長年愛されてきたヘッドホン「KOSS PortaPro」。
音楽好きなら一度は耳にしたことがある定番モデルですよね。
しかし最近、「PortaPro Wireless 2.0が販売終了した？」という声がネット上で目立つようになりました。
この記事では、その真相と今後の展開、そして代替機種まで詳しくお話しします。
KOSS PortaProとは？発売から40年愛される“名機”
まずはおさらいから。
「KOSS PortaPro」は、アメリカの老舗オーディオメーカー・KOSSが1984年に発売したポータブルヘッドホン。
日本では1988年ごろから販売が始まり、現在まで40年近くも続くロングセラーモデルです。
最大の特徴は、折りたたみできる軽量設計と、3段階で側圧を調整できる「Comfort Zone機構」。
耳を圧迫しすぎず、それでいてしっかりフィットする独特の装着感が人気の理由です。
音質も、オープン型ならではの自然で抜けの良いサウンドが魅力で、「小さいのに音がいい」と評価されてきました。
また、シンプルなメタルフレームとブルーのイヤーパッドというレトロなデザインも、KOSS PortaProらしさの象徴です。
ファッション的にも“クラシックで味がある”として支持され、令和の今でも根強いファンが多いのです。
「販売終了？」の噂はなぜ広がったのか
では、なぜ「販売終了？」と話題になっているのでしょうか。
実はここ数年、日本国内の販売状況に変化が起きています。
国内の正規代理店であるティアック株式会社（TASCAMブランド扱い）は、これまでKOSS PortaProを長年取り扱ってきました。
しかし、ティアック公式サイトでは一部モデルに「生産完了」の表示が出ています。
「KOSS PortaPro KTC」や「KOSS PortaPro PREMIUM RHYTHM BEIGE」などの派生モデルが、その対象になっているのです。
さらに、家電量販店のオンラインショップでも「販売を終了しました」と表示されるケースが増加。
ビックカメラ、ヨドバシカメラ、e☆イヤホンなどで新品を見かける機会が減ってきています。
これが「KOSS PortaProが販売終了したのでは？」という噂を呼ぶ要因になりました。
とはいえ、KOSS本社の動きを見ると、事情は少し違います。
KOSSはブランドとしてKOSS PortaProを“終わらせた”のではなく、“次の時代のKOSS PortaPro”へ進化させている最中なのです。
有線モデルは「在庫限り」、でもブランドは続いている
結論から言うと、有線タイプのKOSS PortaProは「国内では事実上の販売終了状態」です。
生産完了モデルが増え、在庫も少なくなっており、今後新品を入手するのは難しくなりそうです。
一方で、KOSSブランドとしては今もKOSS PortaProシリーズを継続しています。
KOSSは2024年に「PortaPro Wireless 2.0」という新モデルを発表しました。
これはBluetooth接続対応のワイヤレス版で、USB-C充電、最大20時間再生、さらに有線ケーブルでの接続も可能。
つまり、「クラシックなデザインと音質を残しつつ、現代の使い方に合わせたKOSS PortaPro」なのです。
KOSS公式の発表でも、旧有線モデルについては「While supplies last（在庫限り）」と明記されています。
つまり完全な「終了」ではなく、“次世代モデルへの移行”というのが正確な表現でしょう。
今でも買える？KOSS PortaProの在庫状況
「どうしてもあの音が好き」「レトロなデザインの有線版が欲しい」という人も多いはず。
そんな方のために、現時点での入手方法をまとめてみます。
- 家電量販店：一部店舗では在庫が残っていることもありますが、通販ではほぼ完売。
- 並行輸入品：海外版がAmazonや楽天などで出品されていることがあります。
- 中古市場：中古オーディオショップやフリマアプリでの流通が比較的多いです。
ただし、並行輸入や中古の場合は「保証対象外」「サポート終了」といったリスクもあるため注意が必要です。
また、イヤーパッドやケーブルの交換パーツも国内では入手しづらくなっているため、長く使いたい人は予備を確保しておくと安心です。
代替・後継モデルとして注目のヘッドホン
KOSS PortaProの代わりを探すなら、まず第一候補はやはり「PortaPro Wireless 2.0」。
クラシックなデザインを受け継ぎながら、ワイヤレス対応という現代的な利便性をプラスしています。
音質もKOSS PortaProらしい柔らかい低音を保ちつつ、Bluetooth特有のノイズを抑えた自然なサウンドに仕上げられています。
それ以外の選択肢としては、同じく軽量で開放的な音を楽しめる以下のモデルも人気です。
- KOSS KPH30i：PortaProと同系統の音質を持つ軽量モデル。コスパ抜群で人気。
- AKG K245 / AKG K175：折りたたみ可能で、プロ音響現場でも使われる信頼のブランド。
- Grado SR60x：オープン型の定番で、PortaProに通じるナチュラルサウンド。
これらはすべて、KOSS PortaProファンの「軽くて抜けの良い音が好き」という嗜好を満たすモデルです。
つまり、“音の系譜”としての代替品を選ぶなら、こうしたモデルが選択肢になるでしょう。
40年愛され続けた理由と、これからのKOSS PortaPro
KOSS PortaProがこれほどまでに愛されてきたのは、「値段以上の音質」と「時代を超えるデザイン」のおかげです。
1980年代の発売から、スマートフォン時代まで一貫して“手軽にいい音を聴ける”を体現してきました。
音楽のトレンドや機器の接続方式が変わっても、KOSS PortaProの魅力は薄れませんでした。
今回の「販売終了？」の話題も、言い換えれば「それほど多くの人に愛されてきた証」です。
ブランドが完全に消えるのではなく、形を変えて続いていくという点にこそ、KOSS PortaProらしさがあるのではないでしょうか。
ワイヤレス版の登場は、その象徴的な一歩とも言えます。
KOSS PortaPro販売終了？結論とまとめ
最後にまとめます。
- 有線版KOSS PortaProは国内で生産完了・在庫限り
- ブランド自体は継続し、「PortaPro Wireless 2.0」へ進化中
- 在庫を探すなら正規代理店の旧在庫や並行輸入をチェック
- 代替品としてKOSS KPH30iやGrado SR60xなどもおすすめ
長年愛されてきたKOSS PortaProは、「終わる」のではなく「進化」しています。
レトロで軽やかなサウンドが好きな人にとって、これからも魅力的な存在であり続けるでしょう。
音楽とともに生きてきた名機は、時代に合わせて新しい姿で蘇っているのです。
KOSS PortaProが販売終了？という疑問は、「クラシック有線版の終焉と次世代ワイヤレスへのバトンタッチ」と捉えるのが正解。
今後もKOSSブランドは続いていくので、あなたの耳に合う“次のKOSS PortaPro”を探してみてください。
