長年、愛猫家たちに親しまれてきた「和の極み（または和の究み）」シリーズ。国産のプレミアムキャットフードとして知られていたこの商品が、いつの間にか店頭から姿を消しました。SNSや口コミでも「急に見かけなくなった」「もう手に入らないの？」といった声が相次いでいます。
この記事では、「和の極み 猫 終売」というテーマで、販売終了の背景、メーカー側の動き、そして再販や代替商品の可能性までを徹底的に解説します。
和の極み猫とは？国産プレミアムフードとしての人気の理由
まず、「和の極み」シリーズがどんな商品だったのかを振り返っておきましょう。
販売元はペットライン株式会社。国内でも歴史のあるペットフードメーカーで、「JPスタイル」シリーズなどを展開しています。その中でも「和の極み」は、“日本の素材と栄養設計にこだわった猫のための総合栄養食”として登場しました。
国産原料を中心に使い、下部尿路や腎臓ケアを意識した設計、食いつきの良さを売りにしていたのが特徴です。特に「腎臓ガード」「下部尿路ガード」「デリケートなお腹用」といった機能性バリエーションが豊富で、健康管理を重視する飼い主から強い支持を受けていました。
口コミでも「うちの猫がこれしか食べない」「粒の大きさがちょうどいい」といった声が多く、固定ファンが多いブランドだったのは確かです。
そんな「和の極み」がなぜ終売になってしまったのでしょうか。
終売の事実とメーカーの告知
ペットライン公式サイトの「お知らせ」には、2023年3月31日をもって一部の「和の究み」製品の製造を終了する旨が掲載されました。文面では「諸般の事情により、製造を終了させていただくこととなりました」と説明されています。
つまり、メーカー公式の発表として「和の極み／和の究み（猫用）」は2023年春頃に製造終了となり、現在市場に出回っているものは在庫限りである可能性が高いということです。
ネットショップでも「メーカー終売」「在庫限り」「賞味期限が近いものを発送」といった注意書きが目立ち、すでに継続的な生産は行われていません。
和の極み猫が終売になった理由を考察
公式発表では「諸般の事情」としか書かれていませんが、業界動向や製品特性を踏まえると、複数の要因が重なっていると考えられます。
1. ブランド整理とリニューアルによる統合
まず最も大きいのは、ペットラインのブランド戦略の見直しです。
同社は「JPスタイル」ブランドの中で複数のシリーズを展開していましたが、近年は「JPスタイル 和の究み 小粒」など新仕様への移行を進めています。
つまり、単に販売を終了したのではなく、リニューアル・再構築の一環として旧シリーズを整理したという見方が濃厚です。
製品名こそ似ていますが、「小粒」など仕様変更された新モデルは粒サイズや成分構成が見直されており、実質的には新商品に近いものとなっています。
2. 原材料や製造コストの高騰
ペットフード業界全体で、原材料費の上昇が深刻な問題になっています。特に国産素材を使用するプレミアムブランドでは、魚粉や肉類の価格変動が大きく、安定供給が難しくなるケースもあります。
また、製造ライン維持や流通コストの増加も、継続生産を難しくする要因の一つです。
つまり、品質を維持しながら価格を抑えるのが難しくなり、「リニューアルや新ブランドへの移行でコスト最適化を図った」という判断がなされた可能性があります。
3. 消費者ニーズの変化
ここ数年で、キャットフード市場では「グレインフリー（穀物不使用）」「ヒューマングレード（人間食材レベル）」「アレルギー対応」などへの関心が高まっています。
「和の極み」シリーズは穀類を多く含むレシピだったため、最新トレンドから見ると“やや古い設計”になっていたとも言えます。
つまり、市場ニーズとのズレを解消するための再構築が求められたということです。
4. 流通の縮小と販売効率の課題
一部ユーザーからは「近所のホームセンターに置かれなくなった」という声もありました。販売チャネルの減少によって露出機会が減ると、売上維持が難しくなります。
結果として、メーカー側が流通コストや在庫管理コストを見直し、販売終了に踏み切った可能性もあります。
ファンの間で広がる“突然の終売”ショック
SNSや通販レビューを見ていると、「急に売っていない」「在庫を探して買いだめした」といった声が目立ちます。
「これしか食べてくれなかったのに」「同じ味のものが見つからない」といったコメントも多く、飼い主の間では混乱が広がりました。
中には「再販してほしい」という要望をメーカーに直接送ったという人も。
つまり、「和の極み」は単なるキャットフードではなく、“猫が唯一気に入っていた味・粒感”として愛着を持たれていた商品だったことがうかがえます。
再販の可能性はあるのか？
結論から言えば、「旧仕様そのままの再販」は現時点では見込めません。
理由は、メーカーが明確に製造終了を告知しているためです。
ただし、リニューアル版としての継続販売は実際に行われています。
ペットラインは、後継商品として「JPスタイル 和の究み 小粒」シリーズを展開しています。
パッケージデザインや一部成分が変更されていますが、同じブランドの延長線上に位置づけられており、実質的な後継モデルと言えるでしょう。
もし「和の極み」が愛猫に合っていた場合は、この新シリーズを試す価値があります。粒の大きさや原材料構成が異なるため、最初は少量で様子を見るのが安心です。
代替商品を探すならどんなポイントを意識すべき？
終売後に代替品を選ぶとき、焦って「似た名前だから」と安易に決めてしまうのは危険です。
猫は嗜好の変化に敏感で、味・香り・粒の形状が少し違うだけで食べなくなることもあります。
そこで、選ぶ際のポイントを整理しておきましょう。
- 成分表を確認する
旧「和の極み」に慣れていた猫の場合、たんぱく質や脂質のバランスが似た製品を選ぶのが無難です。
特にシニア猫や腎臓ケアが必要な猫には、ナトリウム量やリンの含有率も確認を。 - 粒のサイズと食感をチェック
粒の大きさが変わると、猫が噛みにくくなったり、丸飲みしてしまうケースもあります。
旧モデルと近い「小粒タイプ」を選ぶのがスムーズです。 - 無理のない切り替えをする
いきなり新しいフードに変えると、食欲不振や下痢を起こすことがあります。
1〜2週間かけて、少しずつ混ぜて移行するのがおすすめです。
飼い主が注意すべき「終売後の在庫購入」
通販サイトでは今も「和の極み 猫用」が出品されていますが、その多くが在庫限りや賞味期限間近の商品です。
購入時は必ず賞味期限を確認し、状態に問題がないかをチェックしましょう。
また、価格が通常より高騰している場合もあるため、無理な買いだめは避けるのが賢明です。
終売商品をまとめ買いするよりも、早めに後継フードへ移行して猫の様子を観察するほうが、結果的に安心です。
「和の極み猫」終売に見る、ペットフード市場の変化
今回の終売は、一企業の判断というよりも、ペットフード市場全体の進化の一端と言えます。
ここ数年で消費者意識が大きく変わり、猫の健康志向・安全志向が急速に高まりました。
これに伴い、メーカー各社が「より高品質・安全・機能性の高い新商品」へ移行する流れが進んでいます。
「和の極み」も、そうした時代の変化に対応するため、形を変えて生まれ変わったと見るのが自然でしょう。
実際、「JPスタイル 和の究み 小粒」は以前よりも消化吸収や嗜好性を改善しており、ブランドとしての方向性は継続しています。
和の極み猫終売まとめ：再販は難しいが、後継ラインで進化中
ここまで見てきたように、「和の極み 猫用」は2023年頃に製造終了となり、現在は在庫のみの流通です。
理由としては、ブランド統合やリニューアル、コスト高騰、ニーズ変化などが複合的に影響したと考えられます。
しかし、完全に消滅したわけではありません。
ペットラインは「JPスタイル 和の究み 小粒」としてブランドを継承しており、以前より改良された新仕様として再登場しています。
つまり、旧シリーズの再販は難しくても、“進化した形での再生”はすでに実現しているのです。
「和の極み猫 終売」というニュースに驚いた人も多いと思いますが、焦らず新シリーズや他の国産フードを試しながら、愛猫に合う選択肢を見つけていくことが大切です。
これを機に、フード選びを見直す良いきっかけにしてみてください。
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