「SK-IIファンデーションが店頭から消えてる?」そんな声がここ数年、多くのSNSや口コミで見かけるようになりました。
長年愛されてきたSK-IIファンデーションのベースメイクシリーズが、なぜ販売終了してしまったのか。今回はその背景と理由、さらに今後使える代替品まで、わかりやすく解説していきます。
SK-IIファンデーションの販売終了は本当?
結論から言うと、SK-IIファンデーションは2021年6月末をもって販売終了しています。
公式サイトでは詳細な告知は限定的でしたが、複数のコスメメディアや愛用者の間で「出荷停止」「在庫限り」との情報が共有され、実際に全国の百貨店やドラッグストアからも徐々に姿を消しました。
販売終了の対象となったのは、リキッド・パウダー・クリームタイプなどのファンデーション全般。
「ピテラ™」を配合したSK-IIファンデーションならではのスキンケア発想のベースメイクは、ナチュラルで上品な仕上がりが人気でした。それだけに、「どうしてやめてしまったの?」という疑問の声が多く上がるのも無理はありません。
販売終了の背景①:スキンケアへの集中というブランド戦略
SK-IIは、1980年代から「ピテラ™」という独自成分を核にしたスキンケアブランドとして世界的に知られてきました。
その中でファンデーションやメイクアップアイテムも展開していましたが、近年はブランドの方向性を“素肌美”重視に再定義しています。
ブランドメッセージである「肌本来の透明感を引き出す」という考え方からすれば、
“隠す”メイクアップよりも、“整える”スキンケアに注力するのは自然な流れ。
特にコロナ禍以降、マスク生活やノーファンデ志向が広がり、「素肌を活かす」ケア製品に需要が集中したことも、撤退を後押ししたと見られます。
SK-IIはその中で、「素肌そのものを理想のファンデーションに」という方向へ舵を切り、
メイクではなくスキンケアの延長で美肌を実現する戦略へと転換したのです。
販売終了の背景②:ファンデーション市場の変化
もう一つの理由は、市場環境の変化です。
ここ数年で、ファンデーション市場は大きく構造が変わりました。
特に以下のようなトレンドが顕著です。
- BBクリーム・CCクリーム・クッションファンデの台頭
軽い仕上がりとスキンケア効果を兼ね備えた製品が人気を集め、従来型のリキッド・パウダーファンデはシェアを縮小。 - ノーファンデ・薄づきメイクの定着
“カバーするより整える”という考え方が浸透し、厚塗り感を避けたい人が増加。 - 価格競争の激化
韓国コスメやプチプラブランドが急成長し、高価格帯ブランドの差別化が難しくなった。
こうした中で、SK-IIが得意とする「スキンケア発想の高機能ファンデーション」は、
市場のボリュームゾーンからやや外れてしまったとも言えます。
ブランドの核を守るためにも、あえて撤退を選んだ可能性が高いでしょう。
販売終了の背景③:“隠す肌”から“育てる肌”へ
SK-IIファンデーションは、ピテラ™を配合して肌を潤しながら自然なツヤを出すことで、まるで「素肌が美しくなったような仕上がり」と高い評価を得ていました。
ですが、SK-IIが近年発信しているメッセージは、より明確です。
「肌を隠すのではなく、育てる」
「素肌自体をファンデーションに」
この理念を徹底するためには、化粧品カテゴリーの中でも「メイクアップ」という“隠す”領域を整理する必要があったのです。
SK-IIが販売終了を決断した背景には、単なる業績や商品入れ替えではなく、
ブランド哲学を貫くための戦略的な撤退という意味合いがあります。
愛用者の反応と市場の声
SK-IIファンデーションの終了は、多くのユーザーにとってショックなニュースでした。
SNSや口コミサイトには、次のような声が数多く投稿されています。
- 「あのツヤ感と自然なカバー力が好きだったのに…」
- 「ピテラ入りでスキンケア効果もあったから手放せなかった」
- 「在庫がなくなったので慌てて買いだめした」
また、オークションサイトやフリマアプリでは、在庫品が高値で取引されるケースも見られます。
ただし、開封済みや古い製品の購入は品質劣化や偽物リスクもあるため注意が必要です。
購入する場合は、正規販売ルートや信頼できる出品者を選ぶことが大切です。
SK-IIファンデーション愛用者におすすめの代替品
それでは、実際に代替となるファンデーションを探すとしたら、どんな基準で選べばよいのでしょうか。
ポイントは次の3つです。
- スキンケア成分を含む
SK-IIファンデーション同様、保湿や美容液成分を配合した製品を選ぶと、肌の乾燥を防ぎながら自然なツヤを演出できます。 - 素肌感を重視する
厚塗りせず、肌そのものの質感を引き出すタイプを選ぶのが◎。
ツヤ・透明感・ナチュラルなカバー力がキーワードです。 - 信頼できるブランドの継続製品を選ぶ
長く使い続けられる安定供給ブランドであることも重要です。
これらを踏まえ、SK-IIファンデーション愛用者から評価が高い代替候補を紹介します。
ダブルウェア ステイ イン プレイス メークアップ
カバー力・持続力ともに高く、マスク生活にも対応できる定番。
少量でしっかりカバーし、ツヤを残す上品な仕上がりが特徴です。
しっかりメイクを好む方にも、軽めに仕上げたい方にも幅広く対応できます。
シンクロスキン ラスティング リキッドファンデーション
日本人の肌色設計に優れ、薄づきで自然なツヤを演出。
皮脂くずれに強く、しっとり感が続く点でも人気です。
「肌と一体化するようなフィット感」との口コミが多く、SK-IIファンデーションのナチュラル感が好きだった人におすすめ。
ル ブラン コンパクト ラディアンス
軽やかなつけ心地で、光を拡散するような透明感を実現。
肌のトーンを均一に整えつつ、厚塗り感ゼロの上質な仕上がり。
SK-IIファンデーションの“上品なツヤ”を求める方には相性が良いといわれています。
アトモスフィア CCクリーム
実は、SK-IIにも“代替的存在”があります。
ファンデーション撤退後も販売されているこのCCクリームは、日焼け止め・下地・色補正を兼ね備えた万能タイプ。
ピテラ™を配合し、スキンケア効果も健在です。
ノーファンデ派や薄づきメイク派の方なら、十分満足できる使用感でしょう。
購入時の注意点と今後の展望
販売終了したSK-IIファンデーションを探す場合、在庫品や並行輸入品には十分注意が必要です。
特に、開封済みや製造から時間が経過しているものは品質変化が起こるリスクがあります。
肌に直接触れるアイテムだからこそ、「正規販売ルートでの新しい製品」を選ぶのが安心です。
また、ブランド全体の動きとしては、今後もスキンケアラインの拡充が進む見込みです。
ファンデーション撤退は一時的な縮小ではなく、
「肌を整えることそのものが美しさ」という方向性を貫く決断だったといえるでしょう。
時代のトレンドも“素肌を活かすメイク”へと確実に移行しています。
その意味で、SK-IIファンデーションの撤退は市場変化を先取りした選択とも考えられます。
SK-IIファンデーション販売終了のまとめ
SK-IIファンデーションの販売終了には、明確な理由とブランド戦略がありました。
- 2021年6月末で出荷・販売を終了
- ブランドの本質であるスキンケアに集中する方針へ転換
- ファンデ市場の縮小・ノーファンデトレンドも影響
- 「素肌を整える」理念を優先した戦略的撤退
ピテラ™配合のファンデーションは、多くの人に愛された名品でしたが、
SK-IIが目指すのは“肌そのものを輝かせる”次のステージ。
これからは、スキンケアを中心に「素肌を理想のファンデーションに育てる」時代が始まっています。
ファンデーション販売終了は惜しいニュースですが、
その背景を知れば「なるほど、SK-IIらしい決断だった」と納得できるはずです。
もし今後、同じような仕上がりを求めるなら、スキンケア効果を重視したファンデやCCクリームを試してみてください。
あなたの素肌が、いちばんのファンデーションになる日も近いかもしれません。
