近いトーンで写真が仕上がります。
特に望遠ズームの精度は印象的で、遠くの被写体でもディテールを保ったまま撮影できました。7倍付近でもノイズが少なく、被写体の輪郭がしっかり出る。風景撮影や旅行シーンでは活躍の幅が広いと思います。
一方で、暗所撮影ではややノイズが目立つシーンもありました。夜景モードの自動補正は効きますが、ライティングの少ない環境では粒状感が出ることもあります。ただ、全体としての階調再現は良好で、スマホカメラの中では十分上位クラスの仕上がりです。
新しい統合カメラアプリの操作性
これまでのXperia 1 VIシリーズでは「Photography Pro」「Videography Pro」などアプリが分かれていましたが、Xperia 1 VIでは統一アプリに刷新されています。これが非常に使いやすい。
モード切り替えが直感的で、ズームや露出補正も画面上でスムーズに操作可能。プロモードも残されているため、マニュアル設定で撮りたい層にも配慮されています。
撮影レスポンスも良く、シャッターを押してからのタイムラグがほぼ感じられません。4K動画の撮影中もフォーカスが安定しており、AFの追従性はかなり向上しています。
ただし、4K60fpsで長時間撮影すると本体が徐々に温まり、10分を超えると「温度上昇による制限」がかかることがありました。これはソニーだけでなく、多くのスマホが抱える課題ですが、改善余地はあります。
発熱問題の実態と冷却設計の進化
Xperia 1 VIでは、シリーズ初となるベイパーチャンバー式冷却システムを採用しています。これは内部で液体が気化・凝縮を繰り返すことで熱を効率よく逃がす構造で、放熱性能が大きく向上しています。
実際に、ゲームや動画編集アプリを30分ほど使用しても、本体温度はおおむね40℃前後。前モデルのような急激な温度上昇は見られませんでした。背面上部がほんのり温かくなる程度で、持っていて不快に感じることはほとんどありません。
とはいえ、完全に熱が出ないわけではありません。真夏の屋外や充電しながらの撮影では、やはり一定の熱を持ちます。それでも、システム全体の熱制御が優秀で、動作のカクつきや強制停止のような挙動は確認できませんでした。
つまり、発熱自体はあるものの“制御が上手くなった”という印象です。
Snapdragon 8 Gen 3と5000mAhバッテリーの安定感
性能面では、Snapdragon 8 Gen 3がもたらす処理能力が際立っています。アプリの立ち上げや切り替えが圧倒的に速く、ゲームでもフレームレートが安定。特に重い3Dタイトルでもドロップする場面はほとんどありません。
ベンチマーク数値も高く、日常使いではもはや性能に不満を感じるシーンはないでしょう。
そして5000mAhの大容量バッテリー。ディスプレイの消費電力が最適化されていることもあり、普通の使い方なら1日半ほどは余裕で持ちます。YouTubeの連続再生やゲームプレイでも消費が緩やかで、放熱設計と合わせて実用性が高いです。
急速充電は30W対応。1時間ほどでほぼ満充電までいけるため、外出前にサッと充電すれば一日安心して使えます。
ディスプレイと音の没入感
ソニーといえば映像体験。今回のディスプレイはHDR対応のOLEDで、ピーク輝度がさらに向上しています。屋外の直射日光下でも視認性が高く、写真編集や動画視聴に最適。
発色はナチュラル寄りで、過度に派手すぎないのが特徴。色温度を自分好みに調整できるのも嬉しいポイントです。
また、ステレオスピーカーの音質が前モデルより明らかに良くなっています。中高音の抜けが良く、音の定位感も自然。イヤホンジャックが残っているのもXperiaらしいこだわりですね。
実際の使い心地と満足度
数日間メイン機として使ってみて感じたのは、「堅実な進化」という一言に尽きます。派手な新機能は少ないものの、細部が丁寧に作り込まれており、使うほどに良さがわかる。
カメラは日常の記録から作品撮りまで対応でき、動画編集もスマホ内で完結できます。発熱は完全には消えませんが、操作が止まるような不安定さはなし。トータルの完成度は非常に高いです。
他社のハイエンド機と比べても、自然な色味や物理的なシャッターボタンの存在など、Xperiaにしかない魅力があります。特に写真好きや映像制作寄りのユーザーには強くおすすめできます。
Xperia 1 VIのカメラ性能や発熱問題まとめ
Xperia 1 VIは、ソニーが長年積み上げてきた技術を集約した完成度の高い1台です。
カメラはズーム域の広さと自然な発色が魅力で、静止画・動画ともに安定したクオリティ。発熱面も前モデルから大幅に改善され、普段使いではほとんど気になりません。
もちろん、4K撮影や夏場の屋外などでは注意が必要ですが、それを補って余りある表現力と安定感があります。
「スマホで本格的な撮影をしたい」「熱でストレスを感じたくない」——そんな人にとって、Xperia 1 VIは現時点で最有力の選択肢といえるでしょう。
