「つくろう！おべんとう」、知育菓子シリーズの中でも人気が高かった商品です。
粉と水を混ぜて、卵焼きやタコさんウインナー、ブロッコリーそっくりのお菓子を作れる――そんなワクワク感が詰まった体験型スイーツでした。
しかし、最近「お店で見かけない」「ネットでも在庫がない」という声が増えています。
この記事では、つくろうおべんとうが販売終了した理由や背景、そして再販の可能性について、詳しく掘り下げていきます。
つくろうおべんとうとは？子どもも大人も楽しめる知育菓子の代表格
まずは、この商品の概要をおさらいしておきましょう。
「つくろう！おべんとう」は、クラシエフーズが展開する知育菓子®シリーズのひとつとして登場しました。
最初の発売は2010年。水と粉を混ぜてお弁当そっくりのお菓子を作るというユニークなコンセプトで、子どもたちの人気を集めました。
その後、2022年に「ポッピンクッキン つくろう！おべんとう」としてリニューアル版が再登場。
クラシエが得意とする“作って楽しい・食べておいしい”という体験型商品として、新しいデザインや味、より作りやすい構成にリニューアルされました。
お弁当箱に詰めるようなワクワク感、色鮮やかでかわいらしい仕上がりは、SNSやYouTubeでも多くの投稿を生み、親子で楽しめる商品として定着していました。
販売終了が確認された経緯
そんな人気商品だったにもかかわらず、2023年頃から店頭で見かけることが少なくなり、公式サイトでも商品ページが確認できなくなりました。
ヨドバシ・ドット・コムや楽天などの大手通販サイトでは「販売を終了しました」「在庫限り」との表記が並び、流通在庫をもって取り扱いが終わったことが分かります。
また、知恵袋などの消費者投稿でも「公式サイトに掲載がない」「もう販売していないのでは」という声が複数見られました。
これらを総合すると、「生産終了＝販売終了」とみられる状況が2024年ごろまでに確定的になったと考えられます。
つくろうおべんとうが販売終了した理由を考察
公式に「販売終了理由」が発表されたわけではありませんが、同社や食品業界の動向からいくつかの背景が推察できます。
1. 原材料や資材コストの高騰
知育菓子は、お菓子そのものだけでなく、トレイや型、しぼり袋など付属パーツも必要な商品です。
つまり、製造コストが高く、資材や物流コストの影響を大きく受けやすい構造になっています。
2022年以降、食品原料や包装資材、エネルギーコストが急上昇。クラシエのような大手でも、販売価格を維持したまま継続するのが難しくなった可能性があります。
特に子ども向け商品は価格を上げにくいため、採算面から販売を整理したという判断があっても不思議ではありません。
2. 需要の変化と子どもの遊び方の多様化
知育菓子は「作って遊ぶ」ことに価値があるお菓子です。
しかし、近年はYouTubeやアプリなどデジタルコンテンツの普及により、子どもの遊び方が多様化しました。
短時間で手軽に楽しめる遊びが増えた結果、粉を溶かして型に流し、時間をかけて作るタイプの知育菓子は、一部の層を除いてややニッチになりつつあります。
また、保護者側の「片付けが面倒」「食べこぼしが多い」といった声も、販売減少の一因になったと考えられます。
3. 商品ライフサイクルとモデルチェンジの限界
「つくろう！おべんとう」は2010年から10年以上にわたり愛されてきたロングセラー商品でした。
ただし、どんな人気シリーズでも長期継続には“新しさ”が必要です。
2022年のリニューアル発売ではデザインや構成が一新されましたが、結果としては数年で販売終了となっています。
このことからも、モデルチェンジをしても採算や販売面での回復が難しかったと考えられます。
クラシエの知育菓子シリーズは常にラインナップを見直しており、新商品を出すために旧商品を入れ替えることも多くあります。
つくろうおべんとうもその一環として整理された可能性が高いでしょう。
4. 流通面での事情
知育菓子はスーパーやドラッグストア、コンビニなどの限られた棚で展開されています。
定番棚を確保できなければ販売維持は難しく、売上や流通コストのバランスが取れなくなると、商品ごと棚落ちするケースが一般的です。
特に同シリーズ内で似た体験型商品が複数ある場合、販売スペースや在庫管理の観点から整理されることも多く、今回もそうした流通上の要因が関係しているとみられます。
販売終了後の反響とファンの声
SNSでは「子どもの頃に遊んだ懐かしい知育菓子」「久しぶりに作りたかったけど見つからない」といった投稿が目立ちます。
動画投稿サイトでも、かつてのレビュー動画や作ってみた企画が多く残されており、今でも根強い人気を感じさせます。
特に海外のファンからは「Kawaii」「また欲しい」という声が多く、知育菓子が日本発のカルチャーとして認知されていることも興味深い点です。
販売終了は残念ではありますが、それだけ愛されていた証拠でもあります。
つくろうおべんとうの再販はある？
では、今後再販される可能性はあるのでしょうか。
これについては「完全に可能性ゼロ」とは言えません。
クラシエは、過去にも人気商品の復刻や改良版を発表したことがあります。
たとえばシリーズ内の別商品「たのしいおすしやさん」「ケーキやさん」などは、時期によってパッケージや味をリニューアルしながら継続されています。
したがって、「懐かしの知育菓子」や「限定復刻シリーズ」として再登場する可能性は十分考えられます。
また、イベント向けやオンライン限定販売という形で復刻されるケースもあり得ます。
ただし、通常ラインとして長期販売されるには、原価や需要、流通の課題をクリアする必要があるため、すぐの再販は難しいとみるのが現実的です。
代わりに楽しめる知育菓子・シリーズ商品
「つくろう！おべんとう」に近い楽しみ方ができる知育菓子はいくつかあります。
・たのしいおすしやさん：お寿司そっくりのグミやゼリーを作れる定番人気。
・ねりきゃんランド：自由に形を作れる粘土感覚のキャンディ。
・つくろう！ねるねるアイスクリーム：デコレーション要素が強く、お弁当作りに似た楽しさがあります。
どれも「作って遊ぶ」「見た目を楽しむ」「味で満足する」という3要素が揃っており、代替としておすすめできるシリーズです。
まとめ：つくろうおべんとう販売終了の背景と今後への期待
「つくろう！おべんとう」が販売終了した理由は、明確な発表こそないものの、コスト上昇・需要変化・商品入れ替えといった複合的な要因が背景にあると考えられます。
10年以上にわたり愛されてきたロングセラーが姿を消すのは残念ですが、その人気は今も多くのファンの記憶に残っています。
再販の可能性は決してゼロではなく、限定復刻やコラボなどの形で再び登場する日を期待したいところです。
知育菓子の魅力は“作る楽しさ”にあります。今後もクラシエがどんな新しい体験型お菓子を届けてくれるのか、引き続き注目していきましょう。
