「SDカードって種類が多すぎて、正直どれを選べばいいのかわからない…」
そんな声、よく聞きます。容量や速度、規格、ブランドなど、パッと見では違いがわかりにくいですよね。でも、使う機器や目的に合わせて選べば、失敗することはありません。この記事では、2025年の最新情報をもとに、用途別におすすめの選び方をわかりやすく解説します。
SDカードの基本をおさらい：規格とサイズの違いを知ろう
まずは基本的な部分から整理しましょう。SDカードにはいくつかの種類があります。
容量で見ると、
- SD（最大2GB）
- SDHC（4〜32GB）
- SDXC（64GB〜2TB）
という3つの規格に分かれています。最近はSDXCが主流で、動画撮影やゲーム保存などにも十分対応できます。
サイズも2種類あります。
どちらも基本構造は同じですが、機器によって対応サイズが違うので、まずここを確認しておくのが大切です。
容量の選び方：用途別に「ちょうどいいサイズ」を決める
「とりあえず大容量を買えば安心」と思われがちですが、実際は用途に応じて最適な容量が変わります。
スマホやタブレット
アプリや写真、動画を多く保存する人は、128GB〜256GBが目安です。
A1やA2と書かれたモデルは、アプリの起動が速く、スマホ用途にぴったりです。
一眼レフ・ミラーレスカメラ
写真撮影中心なら64GB〜128GB、4K動画も撮るなら256GB以上がおすすめ。
RAWデータや連写が多い人は、容量の余裕が安心感につながります。
ドライブレコーダー・監視カメラ
録画データが自動で上書きされるため、32GB〜64GBで十分。ただし、「高耐久タイプ」を選びましょう。
耐熱・耐衝撃仕様のカードなら、夏の車内や屋外でも安心です。
ゲーム機（Switchなど）
ダウンロード版ゲームを多く入れる人は、128GB〜512GBが快適。
microSDXC対応モデルを選べば、容量不足のストレスも減ります。
ドローン・アクションカメラ
4Kや8K動画を撮るなら、128GB〜256GBは必須。
大容量・高耐久・高速対応のカードを選ばないと、録画が途中で止まるリスクもあります。
速度クラスの見方：数字や記号の意味を理解しよう
SDカードを選ぶ上で、もう一つ大切なのが「速度クラス」です。
パッケージに書かれた「U3」「V30」「A2」などの記号には、それぞれ意味があります。
スピードクラス（Class2〜10）
最低書き込み速度を表します。
たとえばClass10なら10MB/sの書き込み速度を保証。写真撮影などの基本用途に十分です。
UHSスピードクラス（U1／U3）
より高速な転送に対応する規格です。
U1は10MB/s、U3は30MB/s以上を保証。動画撮影ならU3を選ぶと安心です。
ビデオスピードクラス（V10〜V90）
4K／8K動画を安定して撮るならここが重要。
V30以上で4K、V60〜V90なら8Kにも対応できます。
アプリケーションパフォーマンスクラス（A1／A2）
スマホやタブレットでの使用向け。
アプリの起動や読み込み速度に影響するため、スマホ用ならA1以上を選ぶのが鉄則です。
用途別おすすめの選び方ガイド
ここからは、実際の使用シーン別にどんなSDカードを選ぶべきかを見ていきましょう。
スマホ・タブレットで使うなら
写真や動画、アプリの保存がメインなら、A1またはA2対応のmicroSDXCカードが最適です。
読み書き速度は「UHS-I U3」程度あれば十分。
また、防水・耐衝撃などの耐久仕様もチェックしておくと長持ちします。
カメラ・ミラーレス一眼で使うなら
高画質写真や4K動画を撮るなら、UHS-I U3／V30以上のカードを選びましょう。
UHS-II対応機器を持っている人は、さらに高速なカードにすることで撮影後のデータ転送もスムーズになります。
信頼性を重視するなら、キオクシアやサンディスクなどの日本国内正規品がおすすめです。
ドローン・アクションカメラで使うなら
連続録画が前提なので、V60以上のビデオスピードクラス対応モデルを選ぶのが理想。
耐熱・耐振動・防水といった仕様を備えた高耐久モデルを選びましょう。
激しい動きの中でもデータ破損を防ぐには、この“耐久性”が鍵です。
ドライブレコーダーや監視カメラに使うなら
「高耐久（High Endurance）」と明記されたモデルを選ぶのが基本です。
連続書き込みに強い設計なので、常時録画しても寿命が長く、安心して使えます。
容量は32GB〜64GBで十分なことが多いです。
ゲーム機やパソコンで使うなら
読込速度が速いモデルを重視。
Nintendo Switchなら、UHS-I U3／A1対応microSDXC 128GB〜256GBがベストバランスです。
最近はSwitch専用ライセンスモデル（任天堂ロゴ入り）も人気があります。
信頼できるブランドとおすすめモデル
性能だけでなく、メーカーの信頼性も重要です。
大切なデータを守るためには、評判が良く保証のあるブランドを選びましょう。
- SanDisk Ultra SDXC 64GB Class10
世界的に定番。UltraやExtremeシリーズが人気。高耐久モデルも豊富です。 - KIOXIA 日本製 SDXC 256GB UHS-I Class10
日本製の安心感があり、コストパフォーマンスも高い。5年保証付きモデルも多いです。 - Samsung EVO Plus
EVO PlusやPRO Plusシリーズはスピードと耐久性のバランスが良く、Switchやスマホ用途に最適。 - Transcend SDカード
信頼性重視のユーザーに人気。価格が手頃で、写真用途にも向いています。 - Lexar SDカード／Kingston SDカード
プロ用やハイエンド向けモデルが豊富。UHS-II対応カードも充実しています。
SDカードを選ぶときの注意点と失敗しないコツ
SDカード選びで意外と多い失敗例も紹介しておきます。
- 機器が対応していない規格を買ってしまう
たとえば、UHS-II対応カードをUHS-I専用機に入れても速度は出ません。
機器の対応規格を必ず確認しましょう。 - 速度クラスを軽視する
動画撮影で低速カードを使うと、録画が途中で止まることも。
「用途に合った速度」を選ぶのが大事です。 - 安さだけで選ぶ
ノーブランドの安価カードは、偽物や寿命が短いものもあります。
国内正規品を選び、保証期間があるか確認しましょう。 - 容量を詰め込みすぎる
大容量1枚よりも、中容量を複数枚持つ方が安全。
万一のトラブルでも全データを失わずに済みます。
まとめ：SDカードは「用途に合わせた選び方」で決まる
SDカードは一見どれも同じに見えますが、実は“使い方に合った選び方”が大切です。
スマホならA2対応、カメラならU3／V30以上、ドライブレコーダーなら高耐久タイプ。
用途に合ったカードを選ぶだけで、データの安全性も使い勝手も格段にアップします。
そして、容量や速度だけでなく、「信頼できるブランド」や「保証付きモデル」を選ぶことも忘れずに。
一度買えば長く使えるアイテムだからこそ、少しの知識で満足度が大きく変わります。
最後にもう一度――
SDカードはどれがいい？
それは「あなたが何に使うか」で決まります。
自分の用途に合った1枚を見つけて、安心で快適なデータライフを楽しんでください。
