「クルボアジェXOが終売になったらしい」という話を耳にして、驚いた人も多いかもしれません。
あの重厚で華やかな香り、長い熟成を感じさせる深い味わいがもう手に入らないのか――。
今回は、そんな噂の真相と現在の流通状況、そして今後の動きについて、最新の情報をもとに整理していきます。
クルボアジェXOとは？ナポレオンが愛したと言われる名門コニャック
クルボアジェ（Courvoisier）は、フランス・コニャック地方の名門メゾン。
ナポレオンとも深い関わりがあることで知られ、現在も「ナポレオンのコニャック」として世界中にファンを持つブランドです。
XO（Extra Old）はその中でも特に長期熟成の原酒をブレンドした高級レンジ。
おおよそ11〜25年ほど熟成されたオー・ド・ヴィー（原酒）を使用し、香り・味わいともに圧倒的な奥行きを誇ります。
リッチな果実香、オーク樽由来のバニラやキャラメル、ほのかなスパイス感――どれを取っても「完成された芸術品」と評される一本です。
終売の噂はどこから？国内販売の現状を確認
実際に「クルボアジェXO 終売」という情報が広がり始めたのは、国内の酒販店サイトや在庫情報からでした。
いくつかの販売店では、商品ページに「終売（在庫限り）」という表記が確認され、購入が難しくなっている状況です。
たとえば一部の専門店では「クルボアジェXO（正規品）700ml 終売（98-0）」と明記され、取り扱いが終了している様子。
また、Yahoo!ショッピングや楽天市場でも「在庫なし」「販売終了」などの文言が増えており、明らかに流通量が減少しています。
一方で、ブランド公式や輸入元であるサントリースピリッツから「終売の正式発表」は出ていません。
つまり、「国内正規ルートでの販売は終了したが、並行輸入や在庫流通は継続している」というグレーな状態が現状なのです。
なぜ終売になった？背景にある3つの理由
では、なぜクルボアジェXOが終売扱いになったのでしょうか。
直接的な発表がないものの、複数の要因が重なっていると考えられます。
1. 原酒の確保が難しくなっている
長期熟成のコニャックを造るには、10年以上の時間と管理コストがかかります。
近年、気候変動や原料ブドウの収穫量減少、熟成庫の維持費上昇などにより、長期熟成原酒のストック確保が難しくなっていると言われています。
そのため、XOクラスの生産を限定的にせざるを得ない状況が続いているようです。
2. コスト上昇と価格改定の影響
世界的な物流費高騰や円安の影響も見逃せません。
輸入酒全体で仕入れコストが上がり、結果として販売価格も上昇。
「高級ブランデーは売れにくくなる」という市場構造の変化もあり、販売を縮小する動きが出ている可能性があります。
3. ブランドのリニューアルと再編
クルボアジェは2024年、イタリアのカンパリグループ傘下に入っています。
この買収により、グローバルでのブランド戦略見直しが進められており、日本市場向けの旧仕様ボトルが整理されたとみられます。
実際、海外では同ブランドの新ライン「Mizunara Edition（ミズナラ樽仕上げ）」などが発表されており、製品体系の再構築が行われている段階です。
海外では販売継続中？並行輸入ルートの動き
「終売」といっても、それは“日本国内の正規ルート”の話にとどまるようです。
海外通販サイトでは今もクルボアジェXOが販売されており、在庫表示も「In Stock（在庫あり）」とされています。
つまり、ブランドとしての生産が完全に終了したわけではなく、
・正規輸入ルートでの取扱終了
・並行輸入品としての流通継続
という二層構造になっていると考えられます。
ただし、並行輸入品の場合は保存状態やボトル仕様が異なることがあるため、購入時には信頼できる販売元を選ぶことが大切です。
「箱付き正規品」「旧ラベル」「古酒扱い」など、条件で価格差が大きくなる点にも注意が必要です。
日本市場での在庫状況と価格の変化
現時点で新品を手に入れたい場合、選択肢は限られます。
大手通販サイトでは軒並み「在庫なし」が目立ち、あっても並行輸入品や古酒、未開封中古の出品が中心。
一部店舗では定価28,000円前後だったボトルが3万円を超える価格で取引されており、希少化が進んでいることがわかります。
また、メルカリやオークションサイトでは「古酒 クルボアジェXO 700ml」「未開封 箱なし」といった出品が増加中。
保存状態やラベルの違いで価格は1〜2万円以上の幅があり、今後も上昇傾向が続くと予想されます。
後継・代替となるブランデーは？
「もうクルボアジェXOが手に入らないのなら、他にどんな選択肢があるの？」
そんな疑問を持つ人も多いはずです。
同じコニャックカテゴリーで品質が近いのは以下のような銘柄です。
- ヘネシー XO：王道中の王道。価格は高めですが、完成度と安定感は抜群。
- レミーマルタン XO エクセレンス：フルーティで香り高く、柔らかい飲み口。
- マーテル XO：ウッディでドライな仕上がり。男性的な印象を求める人に人気。
また、もし「熟成感」「芳醇さ」「贅沢な香り」を重視するなら、クルボアジェの上位版「イニシャル・エクストラ」なども注目です。
ただし流通量はさらに少なく、希少品扱いになっています。
クルボアジェXOの今後と“復活”の可能性
現時点では、ブランド側から「再販予定」や「新XOモデルの登場」について正式な発表はありません。
しかし、カンパリグループによるブランド再編が進む中で、日本市場向けのラインナップ見直しが行われる可能性は十分あります。
実際、同社は限定版や特別仕様ボトル（ミズナラ、ナポレオンエディションなど）を次々と発表しており、
「XO」というクラス自体が完全に消えるというより、形を変えてリニューアルされる可能性が高いと考えられます。
ブランデー業界では、一定期間販売停止ののち、新デザイン・新価格で復活するケースも多く、
今回のクルボアジェXOも「旧仕様が終売」「新仕様で再登場」という流れになるかもしれません。
購入を検討している人へ：今がラストチャンスかも
もしあなたが「いつか開けよう」と思っていたなら、今が最後のタイミングかもしれません。
国内在庫は減少を続け、値上がり傾向が止まりません。
正規品を探すなら信頼できる販売店を選び、購入時には以下を確認しましょう。
- ラベルと容量が「正規仕様（700ml・40%）」であること
- 「箱付き」「未開封」「保存状態良好」であること
- 並行輸入品の場合は販売元の信頼性を確認すること
ブランデーは時間とともに価値が増すお酒です。
飲む楽しみだけでなく、所有する喜びも感じられるのがXOクラスの魅力。
もし見つけたなら、迷わず確保しておく価値はあります。
クルボアジェXOが終売って本当？まとめ
結論から言えば、「日本国内の正規ルートではほぼ終売状態」ですが、
ブランドとしての製造が完全に終了したわけではありません。
海外では引き続き販売されており、並行輸入や中古市場を通じて入手可能です。
とはいえ、正規ボトルの在庫は減り続けており、今後さらに手に入りにくくなることは確実。
もしクルボアジェXOの香りと味わいを再び楽しみたいなら、今が行動のタイミングです。
――終売の噂をきっかけに、改めてその存在の価値を感じる。
それもまた、名品が名品たる理由の一つなのかもしれません。
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