「ブルボンのルーベラ、もう売ってないの？」――そんな声を最近よく耳にします。
昭和から平成、そして令和の時代まで愛され続けてきたロングセラー菓子「ルーベラ」。あのサクッと軽やかな食感と、バターの香りがふわっと広がる上品な味わいを懐かしく思う人も多いでしょう。
では、なぜルーベラは終売になってしまったのでしょうか？この記事では、その理由や背景、そして代わりに楽しめるお菓子を詳しく紹介します。
ルーベラとは？50年近く愛されたブルボンの名作
ルーベラは、1972年にブルボンから発売されたラングドシャタイプの焼き菓子です。
薄く焼いたバター風味のクッキー生地をくるっと巻いた筒状の形が特徴で、軽やかな食感と上品な甘さが人気を集めました。パッケージもどこか高級感があり、「ちょっと贅沢なおやつ」として長く親しまれてきました。
特に昭和・平成世代の人にとっては、お祝いの席や来客用のお菓子として定番の存在。
「ルマンド」や「ホワイトロリータ」と並び、ブルボンの“お菓子三銃士”とも呼ばれていたほどです。
しかし、その長い歴史にピリオドが打たれたのが2022年ごろ。店頭から少しずつ姿を消し、今ではほとんど見かけなくなりました。
なぜルーベラは終売になったのか？
原材料の高騰が大きな理由
ルーベラの終売理由として最も有力なのが、「原材料費の高騰」です。
バターや小麦粉、砂糖といった主要原料の価格は、近年の世界的な物流コスト上昇や為替変動により高止まりしています。
ルーベラは薄焼きの生地にバターをたっぷり使用しているため、コスト上昇の影響を強く受けやすいお菓子です。
ブルボンの他製品でも一部が値上げやリニューアルを行っており、ルーベラもその流れの中で採算が難しくなったと考えられます。
時代とともに変わったお菓子のトレンド
もう一つの理由は「消費者の嗜好の変化」です。
かつては“洋風クッキー＝贅沢”というイメージがありましたが、現代ではチョコレート菓子やスナック、健康志向のナッツ系など、多様なジャンルのお菓子が台頭。
軽やかなバタークッキー系のお菓子は、かつてほどの需要を保ちにくくなっています。
また、SNSやコンビニスイーツの普及により、トレンドが短期間で移り変わる中で、ルーベラのような“クラシック菓子”はやや影を潜めてしまった印象です。
生産ラインの効率化とリニューアル戦略
製造側の事情としても、ブルボンが全体的な生産体制の見直しを進めていることが背景にあります。
新商品や季節限定菓子の投入に伴い、古くからある製品ラインを統合・整理するケースが増えています。
ルーベラもこの流れの中で、「製造休止」という形をとった可能性が高いです。
実際、ブルボンは「完全廃盤」とは明言しておらず、「一時的な販売休止」との説明をしているとも言われています。
つまり、今後復活する可能性がまったくないわけではありません。
ルーベラを惜しむ声が続々と
SNSでは、「ルーベラが売ってない！」「あの味が忘れられない」という投稿が今も多く見られます。
特に長年ファンだった人たちは、その繊細な食感と香ばしさに強い思い入れを持っています。
「口に入れるとホロっと崩れて、バターの香りがふわっと広がる感じが最高だった」
「ヨックモックのシガールより軽くて、普段使いしやすい上品さがあった」
こうした声が多数寄せられており、ルーベラは単なるお菓子ではなく“懐かしさの象徴”として記憶されているのです。
終売後に注目を集めた「贅沢ラングロール」
ルーベラの後継・代替品として注目されているのが、同じくブルボンから発売されている「贅沢ラングロール」です。
見た目もルーベラとよく似た筒状のクッキーで、バターの香りとラングドシャの軽さを継承した一品です。
ただし、味わいはよりリッチに改良されており、ルーベラに比べて生地が厚く、バターの風味が濃厚。
「ルーベラの進化版」とも言われていますが、「あの軽やかさが恋しい」と感じる人も少なくありません。
もしルーベラの再販を待ちながら、似た味を楽しみたいなら、この贅沢ラングロールは間違いなく候補の一つです。
他にもあるルーベラ風のお菓子たち
ルーベラに似た食感・香りを味わえるお菓子は、他ブランドからも発売されています。いくつか紹介します。
- ヨックモック「シガール」
ラングドシャを筒状に巻いた高級菓子の代表格。贈答用として人気で、食感はやや厚めながら風味はルーベラを彷彿とさせます。 - 赤い帽子 ラングドシャロール
やや甘めで軽い口当たり。手頃な価格で日常のおやつにぴったり。 - 業務スーパー「ラングドシャロール」シリーズ
コスパ重視で気軽に買えるライン。軽さ重視のタイプもあり、ルーベラロスの人にとっては嬉しい存在。
これらは完全に同じ味ではないものの、食感や香りのバランスが近く、“ルーベラの代わり”として満足度が高いと評判です。
ルーベラ復活の可能性は？
現在、ブルボンの公式サイトやSNSには、ルーベラ再販に関する具体的な発表はありません。
しかし、過去には「期間限定復刻版」や「アソートパックへの同梱」などで一時的に再登場したこともあります。
そのため、完全に消えたわけではなく、ファンの声が多ければ再販の可能性も十分考えられるでしょう。
実際、他のブルボン商品でも「一度休止→数年後にリニューアル復活」という事例が存在します。
消費者の熱意が企業の動きを後押しすることも珍しくありません。
ルーベラの思い出を大切に、次の一口を楽しもう
長年愛されたお菓子が姿を消すのは寂しいものです。
ルーベラは、ただのクッキーではなく、昭和・平成を通じて家族団らんや来客時に寄り添ってきた“思い出の味”でもありました。
その優しい甘さとバターの香りは、今も多くの人の記憶に残っています。
そして、そのDNAを受け継ぐお菓子たちが今も存在している――それは、ルーベラが確かに人々に愛された証です。
またいつか、あの金色のパッケージが店頭に戻る日を願いながら、今は「贅沢ラングロール」や「シガール」などで、ルーベラの面影を味わってみてはいかがでしょうか。
ブルボンルーベラがなぜ終売？懐かしの味が教えてくれたこと
ブルボンルーベラの終売には、原材料高騰や時代の流れといった現実的な理由がありました。
けれど、50年にわたって愛され続けたという事実は、それだけ多くの人の心に残る存在だったという証。
ルーベラのような「やさしい味」は、形を変えてもきっと受け継がれていくはずです。
あなたも久しぶりに、あの香ばしいバターの香りを思い出してみてください。
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