SHIRO練り香水が店頭や公式サイトから姿を消してしまい、「販売終了って本当？」「どうしてなくなったの？」と感じた方も多いのではないでしょうか。
長く愛用してきた人にとってはショックなニュースですが、その背景にはブランドの方向転換や香料規制といった複雑な事情がありました。ここでは、販売終了の理由や今後の再販・代替商品の可能性をわかりやすくまとめます。
SHIROの練り香水とは？人気の理由をおさらい
SHIROの練り香水は、2013年9月に登場しました。
「サボン 練り香水」「ホワイトリリー 練り香水」「ホワイトティー 練り香水」など、清潔感のある香りが特徴で、指先で少量をとって手首や髪先に塗る“塗る香水”として人気を集めました。
香りが柔らかく、香水初心者でも使いやすいことや、シアバターやミツロウなどの保湿成分が含まれている点も評価されていました。液体の香水よりも控えめに香るので、職場や学校などTPOを選ばず使えるのも魅力のひとつでした。
公式発表で確認された「販売終了」の事実
SHIRO公式サイトによると、2023年4月7日に「練り香水シリーズは、現行のご用意がなくなり次第、販売を終了いたします」と正式に発表されています。
対象は「サボン 練り香水」「ホワイトリリー 練り香水」「ホワイトティー 練り香水」など、主要な香りが含まれていました。終了理由として挙げられたのは「フレグランスアイテムのラインナップ見直しによるもの」と説明されています。
つまり、売れ行きが悪かったわけではなく、ブランド全体の整理・再構築の中で終了が決まったということです。
なぜSHIROは練り香水をやめたのか？
ここで気になるのが、「なぜラインナップを見直したのか」という点です。
実際には、以下のような複数の要因が重なったと考えられます。
1. 香料の国際規制による成分変更
SHIROは2022年9月、人気の「サボン 練り香水」「ホワイトリリー 練り香水」シリーズについて「香料の一部を国際的な香料規制（IFRA）に対応して変更しました」と発表しました。
これは、特定の香料成分にアレルゲンリスクが指摘されたことによる国際的な動きです。
練り香水は香りを長く保つために濃度の高い香料を使用するため、規制の影響を特に受けやすかったと考えられます。
香りの印象を保ったまま新配合に切り替えるのは難しく、「従来の香りを維持できないなら終了する」という判断がなされた可能性が高いです。
2. ブランド戦略の再構築と製品整理
SHIROは2019年にブランド名を小文字の「shiro」から大文字の「SHIRO」へ変更し、世界展開やサステナブルな素材開発を重視する方向へシフトしました。
リブランディング後は、香りだけでなくスキンケア・ホームケアなどライフスタイル全体を提案するブランドへと進化しています。
この変化に伴い、製品数を整理し、持続的に製造・販売できる商品に注力する方針が強まりました。
練り香水のように製造手間がかかる少量生産型アイテムは、ブランドの中で優先順位が下がったとみられます。
3. 使用感や製造上の課題
練り香水は「香りが弱い」「持続時間が短い」という意見も少なくありませんでした。
また、容器の仕様や温度変化による品質管理も難しく、製造コストやロスが発生しやすいアイテムです。
これらを踏まえると、継続よりも新しい香り体験を別の形で提供するほうが合理的だったとも考えられます。
成分変更で香りもリニューアルしていた
実は、SHIROは2022年の香料規制対応をきっかけに、「サボン 練り香水」や「ホワイトリリー 練り香水」の香り自体をリニューアルしています。
公式サイトでは「香りのバランスを維持しながら新しい配合へ変更」と説明していますが、SNS上では「少し香りが変わった」「以前より甘くなくなった」との声も。
香りの変化に敏感なファンが多いSHIROにとって、“香りが変わる＝別物になる”と感じる人も少なくありません。
そのため、既存の練り香水をリニューアルして継続するより、いったん終了として整理したほうがブランドとしても自然だったと考えられます。
ファンの声：「好きだったのに…」惜しむ声が続出
販売終了の告知後、SNSでは「ショック」「買いだめすればよかった」といった投稿が相次ぎました。
特にサボン 練り香水やホワイトリリー 練り香水の香りは“SHIROといえばこの香り”と言われるほど人気があり、固形タイプを愛用していたファンが多かったのです。
香りが控えめで職場でも使いやすい、持ち運びしやすい、液漏れの心配がない——そんな特徴が支持されていたため、終了を惜しむ声が多く見られました。
SHIROがすすめる代替アイテム
SHIRO公式は、練り香水の代わりに「SHIRO ボディミスト」を推奨しています。
SHIRO ボディミストは香水よりも軽く、肌に潤いを与えるゆず果皮水（保湿成分）を配合。
全身にふんわりと香りをまとうことができ、練り香水の“やさしく香る”感覚に近いアイテムとして紹介されています。
また、最近では「SHIRO ハンド美容液」や「SHIRO ヘアバーム」など、“香り＋保湿”を両立した製品も登場しています。
練り香水のように手軽に香りを楽しみたい方には、これらのアイテムを代替として使うのもおすすめです。
再販や限定復刻の可能性は？
現時点で、公式から再販の予定は発表されていません。
ただし、SHIROは過去に「使われなくなった香料や素材を活かす限定シリーズ（ZERO COLLECTION）」を発表したことがあります。
環境配慮や再利用を重視するブランド姿勢から、将来的に「限定復刻」や「形を変えた再登場」の可能性はゼロではないでしょう。
また、香料規制の見直しや新素材の開発が進めば、再び固形タイプが戻ってくる日もありえます。
その際は公式サイトやSNSでの告知が想定されるため、情報を追っておくのがおすすめです。
練り香水の在庫状況と注意点
公式オンラインストアではすでにほとんどの練り香水が在庫切れとなっており、流通在庫を除けば新品の入手は困難な状況です。
一部の通販サイトやフリマアプリではプレミア価格で取引されている例も見られます。
ただし、保存状態によっては香りが劣化している場合もあるため、購入時には「未開封」「製造時期」などを必ず確認しましょう。
香水類は温度・光・湿度の影響を受けやすく、保管環境次第で品質が変わります。
今後のSHIROの香り展開に注目
練り香水の終了は残念ですが、SHIROは“香りのある暮らし”という軸を失ってはいません。
むしろ、サステイナブルな素材やリサイクル容器などを取り入れた新シリーズを続々と展開しています。
香りの楽しみ方が「塗る」から「まとう」「潤う」へと進化していると捉えると、ブランドの挑戦として前向きに受け止められそうです。
SHIRO練り香水販売終了の理由まとめ
・販売終了は「フレグランスラインの見直し」によるもの
・背景には香料規制、ブランド戦略の転換、製造コストの問題がある
・再販の予定は未定だが、限定復刻の可能性は残されている
・代替品としてSHIRO ボディミストやSHIRO ハンド美容液が公式推奨
・在庫はすでに終了間近で、再入手は難しい状態
長く愛されてきたSHIRO練り香水。
その終了は時代の変化やブランドの進化を象徴しているとも言えます。
香りを愛する人にとっては寂しいニュースですが、これから登場する新しい香りの形にも期待したいところです。
今後、SHIROからどんな香り体験が提案されるのか、引き続き注目していきましょう。
