最近SNSや美容クリニックの広告でよく見かける「ハイフ(HIFU)」という言葉。
“切らずにリフトアップ”“たるみ改善”“小顔効果”など、魅力的なフレーズが並びますが、いざ調べてみると種類が多くて「結局どれがいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ハイフの仕組みから種類の違い、効果や痛み、持続期間までをわかりやすく解説します。これから施術を検討している方が、自分に合ったハイフを選べるようになることを目指します。
そもそもハイフ(HIFU)とは?
ハイフとは「高密度焦点式超音波(High Intensity Focused Ultrasound)」の略で、超音波を一点に集中させて熱エネルギーを発生させる美容医療の一種です。
皮膚表面を傷つけることなく、内部の「SMAS筋膜」と呼ばれる層や真皮層に熱を与え、コラーゲンの再生や組織の引き締めを促します。
いわば“内側からのリフトアップ”を目指す施術です。
もともとは医療分野でがん治療などに使われていた技術を美容に応用したもので、安全性と効果のバランスが取れた施術として人気が広がりました。
ハイフにはどんな種類があるの?
ハイフと一口にいっても、実はいくつかの種類や方式があります。
選び方を間違えると、求める効果が得られないこともあるので、まずは仕組みの違いを押さえておきましょう。
1. ドットハイフ(点状照射)
ドットハイフは、熱を“点”で打ち込むタイプ。
ピンポイントに高い温度を与えるため、筋膜や真皮をギュッと引き締める効果が強く、リフトアップを目的とした施術で多く採用されています。
たるみ改善やフェイスラインの引き上げ、ほうれい線のリフトなど「たるみを根本から改善したい」という方に向いています。
ただし、深い層にアプローチするぶん、痛みを感じやすいという声もあります。
2. リニアハイフ(線状照射)
リニアハイフは、“線状”に熱を与えるタイプ。
広範囲にまんべんなく照射できるため、フェイスラインやあご下の脂肪ケア、二重あごの解消などに向いています。
ドットタイプよりもマイルドな熱感で、脂肪細胞を破壊して「小顔」「引き締め」効果を狙うスタイル。
痛みが少なく、比較的受けやすいというメリットがあります。
3. 医療ハイフとエステハイフの違い
もうひとつ重要なのが、医療ハイフとエステハイフの違い。
クリニックで医師が扱う「医療ハイフ」は、照射出力が高く、筋膜層(4.5mm層)まで届くのが特徴です。
一方、サロンで受けられる「エステハイフ」は、出力が抑えられており、浅い層(皮下や真皮層)をメインにアプローチします。
どちらが良いというよりも、求める効果や安全性を踏まえて選ぶのがポイント。
医療ハイフは“効果重視”、エステハイフは“手軽さ重視”と考えると分かりやすいです。
代表的なハイフ機器の種類と特徴
機器の違いによっても、効果や痛み、持続期間に差があります。
代表的なものをいくつか紹介します。
- ウルセラ
医療ハイフの元祖ともいわれる機器。高出力で深い層まで届くため、フェイスリフト目的の施術に使われます。効果は高いものの、痛みを感じる場合もあります。持続期間はおよそ12〜18か月と長め。 - ウルトラセルQ+
ドット照射とリニア照射の両方に対応。目的に応じてカートリッジを変えられるのが強み。痛みを抑えつつ、たるみ改善から小顔ケアまで幅広く対応できます。 - ダブロゴールド
ウルセラより痛みが少ないとされ、照射スピードが速いのが特徴。即効性があり、肌のハリ感アップを実感しやすいという声もあります。 - ソノクイーン
浅い層に優しく照射するタイプ。目元や口元などのデリケートな部位にも使えることが多く、痛みに弱い方や初めてのハイフにおすすめ。
このように、機器ごとに特徴が異なるため、「どんな悩みを解消したいか」を基準に選ぶと失敗が少なくなります。
効果の違いを比較:どんな人にどれが合う?
ハイフの効果を大きく分けると、「リフトアップ効果」と「脂肪減少効果」に分かれます。
- リフトアップ重視の人
たるみ・ほうれい線・口角下がりなどが気になるなら、ドットハイフ系の医療ハイフ(ウルセラ、ウルトラセルQ+など)がおすすめ。
筋膜層にしっかりアプローチできるため、引き上げ実感が得やすいです。 - 小顔・フェイスライン重視の人
顔の輪郭をシャープにしたい、二重あごを減らしたいという人は、リニアハイフがおすすめ。
脂肪細胞に働きかけ、フェイスラインをすっきりさせます。 - 手軽にメンテナンスしたい人
痛みが苦手・初めて受ける人には、ソノクイーンのような浅層タイプやエステハイフも選択肢になります。
マイルドな効果ではありますが、継続すればハリ感の維持につながります。
痛みの感じ方と対策
ハイフの痛みは、出力と深さに比例します。
深い層(筋膜層4.5mm)ほど熱が伝わりやすく、「チクッ」「ズーン」とした痛みを感じることがあります。
痛みを軽減する方法としては、以下のような対策が一般的です。
- 麻酔クリームや冷却ジェルを使用する
- 出力を調整してもらう
- 骨の近くや神経が通る部分を避けるように照射してもらう
最近では、冷却機能を備えた機器やスピード照射タイプなど、痛みを感じにくいハイフも増えています。
不安な方は、カウンセリング時に「痛みが少ない施術を希望」と伝えると安心です。
ハイフの効果はどれくらい持続する?
ハイフの効果は、照射直後よりも1〜2か月後に最も実感できるケースが多いです。
これは、熱刺激によってコラーゲン再生が促されるまでに時間がかかるためです。
持続期間の目安は以下の通りです。
もちろん、個人差があります。
年齢、肌質、生活習慣、紫外線対策の有無などによっても変わるため、定期的なメンテナンスが推奨されます。
注意点と安全に受けるためのポイント
ハイフは基本的に安全な施術ですが、いくつか注意点もあります。
- 肌の状態によっては赤みや腫れが出ることがある
- 過度な照射はやけどや神経損傷のリスクがある
- 金属インプラントが入っている部位は照射できない場合がある
- 妊娠中や授乳中は避けたほうが良い
また、誇大な広告表現には注意が必要です。
「一度で劇的に若返る」「絶対にたるみが消える」などの表現は法令上問題になるおそれがあり、実際にも個人差があります。
医療機関を選ぶ際は、必ず医師によるカウンセリングがあるクリニックを選び、機器名や照射条件、アフターケアまでしっかり説明を受けましょう。
どのハイフがいい?選び方のまとめ
ここまでの内容を整理すると、次のように選ぶのがポイントです。
- たるみ・リフトアップが目的
→ ドットハイフ(ウルセラ、ウルトラセルQ+など) - フェイスラインや二重あごを引き締めたい
→ リニアハイフ(脂肪溶解タイプ) - 痛みに弱い・初めての施術
→ 浅層照射タイプ(ソノクイーンなど) - コストを抑えて手軽にケアしたい
→ エステハイフ(効果は穏やか・定期的な施術が前提)
自分の悩みが「たるみなのか」「脂肪なのか」「ハリの低下なのか」を見極めると、自然と選ぶべきハイフの種類が絞れます。
ハイフの種類はどれがいい?効果・痛み・持続期間を徹底比較解説
ハイフの種類はさまざまですが、大切なのは「目的に合ったものを選ぶこと」。
たるみ改善を目指すなら深層照射タイプ、小顔を狙うなら脂肪溶解タイプ、手軽にケアしたいなら浅層照射タイプ、といった具合に、自分の希望に合わせて選ぶのがポイントです。
また、同じハイフでもクリニックによって機器や出力、照射方法が異なります。
口コミや症例写真だけで判断せず、カウンセリングでしっかり相談してから決めましょう。
ハイフはうまく活用すれば、ナチュラルに若々しさを引き出せる魅力的な施術です。
「どの種類がいいか」迷ったときは、効果・痛み・持続期間のバランスを意識して、自分にぴったりのハイフを見つけてください。
