Nikon Z50IIがついに登場しました。
初代Nikon Z50が発売されたのは2019年。APS-Cミラーレスの中でも扱いやすく、愛用者も多かっただけに、「次はどこが進化したのか?」と気になっている方も多いはず。
この記事では、Nikon Z50IIを実際に触って確かめた使用感、前モデルとの違い、実際の撮影シーンでの印象を中心に、リアルなレビューをお届けします。
Nikon Z50IIの基本概要 ― 軽さと実用性のバランスが光る
Nikon Z50IIは、ニコンのAPS-Cセンサーを採用したミラーレス機。
ボディサイズはNikon Z50とほぼ同じながら、内部処理を一新。フラッグシップモデル「Nikon Z9」と同じ画像処理エンジン「EXPEED 7」を搭載しています。
このエンジンは単なる高速処理チップではなく、AF性能、ノイズ処理、色再現、動画処理などあらゆる面に影響する心臓部。
結果として、Nikon Z50IIは小型ボディながらもワンランク上の描写性能とレスポンスを実現しています。
持った瞬間に感じるのは、やっぱり「軽い」ということ。約450gという重量は、長時間の撮影でも疲れにくく、旅や日常スナップにもピッタリ。グリップの握りやすさも改良され、手に馴染む安心感があります。
EXPEED 7がもたらしたAFと画質の進化
Nikon Z50IIでまず驚かされるのが、オートフォーカスの反応速度。
EXPEED 7の処理能力は前世代のNikon Z50と比べて数倍に向上しており、被写体検出も強化。人物や動物はもちろん、鳥や車、バイクなども瞬時に認識します。
特に動体追従性能の精度が高く、走ってくる犬や動く人物でもしっかりピントを合わせ続けてくれる。
一度ファインダー越しに被写体を捉えると、ピントが吸い付くように追う感覚。Nikon Z9シリーズ譲りのAIベースの認識アルゴリズムがしっかり生きています。
画質面ではセンサー自体はNikon Z50と同じ20.9MPですが、EXPEED 7の恩恵で色再現とノイズ処理が格段に向上。ISO3200を超えてもざらつきが少なく、夜景や室内撮影でも滑らかな質感を保ちます。
JPEG撮って出しの発色も自然で、特に肌のトーンが柔らかく、ポートレートにも向いています。
EVFとモニターの改良で撮影体験が向上
ファインダー(EVF)と背面モニターも確実に進化しています。
Nikon Z50IIではEVFの明るさが約2倍になり、屋外での視認性が格段に向上。逆光下でも被写体の輪郭や階調をしっかり確認できます。
また、背面モニターはチルト式からバリアングル式に変更。
自撮りやVlog撮影、ローアングル・ハイアングルなど、多彩な構図に対応できるようになりました。
この仕様変更は、動画ユーザーにとってかなり大きなメリット。
実際、Vlogや旅動画の撮影でバリアングルは圧倒的に便利で、撮りたいアングルを迷うことが少なくなります。
動画撮影性能の飛躍 ― 4K60p・10bit N-Log対応
Nikon Z50IIは動画性能でもしっかり進化しています。
4K撮影は60pに対応し、動きの滑らかさが明らかに向上。被写体の動きをなめらかに捉え、臨場感ある映像を残せます。
さらに、内部記録で10bit N-LogやHLGに対応。
これは上位機種のNikon Z6IIやNikon Z8に近い仕様で、後から色補正(グレーディング)をしたい人には嬉しいポイント。映像クリエイターやYouTuberにとっても十分使える仕上がりです。
手ブレ補正はボディ内非搭載ですが、レンズ側のVR(手ブレ補正)で補えば十分実用レベル。三脚やジンバルを組み合わせれば、滑らかな映像制作も可能です。
また、内蔵マイクの音質も改善され、ナチュラルでノイズの少ない収録ができます。
実際の撮影シーンでの使い勝手
Nikon Z50IIを1日持ち歩いて撮影してみると、その「扱いやすさ」に気づかされます。
電源を入れてからの起動が速く、AFの立ち上がりも瞬時。シャッターを切るまでのレスポンスがとにかく良く、街角スナップのように「一瞬の瞬間」を捉えたい場面でもしっかり対応できます。
連写は最大11コマ/秒。
子どもの運動会やペット撮影にも十分なスピードで、動きの速い被写体も逃しません。
しかも、連写中もEVFがブラックアウトしにくく、被写体を見失うことが少ない。
グリップはNikon Z50よりも深くなり、指のかかりがしっかりしているため、望遠レンズ装着時でも安定感があります。
ボタン配置も再設計され、ISOやピクチャーコントロールにワンタッチでアクセスできるのが便利です。撮影テンポを崩さずに設定を変えられるのは、撮影者にとって大きなストレス軽減になります。
画質の印象 ― 階調と発色の豊かさが魅力
撮影した写真をPCで確認すると、Nikon Z50IIの実力がはっきりわかります。
ハイライトからシャドウまでの階調が豊かで、白飛びや黒つぶれが少ない。特に風景や夕景など、明暗差の大きなシーンでの描写は秀逸です。
また、色の出方が非常に自然。
Nikon Z50のややコントラスト強めの発色に比べ、Nikon Z50IIは柔らかく上品なトーン。JPEGのままでも十分完成度が高く、RAW現像にこだわらない人にも使いやすい印象です。
ポートレートでは肌の質感がなめらかで、瞳の立体感もきれいに出ます。被写体検出AFと組み合わせると、瞳にピタッと合った写真が量産できる。
APS-Cながらも、フルサイズに迫る立体感を感じられる仕上がりです。
Nikon Z50との比較で見えてくる「買い替えの価値」
Nikon Z50IIとNikon Z50を並べて比べてみると、見た目はほとんど変わりません。
しかし、中身は別物です。
- 画像処理エンジン:EXPEED 6 → EXPEED 7
- 被写体検出:人物中心 → 人・動物・鳥・乗り物まで対応
- 動画:4K30p → 4K60p・10bit N-Log対応
- 液晶:チルト式 → バリアングル式
- EVF:明るさ向上・見やすさ改善
こうして見ると、見た目以上に「撮影体験そのもの」が進化しているのが分かります。
とくにAF性能と動画対応の進化は顕著で、Nikon Z50から買い替えても満足感は高いでしょう。
一方で、ボディ内手ブレ補正が非搭載な点や、SDカードスロットが1基のみといった仕様は変わっていません。プロ用途でデュアルスロットを求める方には少し物足りないかもしれません。
実際のユーザー評価とコストパフォーマンス
発売直後から多くのユーザーがレビューを投稿していますが、総じて高評価。
特に「AFが速くなった」「Nikon Z9並みの被写体検出が嬉しい」「色の出方がナチュラルで好き」という声が多く、初めてミラーレスを使う人にも扱いやすいという意見が目立ちます。
価格はボディ単体で10万円前後(市場変動あり)。
この性能を考えるとコストパフォーマンスは非常に高く、同価格帯のAPS-C機の中でもトップクラスの完成度です。
小型軽量でどこにでも持ち出せ、静止画も動画も高品質に撮れる。まさに万能なオールラウンドモデルといえます。
Nikon Z50IIの実機レビューまとめ ― 進化の本質は“体験”にある
Nikon Z50IIは、数字上のスペックアップだけでは語れないカメラです。
AFの速さ、動画性能の進化、操作性の向上。そのすべてが「撮る楽しさ」を支えてくれます。
初代Nikon Z50が好きだった人には、間違いなく“待っていた進化”。
これからミラーレスを始めたい人にも、安心しておすすめできるバランスの良いモデルです。
最後にもう一度言うなら、Nikon Z50IIは「性能が進化した」だけでなく、「撮影体験そのものがアップデートされた」カメラ。
持ち出すたびに撮影が楽しくなる――それがこの機種の最大の魅力です。
次の旅や日常の一枚に、Nikon Z50IIを連れていきたくなるはずです。
