「最近、新グロモントが店頭から消えてるけど、販売終了したの?」そんな疑問を持った人は少なくありません。
長年、疲れた時に頼りになる存在だった「新グロモント」。この記事では、その販売終了の背景、ブランドの現在、そして代わりになるドリンクについて詳しく掘り下げていきます。
新グロモントとはどんなドリンクだったのか
まずは「新グロモント」というブランドについておさらいしておきましょう。
新グロモントは、もともと中外製薬が開発した滋養強壮ドリンクで、その後ライオン株式会社へ移管され、長年にわたり販売されてきた指定医薬部外品です。
主な有効成分はグルクロノラクトン1000mgを中心に、ビタミンB群、カルニチン、無水カフェイン、生薬エキスなど。疲労の回復や体力の低下時、栄養補給に向くドリンクとして、幅広い年代に支持されていました。
「新グロモントA」や「新グロモントゴールド」「新グロモントエース」などのシリーズがあり、コンビニやドラッグストアで手軽に買える定番品として親しまれていたのです。
新グロモントが販売終了したのは本当?
ネットショップや量販店の販売ページを確認すると、「販売終了しました」「生産完了」といった表示が出ています。
例えばビックカメラやクリエイトSDの通販サイトでは、100mL×10本入りパックが在庫なし・販売終了扱いとなっており、流通上からは姿を消しています。
つまり、旧仕様の「新グロモントA」は確かに販売終了しています。
ただしこれは「完全に消滅した」という意味ではなく、次の見出しで説明するように、ブランドの移行・再編が大きく関係しています。
販売終了の背景にあるブランド譲渡
新グロモントの販売終了には、企業間のブランド譲渡が大きく影響しています。
ライオン株式会社は2024年2月、ドリンク剤ブランド「グロンサン」「グロモントPREMIUM」をレック株式会社へ譲渡する契約を締結しました。
譲渡実行日は同年6月28日と公表されており、実際に事業移管が完了しています。
ライオンは中期経営計画「Vision2030」の中で事業ポートフォリオの見直しを進めており、ドリンク剤事業を手放すことで経営資源を他分野に集中させる方針を示していました。
その結果、「新グロモントA」を含む既存ラインナップが一旦製造・販売を終了したと考えられます。
つまり「販売終了=撤退」ではなく、「ライオンからレックへバトンを渡すための一時的な終了」だったわけです。
レックによる新ブランド「グロモントPREMIUM」登場
ブランド譲渡後、レック株式会社は新たに「グロモントPREMIUM」という製品を展開しています。
この商品は「販売名:新グロモントA」と明記されており、事実上の後継製品。
グルクロノラクトンを承認基準の最大量で配合し、さらに味わいを改良したリニューアル版です。
旧パッケージは姿を消しましたが、「グロモントPREMIUM」として生まれ変わり、実質的にはブランドが継続しています。
そのため、販売終了というよりも“モデルチェンジ”と捉えるのが正確です。
なぜ旧仕様は終了したのか
ここで、旧「新グロモントA」が終了に至った具体的な理由を整理します。
1. ブランド整理と事業再編
ライオンが主力事業の集中を図る中で、医薬部外品ドリンクは収益性・効率性の観点から譲渡対象となりました。
その結果、旧仕様の生産ラインを終了し、譲渡後に新体制で再出発する流れが取られたとみられます。
2. 成分・表示基準の変更対応
指定医薬部外品としての製品は、厚生労働省の承認基準に基づいて成分や効能表示を調整する必要があります。
旧仕様が現行基準に合わなくなった可能性もあり、再申請・改良のタイミングでリニューアルされたと考えられます。
3. 市場環境の変化
栄養ドリンク市場は競争が激化し、アリナミン7やユンケル黄帝液などのブランドが強いシェアを持っています。
売上規模や流通コストを考慮すると、旧仕様を維持するよりも、より訴求力のある新商品として刷新する方が合理的だったのでしょう。
現在の新グロモントはどこで買える?
「販売終了」とはいえ、リニューアル後の「グロモントPREMIUM」は一部ドラッグストアや通販サイトで購入可能です。
ただし流通が完全に安定していないため、「見つからない」「在庫が少ない」といった声もあります。
公式サイトでは、現在も「疲労の予防・回復に」「グルクロノラクトン最大量配合」として紹介されています。
味はフルーティーで飲みやすく、従来の新グロモントの飲み口を受け継いでいる点も好評です。
復活の可能性はあるのか
すでに「グロモントPREMIUM」として展開されていることから、旧仕様そのものの復活は考えにくいものの、ブランドが今後さらに強化される可能性は高いでしょう。
レックは生活用品メーカーとして全国流通網を持っており、今後はドラッグストアだけでなくスーパーやネット通販など販路拡大が見込まれます。
さらに、ユーザーの声を反映して味・成分を微調整した新ラインや限定パッケージの登場も期待できます。
つまり、「新グロモント」という名前は形を変えながら今後も生き続ける可能性があるということです。
新グロモントが手に入らないときの代替品
「昔の新グロモントを飲んでいたけど、今は手に入らない…」という人のために、代替として検討できるドリンクを紹介します。
- グロモントPREMIUM:最も直接的な後継品。成分バランスが近く、味も似ています。
- アリナミン7:ビタミンB群主体で、疲労感・倦怠感を和らげる系統。
- ユンケル黄帝液:生薬系成分を多く含み、滋養強壮・疲労回復に効果的。
- リポビタンD:カフェイン入りで手軽にエネルギーチャージしたい時に便利。
どれもドラッグストアで簡単に入手でき、用途や体調に応じて選びやすいラインナップです。
ただし、成分の違いによって感じ方は人それぞれ。自分の体に合ったドリンクを探してみるのがよいでしょう。
消費者が注意すべきポイント
販売終了やブランド変更があった製品を購入する際は、次の点に気をつけましょう。
- 旧在庫や転売品に注意:古いパッケージのまま販売されている場合があります。製造時期や賞味期限を必ず確認。
- 効能表示を誇張しない情報に頼る:SNSなどで「即効で効く」「飲むだけで元気になる」などの表現を見かけても、医薬部外品はあくまで「疲労の回復を助ける」レベルであることを理解しましょう。
- 医薬部外品の範囲を確認:ドリンク剤には一般用医薬品もありますが、用法用量を守ることが大切です。
安全かつ正しい情報を基に選ぶことが、健康維持には欠かせません。
新グロモント販売終了のまとめ
改めて整理すると、新グロモントが「販売終了」となった背景は以下のとおりです。
- ライオンが事業再編を行い、ブランドをレックに譲渡した
- 旧仕様の製造を終了し、「グロモントPREMIUM」としてリニューアル
- 成分や法規制の変更、市場環境の変化も影響
- 実質的にはブランドが継続しており、完全消滅ではない
つまり「販売終了=消滅」ではなく、「新しい形での継続」だったということです。
今後はレックによる新展開にも注目が集まりそうです。
新グロモントが販売終了した理由とは?復活の可能性と代替品を調査(まとめ)
新グロモントが一時的に販売終了となった背景には、ブランド譲渡と製品リニューアルという企業戦略がありました。
現在は「グロモントPREMIUM」として再登場しており、事実上ブランドは生き続けています。
今後もリニューアル版の展開や新製品が登場する可能性があり、「新グロモント」の名が完全に消えることはなさそうです。
昔から愛飲していた人も、新しいボトルを見かけたら、懐かしい気持ちで手に取ってみるのもいいかもしれません。
