「きのこの山が販売終了した」という噂を耳にして、不安になった方も多いのではないでしょうか。子どもの頃から慣れ親しんできたあのお菓子が、もう買えなくなるの？とSNSでも話題になっています。この記事では、実際の販売状況や、なぜそんな噂が広まったのか、そして今後の再販やリニューアルの可能性について、わかりやすく解説していきます。
まず結論：きのこの山は販売終了ではなく「仕様変更」
先に結論をお伝えすると、「きのこの山」シリーズそのものが完全に販売終了したわけではありません。
実際には、一部商品の製造終了とリニューアルによる仕様変更が行われたため、「終売」と誤解されているのが現状です。
たとえば、明治公式サイトの「販売終了商品リスト」には、これまで販売されていた「きのこの山宇治抹茶」などが製造終了と記載されています。しかし、これは旧パッケージ・旧仕様の製造終了を意味しており、シリーズ全体がなくなるわけではありません。
つまり、「きのこの山」は内容量や表示を変更しながら継続販売中ということです。
なぜ「販売終了」という噂が広がったのか
では、どうして「販売終了」と勘違いされるようになったのでしょうか？その背景にはいくつかの要因があります。
1. 明治公式サイトでの「製造終了」表記
明治の公式サイトでは、リニューアルに伴い旧仕様品を「販売終了商品」として一覧化しています。この表記がSNSやまとめサイトで拡散され、「きのこの山が終売したらしい」と誤って解釈されたようです。
実際には、新仕様の製造準備が進められており、商品は順次切り替えられている段階です。
2. 内容量・価格・表記の変更
きのこの山は、2025年5月出荷分から内容量が「74g → 66g」に変更されました。原材料費の高騰や物流コスト上昇の影響で、実質的な値上げ（いわゆるステルス値上げ）となっています。
また、パッケージ上の表示も「チョコレート菓子」から「準チョコレート菓子」へと変わったことで、消費者の間で「品質が変わった＝終了したのでは？」という憶測が広がったようです。
3. 限定版や派生商品の終了
過去に発売された「復刻版きのこの山」や「きのこの山宇治抹茶」など、期間限定・地域限定の製品が終了したことも混乱の原因の一つです。
これらの“派生商品”の終売情報がSNSで話題になり、それがあたかもシリーズ全体の終了のように受け取られてしまいました。
明治が進めるリニューアルの背景
きのこの山は1975年発売のロングセラーで、50年近くにわたって愛されてきました。そんな定番商品がなぜ今、仕様変更を行っているのでしょうか？
その理由を探ると、食品業界全体の事情が見えてきます。
1. 原材料費とエネルギーコストの高騰
カカオ豆や乳製品、小麦などの原材料価格が世界的に高騰しています。さらに、電気代・人件費・輸送費などのコスト上昇も重なり、メーカーは現行の価格を維持するのが難しい状況です。
このため、内容量の見直しや原料配合の調整を行うことで、販売価格を据え置きながら継続販売する戦略がとられています。
2. 消費者の健康志向と嗜好の変化
近年は「糖質オフ」「小容量」「食べきりサイズ」への需要が高まっています。きのこの山も、時代のニーズに合わせて軽量化・食べやすさ重視の方向へシフトしている可能性があります。
この流れは単なるコスト削減ではなく、「お菓子を罪悪感なく楽しみたい」という消費者心理に寄り添うものともいえるでしょう。
3. パッケージ・表示の国際基準対応
食品表示法の改正や輸出規制対応により、チョコレートの分類基準も厳格化されています。
「準チョコレート菓子」という表記変更は、カカオバターの含有量調整などによる品質基準の見直しに伴うもので、商品自体が大幅に変わったわけではありません。
現在もきのこの山は普通に購入できる
2025年現在でも、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどで「きのこの山」は引き続き販売されています。
Amazonや楽天市場などの通販サイトでも新仕様の商品が販売中で、「販売終了」という事実は確認されていません。
一部では、旧仕様のパッケージ（74g版）が在庫限りで流通しており、これを見つけた人たちが「もう売ってない」と感じているケースもあります。
ただし、旧版がなくなったあとも新仕様へと切り替わるだけで、シリーズ全体が消えるわけではありません。
消費者が知っておきたい今後のポイント
「きのこの山」のような定番菓子は、これまでも時代の流れとともに細かなリニューアルを繰り返してきました。今後も次のような変化が予想されます。
- 内容量や価格の見直しが続く可能性
- 期間限定・コラボ商品などの新展開
- 原材料調達状況に応じた配合調整
- 海外展開や健康志向向け商品の強化
つまり、「きのこの山」はブランドとして進化を続けており、むしろ“終わらないお菓子”ともいえる存在です。
「昔の味が好きだった」という声も多いですが、新仕様の味わいを楽しみながら変化を受け入れることも、ロングセラーブランドを支える一つの形かもしれません。
SNS上の反応とファンの声
SNSでは「きのこの山が店から消えた」「たけのこの里だけ残ってる」といった投稿が散見されますが、その多くは地域的な在庫差や流通の遅れが原因です。
一方で、「内容量が減ったけどまだ買える」「味は変わっていない」といった安心の声も多く見られます。
また、リニューアルを機に「どっち派論争」が再燃するなど、「きのこの山」が今なお人々の関心を集める存在であることがうかがえます。
もし店頭で見つからないときの対処法
万が一、近所の店舗で見かけなくなった場合は、以下の方法を試してみてください。
- 大型スーパーやドラッグストアで探す
- 通販サイト（Amazon・楽天など）を利用する
- 期間限定や地域限定パッケージをチェックする
- 明治の公式オンラインショップを確認する
特にリニューアル直後は旧版・新版の切り替え時期が重なり、一時的に店頭から消えることがあります。数週間ほど経つと再び安定して並ぶことが多いです。
きのこの山はこれからも食べられる
「販売終了」という言葉が独り歩きしていますが、実際には「仕様変更を経て継続販売中」というのが正確な状況です。
内容量や表示が変わっても、あのサクサクのクラッカーとまろやかなチョコレートの組み合わせは健在です。
これまで長く愛されてきたきのこの山が、これからも多くの人に親しまれる存在であり続けることは間違いありません。もし店頭で見かけたら、ぜひ手に取って“変わらないおいしさ”を確かめてみてください。
きのこの山が販売終了って本当？今後の販売状況を詳しく解説（まとめ）
- シリーズ自体は販売終了していない
- 一部旧仕様（74gなど）が製造終了し、新仕様（66g）へ移行
- 原材料高騰・コスト上昇によるリニューアルが背景
- 味や品質は大きく変わらず、引き続き購入可能
- SNSの「終売」情報は誤解によるものが多い
きのこの山は、時代に合わせて少しずつ姿を変えながらも、これからもお菓子棚に並び続ける存在です。
これを機に、新旧を食べ比べてみるのも楽しいかもしれませんね。
