最近、「アレグラFXプレミアムが売ってない」「どこにも見つからない」といった声をSNSや口コミサイトで多く見かけます。花粉症やアレルギー性鼻炎のシーズンに頼りにしていた人にとっては、かなり困る状況ですよね。では、実際のところ販売中止になったのでしょうか？それとも別の理由があるのでしょうか？この記事では、アレグラFXプレミアムが店頭で見つからない理由や、販売の現状、代わりに選べる市販薬について詳しく解説します。
アレグラFXプレミアムとはどんな薬？
まず、アレグラFXプレミアムがどんな薬なのかを簡単におさらいしておきましょう。
この製品は、エスエス製薬が販売するアレルギー性鼻炎薬「アレグラ」シリーズの中でも最上位に位置づけられた製品です。一般的なアレグラFX（第2類医薬品）と違い、アレグラFXプレミアムは「要指導医薬品」という扱いになっています。
主成分はフェキソフェナジン塩酸塩（抗ヒスタミン薬）と塩酸プソイドエフェドリン（鼻づまり改善成分）の2種類。これは、医療用の「ディレグラ配合錠」と同じ組み合わせで、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりの三大症状をトータルで改善する目的で作られた薬です。2024年1月22日に新発売されたばかりで、まさに花粉症シーズンに合わせた注目の新商品でした。
アレグラFXプレミアムが「売ってない」と言われる理由
では、なぜ「売ってない」「買えない」という声が多いのでしょうか。理由はいくつかありますが、主な原因は以下のとおりです。
1. 要指導医薬品で販売場所が限られている
最大の理由は、アレグラFXプレミアムが「要指導医薬品」に分類されていることです。
この区分の薬は、薬剤師が対面で説明を行ったうえでしか販売できません。つまり、登録販売者だけの店舗では販売できず、薬剤師が常駐している薬局・ドラッグストアに行く必要があります。
また、薬剤師が不在の時間帯には販売ができないため、店舗に在庫があっても「今は売れません」と断られるケースもあります。さらに、オンライン販売も原則不可で、普通の通販サイトでは取り扱いがないのです。これが「どこにも売ってない」と感じられる一番の要因です。
2. 発売から間もない新商品で流通が限定的
アレグラFXプレミアムは2024年1月に発売されたばかりの新商品です。
新しい医薬品は、全国すべての店舗に一斉に並ぶわけではなく、徐々に取り扱いが広がる形を取ります。特に要指導医薬品の場合、販売体制の整備や薬剤師教育などが必要なため、導入店舗が限定される傾向にあります。
その結果、「まだ取り扱いを始めていない」「入荷予定がない」という店舗が多く、地域によっては全く見かけない状態になっています。
3. 一度に1箱しか購入できない購入制限
アレグラFXプレミアムには「1回の購入につき1箱まで」という制限があります。
そのため、購入希望者が多いシーズンには在庫がすぐに無くなり、店頭から消えるスピードが早くなります。薬剤師による説明も必要なので、購入手続きに時間がかかることもあり、店舗としても大量在庫を持ちにくいのが実情です。
4. 薬効成分に関する取り扱いの慎重さ
もう一つの理由として、成分のひとつである「塩酸プソイドエフェドリン」が挙げられます。
この成分は鼻づまり改善に有効ですが、刺激作用が強く、高血圧や心疾患、甲状腺機能亢進症のある人には注意が必要な成分です。そのため、販売時には薬剤師が服用者の体調や持病を確認する必要があり、販売体制を整える店舗が限られています。これも「売ってない」「入荷が少ない」理由の一つと考えられます。
5. 販売中止ではなく“品薄状態”
SNSなどで「販売中止になった？」という声も見かけますが、メーカー公式サイトでは販売終了の告知は出ていません。むしろ、現在も製品情報ページが公開されており、「薬剤師がいる店舗で購入できます」と明記されています。
つまり、アレグラFXプレミアムは販売中止ではなく、販売形態の制約や供給量の問題によって「品薄」「限定販売状態」になっているのが実情です。
店舗での取り扱い実態
実際の販売現場でも、「アレグラFXプレミアムは取り扱いがない」と言われるケースが多いようです。
これは、要指導医薬品に対応していない店舗が多いことに加え、同シリーズの「アレグラFX（第2類医薬品）」がすでに広く浸透しているため、店舗側があえてプレミアム版を仕入れていないケースもあります。
また、薬剤師が不在になる時間帯（夜間や早朝）には販売ができないため、勤務時間外にドラッグストアを訪れた人が「売っていなかった」と感じるケースも多く報告されています。
どうしても入手したい場合は、薬剤師常駐の店舗を事前に確認してから行くのが確実です。
アレグラFXプレミアムを購入する際の注意点
購入時には、次の点に注意が必要です。
- 購入時に薬剤師から説明を受ける必要がある
- 1回の購入は1箱まで
- 空腹時に服用する（朝・夕の1日2回）
- 15歳未満は服用不可
- 高血圧・心疾患・甲状腺疾患・糖尿病などのある人は事前に相談が必要
また、1週間服用しても改善が見られない場合は医師や薬剤師に相談することが推奨されています。
一般的なアレグラFXよりも成分が強いため、自己判断で長期間服用するのは避けたほうが安心です。
代替薬として検討できる市販薬
「どうしてもアレグラFXプレミアムが手に入らない」という場合は、他の市販薬で代用を検討するのも一つの方法です。以下に代表的なものを挙げます。
- アレグラFX（エスエス製薬）
フェキソフェナジン塩酸塩のみを含む第2類医薬品。眠くなりにくく、全国のドラッグストアで広く販売されています。 - アレルビ（皇漢堂製薬）
同じフェキソフェナジン塩酸塩を配合したジェネリック市販薬。価格が比較的安価で、取り扱いも多いです。 - ディレグラ配合錠（医療用・要処方）
病院で処方される薬で、アレグラFXプレミアムと同じ成分構成。医師の診察を受ければ確実に入手できます。 - その他の鼻づまり対応薬
鼻閉や充血が強い場合は、血管収縮成分を含む点鼻薬を一時的に併用することも検討できます。ただし、長期使用は医師や薬剤師に相談が必要です。
代替薬を選ぶ際は、症状の程度や既往症との兼ね合いを考慮し、薬剤師に相談してから購入するのが安心です。
今後の販売状況と展望
アレグラFXプレミアムは発売されたばかりの新製品であり、今後は取り扱い店舗が増える可能性があります。
特に花粉シーズンやアレルギー性鼻炎の時期には需要が高まり、在庫状況も変動することが予想されます。
メーカーも市場動向を見ながら供給体制を調整していくと考えられるため、今後「買いやすくなる」可能性も十分あります。
一方で、「要指導医薬品」という販売区分は当面変わらない見込みです。そのため、今後も薬剤師の対面販売が基本となり、他の一般用医薬品のように自由に通販で購入できるようになる可能性は低いでしょう。
まとめ：アレグラFXプレミアムが売ってないのは販売中止ではなく販売形態の問題
ここまで見てきたように、「アレグラFXプレミアムが売ってない」と言われる理由は、販売中止ではなく次のような要因によるものです。
- 要指導医薬品のため、販売場所や購入条件が限定されている
- 発売から間もないため、取り扱い店舗が少ない
- 薬剤師不在時には販売できない
- 一度に1箱しか買えないため、在庫がすぐ切れる
- 成分上、慎重な販売体制が求められている
このように、販売中止ではなく「販売条件が厳しい・在庫が限られている」というのが実際の理由です。
どうしても見つからない場合は、薬剤師常駐店舗を確認したり、代替薬を検討するのが現実的な対応策になります。
今後、流通が安定して取り扱い店舗が増えれば、徐々に手に入りやすくなる可能性もあります。
花粉症や鼻炎シーズンに備え、早めに在庫状況を確認しておくと安心です。
コメント