赤ちゃんの離乳食を進めていく中で、「豆乳を使ってみたいけど、どれを選べばいいんだろう？」と悩む方は多いですよね。豆乳は大豆から作られる植物性の飲み物で、たんぱく質や鉄分などの栄養が豊富。おかゆやスープに少し加えるだけで、コクが出て栄養バランスもアップします。
でも、市販の豆乳には「無調整」「調整」「豆乳飲料」などさまざまな種類があり、赤ちゃんにとって安心なのはどれなのか、迷うポイントでもあります。この記事では、離乳食に使う豆乳の選び方とおすすめの無添加タイプをわかりやすくまとめます。
離乳食に豆乳を使うメリット
まず、豆乳を離乳食に取り入れることで得られるメリットを整理しておきましょう。
豆乳は大豆由来の植物性たんぱく質を豊富に含んでいます。たんぱく質は筋肉や臓器の発達に欠かせない栄養素。さらに、鉄分やビタミンB群、大豆レシチン、イソフラボンなども含まれており、赤ちゃんの成長をサポートしてくれます。
また、豆乳はアレルギー対策や食事の幅を広げるうえでも役立ちます。牛乳に比べて脂質が少なく、動物性成分が苦手な赤ちゃんにも取り入れやすいのが特徴です。牛乳を使う前の“ステップ”として、あるいはアレルギーが心配な場合の代替としても利用できます。
さらに、味がやさしくまろやかなので、スープやおかゆ、シチュー、プリンなど、さまざまな離乳食にアレンジしやすいのも魅力です。素材の味を引き立てる豆乳は、赤ちゃんの味覚発達にも良い影響を与えます。
豆乳はいつから離乳食に使える？
一般的な目安として、豆乳を使い始められるのは 生後7〜8か月ごろの離乳食中期 からです。豆腐やおかゆ、野菜ペーストなどの基本食材に慣れてきたら、少量から試してみましょう。
初めて与えるときは、午前中など体調を観察しやすい時間帯に、スプーン1さじ程度から始めるのがおすすめです。加熱してから使用することで、より安心して取り入れられます。冷たいままよりも、温かくした方が胃腸への負担も少なくなります。
分量の目安としては、
・中期（7〜8か月）で約30〜40ml
・後期（9〜11か月）で約45ml
・完了期（12か月〜）で50ml前後
といわれています。もちろんこれは目安なので、赤ちゃんの体調や好みに合わせて調整してかまいません。
調整豆乳と無調整豆乳の違いを知ろう
市販の豆乳は大きく分けて3種類あります。
- 無調整豆乳
- 調整豆乳
- 豆乳飲料
離乳食に使うなら、迷わず 無調整豆乳 を選びましょう。
無調整豆乳は「大豆と水だけ」で作られた、最もシンプルな豆乳です。甘味料や香料、塩分、油脂などが一切加えられていないため、赤ちゃんの未発達な腎臓や味覚への負担が少なく、素材本来の風味を味わえます。
一方の調整豆乳や豆乳飲料は、飲みやすくするために砂糖や香料が加えられています。大人には飲みやすくても、赤ちゃんにとっては刺激が強く、早い段階で“甘い味”に慣れてしまうリスクがあります。味覚形成期の今だからこそ、余計なものが入っていないタイプを選ぶことが大切です。
安心して使える豆乳を選ぶポイント
では、離乳食に使う豆乳を選ぶときにチェックすべきポイントを見ていきましょう。
1. 原材料は「大豆と水」だけ
パッケージ裏の原材料欄を見て、「大豆（国産または遺伝子組み換えでない）」と「水」だけが書かれているものを選びます。香料・保存料・安定剤などが入っていないことが基本です。
2. 大豆の産地や品質
「国産大豆」や「有機大豆」「遺伝子組み換えでない（NON-GMO）」と明記されているものを選ぶと安心です。大豆は吸収性が高く、栽培環境が品質に直結します。安全基準の高い原料を使っているメーカーを意識しましょう。
3. 容量と使い切りやすさ
豆乳は開封後、時間が経つと風味が落ちやすい飲み物です。200mlや500mlなど、小容量パックのものを選ぶと使いやすく、鮮度を保ちやすいです。開封後は冷蔵庫で保存し、2〜3日以内に使い切るのが理想です。
4. 味やにおいの強さ
無調整豆乳の中でも、大豆特有のにおいが強いタイプとマイルドなタイプがあります。赤ちゃんが嫌がるようなら、クセの少ないブランドを選んでみましょう。慣れるまでは、スープやおかゆに少量混ぜるのがおすすめです。
離乳食におすすめの豆乳ブランド
ここからは、実際に離乳食づくりに取り入れやすい人気の無調整豆乳を紹介します。
ふくれん 九州産大豆 成分無調整豆乳
九州産の「ふくゆたか」大豆を使用した無調整タイプ。大豆と水だけのシンプルな作りで、やさしい甘みとまろやかさが特徴です。遺伝子組み換え大豆不使用で、赤ちゃんにも安心。豆乳特有のにおいが控えめなので、野菜スープやおかゆにもなじみやすいと好評です。
マルサンアイ 有機豆乳 無調整
有機JAS認証を取得した、有機大豆100％使用の無調整豆乳。クセが少なく飲みやすい味で、赤ちゃんにも取り入れやすいタイプです。大豆の風味がやさしく、料理の味を邪魔しません。オーガニック志向の家庭にも人気があります。
キッコーマン おいしい無調整豆乳
スーパーやコンビニでも手に入りやすい定番品。ほどよい濃さと飲みやすい口当たりで、離乳食だけでなく大人の料理にも使えます。大豆のうまみがしっかりしており、スープやシチューのベースにもぴったりです。
赤ちゃんに豆乳を与えるときの注意点
豆乳は栄養豊富な反面、注意すべき点もあります。
アレルギーに気をつける
大豆はアレルギーを引き起こす可能性がある食品です。初めて与えるときは必ず少量からスタートし、赤ちゃんの様子をよく観察してください。発疹・咳・下痢などが見られたらすぐに中止し、医師に相談しましょう。
必ず加熱して使う
豆乳はそのままよりも、加熱してから離乳食に使うのが基本です。煮込み料理やスープなどに加えれば、風味も増してよりおいしく仕上がります。加熱によって大豆の青臭さも軽減されるため、赤ちゃんが飲みやすくなります。
飲み物として与えるのは1歳以降
離乳食中期～後期では、豆乳を「食材」として使うのがおすすめです。飲み物としてそのまま与えるのは、消化機能が発達してくる1歳以降が目安。初めのうちは料理に混ぜて、少しずつ慣れさせていきましょう。
離乳食に豆乳を使った簡単レシピ例
豆乳を使えば、離乳食のレパートリーがぐんと広がります。
・豆乳スープ
野菜のだしに豆乳を少し加えるだけで、やさしいクリーム風スープに。かぼちゃやにんじんとの相性も抜群です。
・豆乳がゆ
おかゆを作るときに水の一部を豆乳に置き換えると、まろやかな味わいになります。赤ちゃんの口当たりも良く、食欲がないときにもおすすめ。
・豆乳プリン風デザート
豆乳と少量の寒天を混ぜて冷やすだけで、甘さ控えめのプリン風おやつが完成。砂糖を使わずに素材の甘みを生かせます。
どのレシピも、少量の豆乳から始めて赤ちゃんの反応を見ながら量を増やしていきましょう。
豆乳を安全に保存・活用するコツ
豆乳は開封後の劣化が早いため、扱い方にも注意が必要です。開封したらすぐに冷蔵庫に入れ、2〜3日以内に使い切るのが基本。もし余った場合は、氷皿などに小分けして冷凍しておくのも手です。使うときは自然解凍し、加熱してから調理に使いましょう。
また、購入時は賞味期限だけでなく、保存方法（要冷蔵か常温保存可か）も確認しておくと安心です。
離乳食に使う豆乳はどれがいい？まとめ
豆乳は栄養バランスに優れ、離乳食の幅を広げてくれる心強い食材です。
選ぶときのポイントはシンプルで、「無調整」「無添加」「大豆と水だけ」の豆乳を選ぶこと。そして、初めて与えるときは少量から、体調を確認しながら進めることが大切です。
ふくれん 九州産大豆 成分無調整豆乳、マルサンアイ 有機豆乳 無調整、キッコーマン おいしい無調整豆乳など、信頼できるブランドの無調整豆乳を選べば、毎日の離乳食作りがより安心で楽しくなります。赤ちゃんにとって安全でおいしい食体験を、豆乳でやさしくサポートしてあげましょう。
