最近、「17スキン(17skin)」を探してもどこにも売っていない……そんな声がSNSや口コミサイトで増えています。以前はCMやインフルエンサー投稿でも見かけた人気のオールインワンジェルでしたが、現在は公式サイトでも「販売終了」の文字が。この記事では、その背景や理由、そして後継商品・代替品の可能性をわかりやすく整理していきます。
17スキンとはどんな商品だったのか
まず、「17スキン」とはどんなブランドだったのかを振り返っておきましょう。
「17skin 薬用リンクルオールインワン」は、シワ改善をうたう医薬部外品として販売されていたオールインワンジェル。ナイアシンアミド配合で、保湿しながらエイジングケアができるというコンセプトの商品でした。化粧水・乳液・美容液・クリーム・パックの機能を1つにまとめた時短スキンケアとして、忙しい女性を中心に支持を集めていました。
雑誌掲載や口コミサイトでの露出も多く、発売当初は「ベタつかない」「手軽なのにうるおう」と話題になったブランドです。
公式サイトでの「販売終了」告知
現在、17スキンの公式サイト(17skin.jp)には明確に「販売を終了いたしました」という案内が掲載されています。販売ページも削除され、在庫販売や再入荷の予定は案内されていません。
また、コスメ評価サイト「@cosme」でも同商品が「生産終了」と表示されており、流通段階での供給が停止されていることが確認できます。これらのことから、17スキンは一時的な欠品やリニューアル準備ではなく、完全な終売と見られます。
17スキンが販売終了になった理由を考察
公式発表では「販売終了」とだけ記載され、詳細な説明はありません。ただし、関連情報を追うと、いくつかの要因が重なった可能性が見えてきます。
1. 事業再編・ブランド統合の影響
運営会社は、複数のD2Cコスメブランドを展開していた企業グループの一員でした。2022年以降の企業情報では、「グループ内ブランドの統合」「不採算事業の整理」などが進められており、その中で17スキンも事業再編の対象になった可能性が高いです。
同時期には「Yunth(ユンス)」といった別ブランドが台頭しており、経営資源を新ブランドに集中する戦略転換も行われていました。こうした流れの中で、17スキンは整理・終了の判断がなされたとみられます。
2. 競争激化とポジションの難しさ
オールインワンジェル市場は年々競争が激化しています。薬用リンクルケアやナイアシンアミド配合といった訴求は珍しくなくなり、他社の類似商品が次々登場しました。
さらに、「効果が感じにくい」「価格が高い」といった口コミも見られ、ユーザーのリピート率が伸び悩んだと考えられます。ブランド力を維持しながら長期的に販売を続けるには、差別化と安定したリピーターが必要ですが、その点で厳しい状況だったようです。
3. 在庫処分・販売体制の整理
一部ブログでは、ドン・キホーテなどで「定価5,000円の商品が500円で販売されていた」との報告もあります。大幅値下げによる在庫処分が行われたとすれば、終売に向けた整理が進んでいたとみるのが自然です。
こうした流通末期の動きは、多くのD2Cコスメで見られる“販売終了の前兆”でもあります。
4. ブランド戦略の方向転換
経営資料によると、運営会社は今後「自社ECブランド事業に注力」と明記しており、店舗・量販ルートでの展開を縮小する方針です。17スキンは比較的マス向けの印象が強かったため、よりターゲットを絞ったブランドへ移行する戦略の中で整理対象となったと推測されます。
ユーザーの反応と口コミの変化
販売終了後、SNSやレビューサイトでは「どこにも売っていない」「気に入っていたのに残念」という声が多数見られます。特に定期購入していたユーザーからは「急に終了の連絡が来た」「買いだめしておけばよかった」といった投稿もありました。
一方で、「値段の割に普通」「期待ほどではなかった」という意見も一定数あり、ブランド全体で評価が分かれていたのも事実です。口コミ評価が極端に低かったわけではないものの、“ファン層の厚み”という点では、安定ブランドと比べてやや弱かった印象があります。
今後の再販や後継商品の可能性
現時点では、「17スキン」というブランド名での再販やリニューアルの発表は確認されていません。
ただし、運営企業が統合後に別ブランドで新製品を出す可能性は残っています。
たとえば、同じグループ内で販売されている「Yunth(ユンス)」シリーズでは、エイジングケアや美白ケアを目的とした製品が多く展開されています。これらが事実上の後継ポジションになるかもしれません。
「17スキンを愛用していたけれど、もう買えない」という人は、成分や使用感が近いアイテムを選ぶのが現実的です。ナイアシンアミド配合の薬用オールインワンや、敏感肌向けの無添加タイプなどが代替候補に挙げられます。
購入できる場所はもうない?
Amazonや楽天などの大手ECモールでは、すでに17スキン公式ストアが閉鎖されています。並行輸入やフリマサイトで出回っている商品もありますが、販売元が不明なものや開封済みの可能性がある商品も多く、品質や安全面でのリスクがあります。
特に化粧品は保管状態によって品質が変化しやすいため、販売終了後の在庫品を個人間で購入するのは注意が必要です。
どうしても使用したい場合は、正規ルートで販売している公式再販や、正規代理店の在庫があるかどうかを必ず確認しましょう。
17スキンの販売終了から見えるコスメ市場の現実
17スキンの終了は、近年のD2Cコスメブランドが直面している課題を象徴しているとも言えます。SNSで話題になって一時的にブームを作っても、長期的な顧客維持とブランド信頼を築くのは簡単ではありません。
口コミの分散、競合の増加、コスト上昇、広告規制の強化――こうした要因が重なり、ブランドを維持するコストが増大しています。結果的に、多くのD2Cブランドが数年単位で終売・再編に踏み切る傾向が強まっています。
17スキンも、その流れの中で淘汰されたひとつのブランドと見ることができます。
まとめ:17スキンが販売終了の理由と代替の探し方
「17スキンが販売終了したのはなぜ?」という疑問には、明確なひとつの答えがあるわけではありません。
しかし、以下の要因が重なった結果と考えるのが自然です。
- 事業再編・ブランド統合による整理
- 市場競争の激化と差別化の難しさ
- 在庫処分・販路整理による流通終了
- リピーター獲得の課題
ブランドとしての役割を終えた形ですが、同じ目的のスキンケア商品は多数存在します。ナイアシンアミド配合や薬用オールインワンなど、自分の肌質に合ったものを選ぶことで、17スキンを気に入っていた人も納得のケアが続けられるはずです。
販売終了は残念ですが、それは新しい出会いのチャンスでもあります。自分の肌に本当に合うアイテムを探すきっかけにしてみてください。
