最近は、NVMe SSD もどんどん価格が下がってきて、手軽に高速ストレージを導入できる時代になりました。その中でも注目を集めているのが シリコンパワーUD90。PCIe 4.0対応のSSDとしてはかなりリーズナブルで、「コスパ最強」と言われることもあります。
この記事では、実際の性能や発熱、耐久性などを徹底的に検証しながら、本音でレビューしていきます。
シリコンパワーUD90とは?基本スペックをざっくり紹介
まずは、UD90の基本情報から整理しておきましょう。
UD90は、Silicon Power(シリコンパワー) が販売する PCIe 4.0 x4 対応のNVMe SSD。フォームファクタは M.2 2280と2230の2種類が用意されており、デスクトップからノートPC、さらには携帯ゲーミングPCまで幅広く対応しています。
コントローラーは Phison E21T(PS5021-E21T)を採用。
このチップはDRAMを搭載しない DRAM-less構成 で、Host Memory Buffer(HMB)を使ってコストを抑えながらも、日常用途には十分な速度を実現しています。
容量ラインナップは以下の通りです。
- 250GB
- 500GB
- 1TB
- 2TB
- 4TB(海外限定)
最大読み込み速度は約 5,000MB/s、書き込みは容量により 3,200〜4,800MB/s 程度。
保証期間は5年、1TBモデルで 600TBW(総書き込み量) の耐久値が設定されています。
実測で分かった!UD90の速度はどのくらい?
レビューサイトやユーザーの検証結果を総合すると、UD90の1TBモデルでは以下のような実測値が多く報告されています。
- シーケンシャルリード: 約4,800〜5,000MB/s
- シーケンシャルライト: 約4,000〜4,300MB/s
スペック通りの結果が出ており、同価格帯のPCIe 4.0 SSDの中ではかなり健闘しています。
特にWindowsの起動やアプリの立ち上げ、ゲームのロードなどでは、体感的にも明らかに速く感じられるでしょう。
一方で、DRAM-lessのためランダムアクセスや小ファイル処理では若干の遅れを感じるケースもあります。
たとえば大量の画像を一気に展開するような場面では、上位モデルのようなキレはありません。
ただ、通常のPC利用やゲーム用途ではほとんど気にならないレベルです。
実際の使用感:ゲーム・動画編集・日常作業での印象
日常用途に限れば、UD90は非常に快適です。
ブラウジング、文書作成、動画視聴などではストレスを感じることはありません。
ゲーム用途でもロード時間は大幅に短縮され、特にオープンワールド系タイトルでは効果を実感しやすいでしょう。
動画編集や3Dレンダリングなどの重い作業もある程度はこなせますが、長時間連続して書き込みを続けると、SLCキャッシュが枯渇して速度が一時的に落ちる場合があります。
これはDRAMレスSSDの宿命とも言えます。大容量ファイルを扱うプロ用途なら、上位クラス(例えばWD Black SN850XやSamsung 990 PROなど)を選ぶ方が安心です。
発熱と静音性:ヒートシンクは必要?
UD90はコントローラーの発熱が比較的抑えられているとはいえ、PCIe 4.0対応SSDとしてはそれなりに熱を持つ部類です。
ベンチマークを連続して回すと、温度が70℃近くまで上がることもあります。
高温になるとサーマルスロットリング(自動速度制御)が働くため、ケース内のエアフローが悪い環境ではヒートシンクを付ける方が無難です。
ノートPCの場合は、内部の放熱設計によって結果が変わります。
短時間の高負荷では問題ありませんが、動画エンコードや長時間ゲームプレイをするなら、冷却性能に余裕のある環境で使うのがベターです。
耐久性・信頼性はどうか?
耐久値(TBW)で見ると、UD90はこの価格帯としては平均的です。
1TBで600TBW、2TBで1200TBW。
一般的なユーザーが毎日100GB書き込んだとしても、理論上は10年以上もつ計算になります。
また、MTBF(平均故障間隔)は150万時間とされており、同価格帯の他社モデルと遜色ありません。
Silicon Power自体は台湾の老舗ブランドで、メモリ・ストレージ分野では安価かつ安定した製品を多く手がけています。
一部では「当たり外れがある」といった意見もありますが、これはどのSSDメーカーにも共通する話。
正規販売ルートで購入し、保証期間を活用できるようにしておけば、実用上の不安は少ないでしょう。
価格とコストパフォーマンス
UD90が注目される最大の理由は、やはり価格です。
同じPCIe 4.0対応SSDの中でも、2026年現在では1TBモデルが1万円を切ることも珍しくなく、セール時にはさらに下がることもあります。
これだけの速度と耐久性を持ちながらこの価格帯で買えるのは非常に魅力的。
もちろん上位モデルと比べればピーク性能は劣りますが、体感では大差ない場面も多く、コスパ重視のユーザーにとっては理想的な選択肢です。
他モデルとの比較:どんな人に向いている?
UD90は「コスパ重視・日常使い向けSSD」という立ち位置です。
同価格帯で比較されるのは、Crucial P3 Plus や Kingston NV2 あたり。
これらと比べるとUD90の方が安定した速度を出しやすく、信頼性の面でも良好です。
一方、WD Black SN850X や Samsung 990 PRO のようなハイエンドモデルは、キャッシュ性能や発熱制御、耐久性の面で上回ります。
ただし価格が倍以上違うため、予算に余裕がなければUD90のバランスは非常に優秀。
「できるだけ安く、でも速いSSDが欲しい」という人にぴったりの1枚です。
注意点と購入前に知っておきたいこと
いくつか注意すべきポイントもあります。
- DRAM-less構成のため、大量書き込み時に速度低下が起こる場合がある
- 長時間の高負荷では温度が上がりやすい
- 一部モデルでNANDの仕様(TLC/QLC)が異なる可能性がある
この3点を理解して選べば、UD90は非常に優秀なSSDです。
もしゲームや一般用途が中心であれば、ほとんどの人にとって十分な性能を発揮してくれるでしょう。
実際に使ってみて感じた魅力と限界
総合的に見て、UD90は「価格を考えたら驚くほど優秀」なSSDです。
OSの起動もアプリの立ち上げも一瞬。
体感速度は上位機種と遜色なく、発熱も常識的な範囲に収まります。
ただし、クリエイティブ用途やサーバー運用のように、長時間・高負荷な書き込みが続く環境では性能が安定しにくい面もあります。
このあたりはDRAMレスの宿命であり、低価格と引き換えの仕様と言えるでしょう。
まとめ:シリコンパワーUD90の実力は“価格以上”
最後にもう一度結論を。
シリコンパワーUD90は、PCIe 4.0世代の中でもトップクラスのコスパSSD です。
読み書き速度は十分に高速で、一般ユーザーやゲーマーには申し分のないパフォーマンスを発揮します。
耐久性や保証もしっかりしており、信頼性の面でも安心できる仕上がりです。
「コスパ重視でPCをアップグレードしたい」「PS5に対応する手頃なNVMe SSDを探している」
そんな方には、UD90は最有力候補のひとつになるでしょう。
性能と価格のバランスを極めたこのSSDは、まさに“現実的に速くて安い”を体現する存在です。
高速で静か、しかも長く使える。
シリコンパワーUD90は、あなたのストレージ環境を確実にワンランク引き上げてくれるはずです。
