「ラフロイグ10年が終売になったらしい」と聞いて驚いた人は多いのではないでしょうか。ウイスキー好きにとって、アイラモルトを代表する存在とも言えるラフロイグ10年がなくなるのは大事件です。SNSや酒販サイトでも「旧ラベル終売」「在庫限り」といった表記を見かけ、心配になっている人も少なくありません。
この記事では、終売の噂がなぜ広がったのか、その真相や現在の流通状況、そして今後どうすれば手に入るのかを詳しく解説していきます。
ラフロイグ10年とはどんなウイスキー？
ラフロイグ10年（Laphroaig 10 Year Old）は、スコットランドのアイラ島にあるラフロイグ蒸溜所が製造する、代表的なシングルモルト・ウイスキーです。
強烈なスモーキーさとヨード香、そして奥にある甘みが特徴で、「好きか嫌いか分かれるウイスキー」として知られています。ピートの香りを楽しむ“ピーティーウイスキー”の代名詞的存在とも言える1本です。
日本でも人気が高く、バーや量販店でも定番商品として長年親しまれてきました。そのため、「終売」と聞くと多くのファンが動揺するのも無理はありません。
終売の噂が広まった理由
ラフロイグ10年が終売と噂されるようになった理由はいくつかあります。実際には「完全な終売」ではなく、仕様変更やラベルリニューアルが誤解を招いたケースが多いようです。
1. 旧ラベル品が終売扱いに
酒販店のサイトを見てみると、「ラフロイグ10年 旧ラベル 終売」といった表記が目立ちます。これは、パッケージデザインや一部仕様が新しくなったことにより、旧ボトルが販売終了となったものです。
旧ラベル品は在庫限りとなるため「終売品」として扱われていますが、新仕様のラフロイグ10年は継続生産されています。
2. 度数・仕様の違い
日本国内で流通するラフロイグ10年には、43％の正規輸入版と、40％の並行輸入版があります。国や販売ルートによって度数やラベル表記が異なるため、「今までのがなくなった」と感じてしまう人が多いようです。
3. 年数表記ウイスキーの減少
近年、スコッチ業界全体で「年数表示付き」ウイスキーの流通が減ってきています。熟成年数を明記せず、“NAS（ノン・エイジ・ステートメント）”商品へ移行するブランドも増加中です。
この流れの中で、「ラフロイグ10年もいずれ消えるのでは？」という不安が広がり、噂に拍車がかかっています。
実際に終売なのか？最新の流通状況
結論から言うと、ラフロイグ10年は現行版が継続して流通しています。
ただし、旧ラベルや特定の仕様（特に「ラフロイグ10年 カスクストレングス」など）は終売になっている場合があります。
現行ラフロイグ10年の状況
2024年以降も、日本国内の大手酒販店やECサイトでラフロイグ10年の取り扱いは続いています。やまや、リカーマウンテン、ドン・キホーテなどの量販店でも購入可能で、在庫が完全になくなる心配は今のところありません。
また、海外でも継続販売が確認されており、ラフロイグ蒸溜所の公式サイトでも10年モデルは現行ラインナップとして紹介されています。
終売となった派生モデル
一方で、「ラフロイグ10年 カスクストレングス」や一部限定ボトルは、すでに終売または流通終了になったとの情報があります。
特にカスクストレングスは、バッチごとに製造されていたため、再販の見通しが立たないものも多く、旧バッチ品はコレクターズアイテム化しています。
「終売品」と「継続品」を見分けるポイント
「終売」と書かれている商品を見て混乱する人も多いですが、実際には次のようなポイントで見分けることができます。
- ラベルデザイン：旧仕様はフォントやロゴ位置が異なる。現行版はよりシンプルな印象。
- アルコール度数：正規輸入品は43％、並行輸入品は40％が多い。
- 容量：日本仕様は700mlまたは750mlで、輸入ルートによって違う。
- 価格：終売・旧ボトルはプレミア価格が付きやすく、1万円を超えることもある。現行品は6000円前後が相場。
このように、「終売」と書かれていても“旧仕様”を指していることが多く、実際には継続生産中です。
今後の入手方法とおすすめの買い方
もし旧ボトルを探しているなら、早めの購入が鍵になります。終売扱いの商品は在庫が減るにつれ価格が上がる傾向にあります。
一方、現行版を日常的に楽しみたい人は、以下の方法で入手するのがおすすめです。
- 量販店・酒販店での購入
やまや、ドンキホーテなどでは定期的に入荷があります。価格も比較的安定しています。 - オンラインショップでの購入
楽天市場やAmazonでは、旧ボトルから現行ボトルまで幅広く出品されています。
ただし、出品者によっては価格差が大きいため、信頼できる店舗を選びましょう。 - バーでのテイスティング
すでに入手困難な旧ラベルを味わいたいなら、ウイスキー専門バーを訪れるのが確実です。
バーでは古いボトルをストックしていることも多く、違いを飲み比べる楽しみもあります。
価格高騰と希少価値の行方
世界的なウイスキーブームの影響で、ラフロイグをはじめとするスコッチ全般の価格は上昇傾向にあります。特に終売や限定モデルは中古市場で高値をつけることも珍しくありません。
「終売」という言葉がつくだけで希少性が上がるため、コレクターの間では旧ラベルを複数本ストックしている人もいるほどです。
ただし、現行版ラフロイグ10年の品質も非常に安定しており、「味が落ちた」という声は少数派。むしろ近年は安定感が増し、ピートのバランスが取れてきたという評価もあります。
味の違いを体験したいなら、旧ボトルと現行ボトルを飲み比べてみるのもおすすめです。
ラフロイグ10年を長く楽しむために
もしお気に入りのボトルを手に入れたら、保存方法にも注意しましょう。
直射日光や高温を避け、開封後は空気に触れすぎないよう保管することで、香りや味わいを長く維持できます。
また、ラフロイグ10年は炭酸水割り（ハイボール）でも存在感を失わず、スモーキーな余韻をしっかり感じられるのが魅力です。日常的に楽しむ一本としても十分な実力があります。
ラフロイグ10年の終売の噂を正しく理解しよう
ラフロイグ10年が「終売」と言われるのは、実際には旧ラベルや特定仕様の生産終了が原因であり、現行のスタンダード版は引き続き販売中です。
終売の噂が完全に誤りというわけではありませんが、「完全消滅」ではなく「一部仕様変更」と捉えるのが正確でしょう。
いまのうちに現行版を入手して味を確かめておくのも良いですし、旧ラベルを探してコレクションするのも一つの楽しみ方です。
いずれにしても、ラフロイグ10年はこれからもアイラモルトの象徴として、多くのウイスキーファンに愛され続ける一本であることは間違いありません。
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